快読日記

日々の読書記録

「グレゴリ青山の もっさい中学生」グレゴリ青山

2009年06月02日 | 漫画とそれに関するもの
《5/31読了 メディアファクトリー 2008年刊 【日本の漫画】 ぐれごり・あおやま(1966~)》

小中学生時代のことをよく覚えている方ですか?
わたしは全然。
それでも象のような記憶力を持つ幼馴染みCちゃんの昔話を聞いていると、
たまにブワーっとその場面が甦り、当時の友達の顔や声、教室や中庭の匂いまで思い出すから怖いです。

この漫画は、わたし(1971生)より若干お姉さんの、たのきん時代(そんな時代はないけど)に中学生だったグレ山グレ美とその仲間たちの話。
冒頭のスケキヨ先生のエピソードでは、「あ~、あるあるネタか~」と期待値が下がったのですが(それでもかなりおもしろいんだけど)、
みんなで聖子ちゃんカットに執念を燃やすあたりから盛り上がり、
いじめられっ子の若林千恵ちゃんがヤンキーに変身する顛末には、目頭が熱くなりました。あの話はすごすぎる。
ただの懐古ネタ漫画ではなく、ドラマティック(日常こそがドラマであるという意味で)でふくよかな作品です。

それにしても、
わたしもグレ美ちゃん同様、携帯電話がない青春時代を送れたことが本当に幸せだったと思います。
友達同士でいるために一番大事なのは、適度な距離を保つことだから。