明後日の2014年の3月から社員をクビにして最大60万円の助成金がもらえるという制度が拡充されます。
簡単に説明すると、企業が社員であるAさんをクビにして、Aさんを再就職支援会社に紹介して、Aさんの再就職が決まるとAさんではなくAさんをクビにした企業が国から最大60万円の助成金を貰えるという制度です。
しかも、仮にAさんの再就職が決まらなくても、10万円は貰えるというのがミソです。
再就職が決まらなくても10万円もらえるとはどういう事か??
つまり、Aさんの再就職が決まらなくても、企業が再就職支援会社に「紹介したから10万円頂戴♪」と頼むだけで10万円は国からもらえるというわけです。
何の為の制度なんだ??と思われる人も多いと思いますが、結論を言うと、
『企業のリストラにかかるコストを国が負担する制度』です。
「いやいや、クビにされた側に助成金を払えよ・・・」とか、「企業の不正受給が増えるだけじゃないか!」当然ながら大半の方は思うと思います。
しかも、これが『大企業』にも適用されるのが驚きです。
ますます、終身雇用の撤廃に拍車がかかっているとも言えるわけです(/ω\)
では、この制度を拡充する政府の狙いは何なのか?
これが、一番気になる所ではないでしょうか??
何のためにこんな制度を大企業にも適用するのか。。。
政府からすると、むしろ大企業に適用するからこそ意味があるんだと思います。
なぜなら、政府はリストラの推進によって、過剰なまでに人員を抱え込んで悩んでいる企業を身軽にして業績回復を支援して、同時に人員不足の成長分野へ人員を流動化させることが狙いなんです・・・・・・・・・・が、
しかーし!!問題なのが、その「成長分野」がどこなのかを政府がハッキリ明記していないという事です(>_
まぁ、東京オリンピック開催で人手不足が言われている「建設分野」や、常に人手不足が嘆かれている「介護分野」なんかは政府の言う「成長分野」に入る事は大半の方は分かると思いますが、「建設分野」での懸念材料は東京オリンピックが終わったら建設ラッシュは終わるというところです。
そして、「介護分野」という体力的にも精神的にもキツイ仕事に再就職する人は稀だというところです。
個人的に、ブルーカラーからホワイトカラーへの転職(しかし、IT分野はかなりの専門知識が必要なので難しい・・・)は比較的受け入れやすいと思いますが、
ホワイトカラーからブルーカラーへの転職は、よほどの事(借金でクビが回らないとか・・・)が無い限り働きたがる人はいないと思います。
いずれにせよ、政府の詰めが甘い感が拭いきれない制度ではありますね。。。
今の会社とは別に、再就職支援会社を設立して社員をタライ回しにすれば助成金でボロ儲け♪みたいなアホが多発する可能性もありますからね。。。