監督:Aleksandr Sokurov
主演:イッセ-尾形、Rovert Dawson、桃井かおり、佐野四郎他
フランス、イタリア、ロシア、スイス合作2005年公開
昭和天皇(1901‐1989)を描いた映画。第2次大戦終戦直後、マッカーサー将軍との会談、『天皇』=『神の子』の地位を返上し、一般人と同様の『人間』であることを自ら認めるまでの数ヶ月間の昭和天皇の姿を描いている。
この映画を観ている限りでは、皇室の整然としたオーガナイズぶり、そして静寂さなどは、日本の理想的な社会を凝縮した感じ。一般的にもこれほどでなくてもこの傾向はある、(あった?)と思わず納得。それにひきかえ、米軍の記者達が訪問したときの、とりとめのない騒々しさ、雑多な感じ、将軍のリラックスした様子がいかにも対照的。
主演のイッセ-尾形が、むかーしテレビで見たことのある、私の記憶にある昭和天皇とあまりにも似ていた。彼の演技力はイタリアの新聞で絶賛されているようだ。またこの映画監督にとってヒットラー、レーニンに続く三人目の権力者を描く作品となるそうで、政権の座にあった歴史上の重要人物の『孤独』を見事に描いているという、映画評である。
日本を離れている生活のなかでは、時代を数える称号はもう2006年という4桁の数字に慣れてしまっているので、時代の変化と数字の大きさとの係わりを特に意識することは少ないが、日本では昭和から平成になり、称号が変わるごとに、やはり少しずつ社会も人々の意識も変わっているのだと感ずる。
昭和時代に生まれ育っているせいか、日本を凝縮したような整然とした厳粛な皇室のかたちは、自分のどこかにある『日本』と結びつくこともある。
主演:イッセ-尾形、Rovert Dawson、桃井かおり、佐野四郎他
フランス、イタリア、ロシア、スイス合作2005年公開
昭和天皇(1901‐1989)を描いた映画。第2次大戦終戦直後、マッカーサー将軍との会談、『天皇』=『神の子』の地位を返上し、一般人と同様の『人間』であることを自ら認めるまでの数ヶ月間の昭和天皇の姿を描いている。
この映画を観ている限りでは、皇室の整然としたオーガナイズぶり、そして静寂さなどは、日本の理想的な社会を凝縮した感じ。一般的にもこれほどでなくてもこの傾向はある、(あった?)と思わず納得。それにひきかえ、米軍の記者達が訪問したときの、とりとめのない騒々しさ、雑多な感じ、将軍のリラックスした様子がいかにも対照的。
主演のイッセ-尾形が、むかーしテレビで見たことのある、私の記憶にある昭和天皇とあまりにも似ていた。彼の演技力はイタリアの新聞で絶賛されているようだ。またこの映画監督にとってヒットラー、レーニンに続く三人目の権力者を描く作品となるそうで、政権の座にあった歴史上の重要人物の『孤独』を見事に描いているという、映画評である。
日本を離れている生活のなかでは、時代を数える称号はもう2006年という4桁の数字に慣れてしまっているので、時代の変化と数字の大きさとの係わりを特に意識することは少ないが、日本では昭和から平成になり、称号が変わるごとに、やはり少しずつ社会も人々の意識も変わっているのだと感ずる。
昭和時代に生まれ育っているせいか、日本を凝縮したような整然とした厳粛な皇室のかたちは、自分のどこかにある『日本』と結びつくこともある。