《5/5読了 2011年刊 河出書房新社 【日本の小説】 おおもりきょうだい・兄(1975~)・弟(1976~)》
たまには話題の新刊だって読む。
新聞書評によると、
「まず兄が100枚書いたものを弟が読み、全体的にさらに100枚加筆して兄に返す…そんなやりとりを繰り返しながら完成させた」んだそうです。
なんだかすごくない?(若者風に)
岡嶋二人のように「アイディアを出す人」と「書く人」に分かれているわけではなく、本当に「2人で」書いているとは!
普通の小説家にだって編集者などのサポートが入ることも多いだろうけど、それとは違いますよね。
それで、さっそく図書館へ。
主人公「僕」の彼女が所属する女子大の演劇部で、「まことの人々」という作品が上演されることになった。
彼女は、オール善人の中でただ1人の悪役・エドモン軍曹役。
「生まれつき人間のくず」であるエドモン軍曹にのめり込み、彼女が次第におかしくなっていく、という話。
この「彼女」、最初こそ「不思議ちゃんか?」と警戒したけど、男性作家が描いた女性にしてはほどよくリアル。
女が読んでも「ケッ!」となりません。
ひとつひとつのエピソードは、意外と奇をてらったものだけど、その描き方が一歩引いていて抑え気味だからか、抵抗なく読めます。
あと、最近の若い作家にありがちな(偏見か)、「なにもかもを書く。読者に考える隙を与えない」というところがなかったのも、グイグイ読めた理由かもしれません。
予想よりずっとよかった。
/「まことの人々」大森兄弟
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たまには話題の新刊だって読む。
新聞書評によると、
「まず兄が100枚書いたものを弟が読み、全体的にさらに100枚加筆して兄に返す…そんなやりとりを繰り返しながら完成させた」んだそうです。
なんだかすごくない?(若者風に)
岡嶋二人のように「アイディアを出す人」と「書く人」に分かれているわけではなく、本当に「2人で」書いているとは!
普通の小説家にだって編集者などのサポートが入ることも多いだろうけど、それとは違いますよね。
それで、さっそく図書館へ。
主人公「僕」の彼女が所属する女子大の演劇部で、「まことの人々」という作品が上演されることになった。
彼女は、オール善人の中でただ1人の悪役・エドモン軍曹役。
「生まれつき人間のくず」であるエドモン軍曹にのめり込み、彼女が次第におかしくなっていく、という話。
この「彼女」、最初こそ「不思議ちゃんか?」と警戒したけど、男性作家が描いた女性にしてはほどよくリアル。
女が読んでも「ケッ!」となりません。
ひとつひとつのエピソードは、意外と奇をてらったものだけど、その描き方が一歩引いていて抑え気味だからか、抵抗なく読めます。
あと、最近の若い作家にありがちな(偏見か)、「なにもかもを書く。読者に考える隙を与えない」というところがなかったのも、グイグイ読めた理由かもしれません。
予想よりずっとよかった。
/「まことの人々」大森兄弟
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