真実の扉

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日本人はショウジョウバエか3(放射能の真実14)

2011年08月15日 20時59分25秒 | 放射線の真実




■ 今日も、太字は浜野夏企氏の文書(ミニコミ誌、たまゆら)からの要旨、細字はとびらの所感や補足です。

■ ヒトは自然放射線量の10万倍の修復能力を持つ

フランス医科学アカデミーモーリス・チュビアーナ博士はヒトの細胞の修復能力を解明したこの研究の功績を讃えられて、2007年に名誉のマリー・キューリー賞を与えられました。それなのにこの論理は日本ではまったく無視され、東北被災者の人々を自宅から追いやり苦しめ続けています。
また後述しますが、博士は放射線量は多すぎても少なすぎても人体には悪いので、直線仮説でもなく、しきい値でもなく、U字型の曲線で表すべきだと正論を言います(3つの比較は後述)。

ヴィレンチック博士の論文も、広範囲の線量率を元にして細胞実験をしながらDNAの損傷から修復の結果を明らかにしました。博士によれば、ヒトの体は自然放射線の10万倍の20mSvを1時間に浴びても修復可能であるとのことです(何度も述べていますがガンの放射線治療では短時間で、1回2000mSvの放射線を浴びます。ガン細胞に1300mSv程度、良性細胞には700mSv程度5分以内で照射されると予測されます・・「放射能と理性」W.アリソン教授著・・徳間書店より)
http://members3.jcom.home.ne.jp/horumi/barennchituku.html

これが1927年にH.J.マラーが生殖機能に修正能力の無い雄のショウジョウバエを使った実験をもとにした仮説、「しきい値なしの‘直線仮説’」を覆す最新の科学的データなのです。
しかしウィルヒョウのガン細胞は宿主が死ぬまで細胞分裂し増幅するとの間違った理論同様、新しいデータを導入しないのです。
http://m-ken.blog.eonet.jp/weblog/2010/10/post-c3b9.html
船瀬さんの話しが面白い。

ICRPではいまだに「直線仮説」に固執・信奉し、放射線に安全生きはないと譲らないのです(後日後述しますが多分「直線仮説」は間違えと知っていての確信犯)

直線仮説とは放射線量に比例して、右肩上がりに45度なら45度でずっとそのまま危険性が高まると言うものです。
一方、「しきい値」とはその中でしきい値を定め年間○○mSvまでは大丈夫、放射線の影響は受けないとするものです。
それがICRPではいまだに平常時において年間1mSvを限度としているのです。
ですからある時点の放射線量まではガンになる心配はないとしているのではなくて、放射線は少しでも浴びてはいけないのだけれども、そうもいかないのである時点までは許容しましょうというのが、しきい値なしの直接仮説を支持するICRPなのです。
本当は微量の放射能は必要で、低線量の放射線は体に良いのに。
大体、宇宙に自然に長きにわたって存在しているもので不必要のものなどないのです。

マスコミの報道の何が問題かというと、こうした最新のデータに裏打ちされていない、化石のような仮説による基準値に何も疑問を抱かず、大騒ぎしていることです。
そして、 ヒトはDNA修正機能のないハエではない、と浜野氏は言うのです。


■ 1時間1Sv(←1mSvではない)レベルの戦い

昨日の繰り返しになりますが、
1998年、前述のモーリス・チュビアーナ博士はEUの科学研究者らと線量率でのガンマ線照射実験を試み、2001年の6月にアイルランドのダブリンで次のような研究発表をしました。
1時間に10mSv以下の放射線照射で人体細胞のガン化はあり得ない。
更にガン
抑制遺伝子P53の活性化によるアポトーシス(細胞の除去)もあり、10mSv/h 以下の照射を長時間受けても、ヒトの体の細胞はパーフェクトで、発ガンなど考える必要はない。
このことは100mSv/h 以下でも言えるかもしれない


そしてDNA損傷修復活動の最高値は20mSv/h 、限界は6Sv/h ( = 6000mSv/h )から10Sv/h  ( = 10,000mSv/h=10,000,000μSv /h)と言う(「限界」とは致死線量か=とびら)。

モーリス・チュビアーナ博士ら、これまで述べてきたDNA損傷修復機能をまとめてみて現在の福島に当てはめると年間で20mSv以上で避難区域が仕切られているが、一度にそれだけ浴びたとしても何の問題もないということになる。
そして博士は通常私たちの体の中で行われている活性酸素との戦いは、自然放射線の10,000倍のレベルだと言う。
つまりこれは1時間当たり1Sv/h(1,000mSv/h = 100万μSv/h ) レベルに対するDNA損傷修復にもヒトは習熟しているということなのだそうだ。


■ 様々なことで貢献する放射線


既に私が何度も触れていることですが、
ラドン放射線を出すラジュウムの放射能を有する三朝温泉、玉川温泉などの効用を上げ、広島大学の37年に及ぶ調査で三朝温泉地区は他の地区と比してガンになる確率か半分近くであることや、年5.4mSvの中国の陽江地区は中国の他の地区と比べて肺ガンが73%と少なく、胃ガンは何と48%と半分以下という驚く報告がされているとのこと。またブラジルのアレイアプレタという黒砂のビーチは年間10mSvであり、腰痛やリュウマチに効くリゾート地として評判なのだそうだ。


