快読日記

日々の読書記録

「部長! ワイシャツからランニングがすけてます 男の器は服でつくる」ドン小西

2009年04月13日 | ノンフィクション・社会・事件・評伝
《4/12読了 朝日新書(朝日新聞出版) 2009年刊 【ファッション評論】 どん・こにし(1950~)》

大きな声では言いにくいけど、ドン小西けっこう好きなんです。
週刊朝日が毎週読めた職場にいたころ、楽しみでした巻頭のファッションチェック。
今でも覚えているのは、ある政治家の体に合わないダブダブのスーツ姿から、彼が奥さんをかなり粗末にしていることを看破した回。
服装が変だと世話を焼くのは妻だけ、愛人は決してそんなことはしてくれないよ、との指摘を受けたその政治家は後年、元愛人にかなりキツい暴露本を出されていました。
(○崎拓です。暴露本は抱腹絶倒モノ、ちょっとおすすめです。)
服装はその人の発言や行動とリンクし、性格や生活までモロに出ちゃうんですね、こわいこわい。

本書冒頭ではオバマ・麻生両氏のファッションを詳しく解説し、
そこから彼らの政治家としての姿勢や実力まで読み解いていきます。
なるほどね~!連発です。
視点や口調がやけにオバサンくさいのもたまりません。
「あたし」という落語家みたいな一人称、うさん臭いルックス、豊富な知識に裏付けされたわかりやすい解説、核心をグイと突く分析力と軽妙な語り口、ドン小西の魅力満載(笑)の1冊です。
ちょっと褒めすぎか。
女性版もぜひ出して欲しいです。