快読日記

日々の読書記録

「日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典」蛇蔵&海野凪子

2011年12月19日 | 言語・文芸評論・古典・詩歌
《12/17読了 幻冬舎 2011年刊 【漫画 日本文学】 へびぞう/うみの・なぎこ》

登場する人物:清少納言/紫式部/藤原道長/安倍晴明/源頼光/菅原孝標女/鴨長明/兼好/ヤマトタケル


「日本人の知らない日本語」シリーズもよかったけど、こっちの方がもっとおもしろかった。

自分が古典に近づくんじゃなくて、
古典をこちら側に引っ張ってきた力業がすばらしい。
さらに、キャラクター設定が潔くて的確。
例えば、言いたい放題だけど機知に富み、清々しい清少納言、
なんだか何をやってもうまくいかない鴨長明。
もし今、兼好が生きていたら、ベストセラーを出した人気タレント文化人になっているだろうと指摘したり、
孝標女を「夢見るオタク少女」としながらも、その才能や人柄を評価したり、
おもしろい上に決して的をはずさないところがよかったです。

ちょこちょこと原文が挟み込まれているのも、古典文学への興味を喚起させてくれるかも。
続編望む!

/「日本人なら知っておきたい日本文学」蛇蔵&海野凪子
このブログに投票する。