賭銭無の「週末はPhoto一息」

賭ける銭無しに陥った競馬から、カメラを趣味にして6年目で退社。“週末”が“いつでも”になりましたがタイトルはそのままで。

ツバキ 「南蛮星」

2009年04月02日 | 椿・サザンカ
今回もツバキで、名前に「南蛮」のつく2種。

「南蛮星(なんばんぼし)」は紅地に白斑の入る八重~千重咲きの小輪。花期3~4月。

先端が丸みを帯びた小さな花弁が腰高に幾重にも盛り上がった花形が、南蛮渡来のものかと
思われるほど珍しく、古くから愛好されてきた江戸古典品種。雄しべは退化して貧弱。


もう一種の「南蛮紅(なんばんこう)」は濃朱紅色の獅子咲き、大輪。花期3~4月。

5~6枚の外弁が作る底皿の上に、大小不揃いの旗弁が入り混じった
唐子部が団塊をなして高く盛り上がり、獅子咲きとなる。
九州各地に古木が多い在来種で、珍しい花形と色が異国情緒を漂わせる。


で、突然出した「蝶千鳥(ちょうちどり)」。
昨年3月に載せた写真が違う品種のものでした。そちらを削除しての再登場です。
「蝶千鳥」は白色の一重、ラッパ咲きで筒しべの中輪。花期は3~4月。
樋状に中折れした細長い花弁はゆるく反曲し先端は尖ってみえる。
はなやかな八重咲き品種が圧倒的に多い江戸椿の中で、当時の目録に一重では
唯一記載された江戸期からの名品。

〔説明部分は「新装版 日本の椿花」(淡交社・刊)と「色分け花図鑑 椿」(学習研究社・刊)から〕