■ U字曲線で放射線量を捉える時代

他にも放射線がまったくなくなるとどうなるかという例が記されていた。
フランスのプラネルや日本の加藤幸弘氏の実験で、自然放射線を遮断して入らない環境を作り、その中でゾウリムシを飼育すると、増殖率が低下すると報告されているとのこと。
放射線は低量であれば、人体に有益なのである。


これも前述しましたが、これからは放射線量をU字曲線で捉える時代なのです。

×直線仮説 ・・・・ 放射線は無いのがベスト、高くなるに比例して体に害
           (現在のマスコミや原発反対論者が称えているもの)

△しきい値 ・・・・・ 放射線は無いのがベストだが、ある時点までは許容範囲とする

○U字型の曲線 ・・ 放射線は無くても多すぎても不健康
             (チュピアーナ博士などが称えている)


■ 内部被爆について

私のブログへの反論として、ガンの放射線では短期間に6万mSvも放射線を浴びるのに、その1/60,000の1mSvが年間受け入れの限度だとすることは、実にバカげたことだする私の考えに対して、ガンの放射線治療にはプルトニウムやストロンチウムは使用しないだろう、というコメントがきました。
それについて触れますと、
日本も世界も各地にプルトニウム239ストロンチウム89,90セシウム137ヨウ素131、その他多種の放射能を持つ物質が、長年にわたる原水爆実験で降り注いでいます。

日本では1945年の広島に 半減期が7億年のウラン235  が、長崎に 半減期が 2万4,000年のプルトニウム239 が、多量に降下しました。だとすると広島も長崎も、土を全部入れ替えないと2万4000年から7億年は危なくて住めないのではないでしょうか。

日本政府はこの土壌に対してどのような対策を取ったのでしょうか。
土を取り換えたなどとは聞きませんから、さぞかし内部被曝は多かったことでしょう。
当然周囲には農家もありますが、農家の土は全部入れ替えたのでしょうか。
福島と同じように市民を長きにわたって市から避難させたのでしょうか。
原爆投下直後は別にしてその後、街は多くの人手によって再生され、多くの人が広島・長崎に住み続けました。
それで後年どれだけの人がガンで亡くなったのでしょうか

1949年にはソ連、続いてフランス、イギリス、インド、中国と、1960年代後半から1970年代の前半にかけて短期間に核実験ラッシュとなりました。総数にして528発、440メガトンです。
先の放射線物質以外にもセリウム141ルテニウム103,106バリウム140ヨウ素131クリプトン85 などが撒き散らされたのです。
浜野氏は長期で見ればいまの福島と比べても少なく見積もっても同等か、むしろ多かったのではないかと言います。

それは降下した放射性物質の月別推移で見ることができます。
(3月、福島の事故で一時的に放射線量は上がっているが4月には急激に下がっている)
この表で1986年の数字が高くチェルノブイリとあるのは1986年の事故の影響。

― つづく ―

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2 コメント

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アホですんません(汗笑) (はち)
2011-08-17 09:08:33
扉さんの↓の記事読むと

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■ 1時間1Sv(←1mSvではない)レベルの戦い

昨日の繰り返しになりますが、
1998年、前述のモーリス・チュビアーナ博士はEUの科学研究者らと線量率でのガンマ線照射実験を試み、2001年の6月にアイルランドのダブリンで次のような研究発表をしました。
「 1時間に10mSv以下の放射線照射で人体細胞のガン化はあり得ない。
更にガン抑制遺伝子P53の活性化によるアポトーシス(細胞の除去)もあり、10mSv/h 以下の照射を長時間受けても、ヒトの体の細胞はパーフェクトで、発ガンなど考える必要はない。
このことは100mSv/h 以下でも言えるかもしれない」
そしてDNA損傷修復活動の最高値は20mSv/h と言いう。

モーリス・チュビアーナ博士ら、これまで述べてきたDNA損傷修復昨日をまとめてみて現在の福島に当てはめると、年間で20mSv以上で避難区域が仕切られているが、一度にそれだけ浴びたとしても何の問題もないということになる。
そして博士は通常私たちの体の中で行われている活性酸素との戦いは、自然放射線の10,000倍のレベルだと言う。
つまりこれは1時間当たり1Sv/h(1,000mSv/h = 100万μSv/h ) レベルに対するDNA損傷修復にもヒトは習熟しているということなのだそうだ。

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ガンマ線照射実験ではDNA損傷修復活動の最高値は20mSv/h

とあり

活性酸素だと放射線なら1Sv/h(1,000mSv/h = 100万μSv/h ) レベルに対するDNA損傷修復にもヒトは習熟している

とありますが

活性酸素の場合、放射線換算なら1,000mSv/h DNA損傷修復できるのに

なんでホンマもんの放射線の場合は20mSv/h くらいしか修復できないの?なんで1,000mSv/h修復できないの?

なんて思ってしまったのですが・・・(汗)

愛 感謝
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Unknown (とびら)
2011-08-17 21:54:16
こんばんわ、はちさん。

長くなりましたのでご指摘の点を、本文にUPさせていただきました。

確か前にも間違いをご指摘いただきましたよね。
良く読んでいただいているようで嬉しいです。

間違いはドンドン言ってくださいね。
有難うございました。
返信する

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