気が付けば1週間どころか2週間も過ぎています。一時は誰かに時間を盗まれていると疑ったものですが単なる痴呆でした。老少年探偵団は大脳皮質を刺戟する何かがあるとようやくブログを書く・・・それも妖しいもの、懐かしいもの、面妖なものに限ります。今回は「風の音」です。探偵団の住む目黒の柿の木坂は複雑な地形と高層マンションの配置が楽器効果を齎すのか、強い風が吹くと「ゴォ~!ヒュー~!」と独特の唸り声を上げて遠い記憶を刺戟します。
港町の人間にとって台風は切実な関心事です。台風の強さは元より、進路が海側か山側かで予想される被害は大きく違うからです。そんな大人の心配を尻目に我々子供は「非日常」の来襲に浮き浮きしながら真空管ラジオから聞こえる台風情報に耳を澄まして「今、潮岬を掠めたそうだ!」なんて興奮しながら風が吹き荒れる神社に集まったりしたものです。日頃鬱蒼とした木々は「ザァ~!」と物凄い唸りを上げてガキ共を更に興奮させます。「運よく」台風が直進して街が「右側」にでも入ろうものなら海は大時化・・・そして台風一過にはあの海鳴りが「期待」できるからです。異様に膨れ上がった大波が空洞(チューブ)を押し潰す音響は半端ではありません。寝ていても腹に響いてきます。「この音だと泳げるかも知れないぞ・・・」なんて武者震いしながら夜明けを待つと言う訳です。
海岸に行くと如何なる理由か離れた岸辺に猫がいます。台風で打ち上げられる間抜けな魚はいないので、たぶん流れ着く食物でも探そうと言う魂胆かも知れませんが、目的が違うとは言え、動物と人間が同じ「対象」を観察しているのはハイカラな風景です。先日も秋葉原は昌平橋のたもとでカモメと人間が同じものを見つめていました。対象は「亀」です。カモメは足元にいる亀が食えるかどうかを吟味しているようで、やや大型の亀もカモメの足に食らいつくかどうか悩んでいる様子でした。そうなると人間の方もその亀とカモメを同時に捕まえられるかどうか狙って欲しいものですが、ホームレスのおじさんは暫くすると何処かへ立ち去ってしまいました。ヘルメットを被りながらじっとおじさんを見つめている探偵団を警戒したのかも知れません。動物の感覚で風景を見つめると楽しくなると言う一席でした。
港町の人間にとって台風は切実な関心事です。台風の強さは元より、進路が海側か山側かで予想される被害は大きく違うからです。そんな大人の心配を尻目に我々子供は「非日常」の来襲に浮き浮きしながら真空管ラジオから聞こえる台風情報に耳を澄まして「今、潮岬を掠めたそうだ!」なんて興奮しながら風が吹き荒れる神社に集まったりしたものです。日頃鬱蒼とした木々は「ザァ~!」と物凄い唸りを上げてガキ共を更に興奮させます。「運よく」台風が直進して街が「右側」にでも入ろうものなら海は大時化・・・そして台風一過にはあの海鳴りが「期待」できるからです。異様に膨れ上がった大波が空洞(チューブ)を押し潰す音響は半端ではありません。寝ていても腹に響いてきます。「この音だと泳げるかも知れないぞ・・・」なんて武者震いしながら夜明けを待つと言う訳です。
海岸に行くと如何なる理由か離れた岸辺に猫がいます。台風で打ち上げられる間抜けな魚はいないので、たぶん流れ着く食物でも探そうと言う魂胆かも知れませんが、目的が違うとは言え、動物と人間が同じ「対象」を観察しているのはハイカラな風景です。先日も秋葉原は昌平橋のたもとでカモメと人間が同じものを見つめていました。対象は「亀」です。カモメは足元にいる亀が食えるかどうかを吟味しているようで、やや大型の亀もカモメの足に食らいつくかどうか悩んでいる様子でした。そうなると人間の方もその亀とカモメを同時に捕まえられるかどうか狙って欲しいものですが、ホームレスのおじさんは暫くすると何処かへ立ち去ってしまいました。ヘルメットを被りながらじっとおじさんを見つめている探偵団を警戒したのかも知れません。動物の感覚で風景を見つめると楽しくなると言う一席でした。