「兄は小沢氏の操り人形に見える」鳩山総務相

2009年05月19日 | 政治 経済
【鳩山新代表】「兄は小沢氏の操り人形に見える」鳩山総務相
2009.5.19 11:37
民主党の両院議員総会で新人事の発表をする鳩山代表=19日午前、東京・永田町の党本部
 鳩山邦夫総務相は19日午前の記者会見で、兄の鳩山由紀夫氏を代表とする民主党新執行部の発足について「誰が見ても(由紀夫氏は)小沢一郎代表代行の操り人形に見える。兄弟連携は常に考えておきたいが、『脱小沢』でないと連携はできない」と批判した。
 鳩山総務相は平成8年の旧民主党結成に参画し、その後離党して自民党に復党したが、「民主党という政党は私が名前をつけた。それなのに最も非民主的なことをやったのは残念だ。兄にはそういう手続きに乗ってほしくなかった」と述べ、党員投票を行わず国会議員だけで鳩山代表を選出した同党のあり方を非難した。

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090519/stt0905191140006-n1.htm




弟が兄を「誰が見ても小沢氏の操り人形」

 19日の閣議後会見で各閣僚から民主党の新執行部に対し「誰が見ても小沢一郎前代表の操り人形」(鳩山邦夫総務相)などと批判や注文が相次いだ。

 金子一義国土交通相は小沢氏の代表代行起用に関し「失敗だと思う。西松建設問題の説明がついていない。国民から不満の声が出てくるだろう」と強調。甘利明行政改革担当相も「完全に『小沢院政』が敷かれた」と酷評した。

 小沢氏起用に関しては、ほかの閣僚からも「いろんな面で説明責任を果たしていない」(佐藤勉国家公安委員長)「辞任した小沢氏が代表代行というのは何なのかという素朴な疑問を感じる」(塩谷立文部科学相)などの声が出た。

 総務相は兄の鳩山代表に対し「兄弟の連携を常に考えたいが、命懸けで『脱小沢』をしてもらわないとできない」と注文を付ける一方、「非民主的な手続きで新執行部を決めるやり方には乗ってほしくなかった」と述べた。

 野田聖子消費者行政担当相は「執行部に新しい顔がいない。ライバルとして少し残念」と皮肉り、二階俊博経済産業相は「支持率に一喜一憂せず、自民党の施策について自信をもって対応していく」と強調した。(共同)

 [2009年5月19日12時46分]
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20090519-496352.html






同友会代表、「友愛で成長できるのか」

民主党の鳩山新体制について、経済同友会の桜井代表幹事は、「友愛精神で国は成長できるのか」と批判しました。

 桜井代表幹事は、自らの出身であるリコーの創業理念が友愛精神だと明かした上で、次のように述べました。 「(友愛精神は)理念の話で、政策の話ではない。そんなことしていたら、会社はつぶれる。会社には経営方針と経営戦略が必要。(鳩山代表は)友愛固めですよね。これをやっていて国の強さ、成長は保証できるのか」

 桜井代表幹事は、「友愛精神で景気後退からの脱皮ができるのか」と疑問を投げかけ、4年間は消費税引き上げの議論すらしない、としている鳩山代表の姿勢を批判しました。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4136501.html



済同友会:桜井氏が民主党「友愛」批判 「具体策を」と

 「友愛、友愛だけでは会社はつぶれてしまう」。経済同友会の桜井正光代表幹事は19日の会見で、民主党の鳩山由紀夫代表が掲げる「友愛社会」を引き合いに出し、具体的な政策を発信するよう苦言を呈した。

 桜井氏は精密機械大手リコーの会長。同社の創業精神も「友愛」であることに触れ、「『友愛』は理念の話。会社が生き残るためには経営方針と経営戦略があるが、(鳩山氏は)全部友愛固めだ」と批判した。

 消費税を4年間は議論しないとの姿勢についても「理由が分からない。財源問題が疑問視されているので、しっかり議論するほうが民主党にとって政策の実現性という意味で重要だ」と述べた。【三沢耕平】
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090520k0000m010020000c.html






【鳩山新代表】会見詳報~地域主権は滅茶苦茶になる可能性もー怠けた地域はますますおかしくなるけど、地域主権は譲れない。

今現在やらなきゃならないことは、我々が政権とった暁にどういう人たちがわれわれの考え方に共鳴をしてくれるか。あるいはどういう人たちが抵抗するだろう、というある意味の地図というものを準備をすることが必要ではないか、ということでございますし、政権移行のチームを作るかどうかということは分かりませんが、政権移行のプロセスというのも代表のもとできちっと作り上げていくことが必要だと思っています」

 「それから地域主権はさらに困難が予想される話でありますが、私どものまさに一丁目一番地の考え方でございまして、これは譲るわけはありません。私どもはなんとしてもこれをやり通すことによって地域の活性化を図っていきたい。地域のことは地域でできるようにするということでありますから、めちゃくちゃに地域が変わる可能性があるわけでありまして、今までのように補助金を国から地域に下ろすというような発想は一切やめることになります。やはり補完性の原理に基づいて国と地域の権限を、大幅に国から地域に委譲させていく、ということをこれから大胆に行ってまいりますので、それは怠けた地域はますますおかしくなる可能性がありますが、地域に実力というものが与えられるわけですからその権能を与えられているのを十分に使っていける地域はどんどん伸びていくということになるわけでございまして、ナショナル・ミニマム的なことを除いて極力、地域でやれるような国にしていくものですから、大きく地域というものが変わっていく。そのように私は考えております」

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090516/stt0905161913027-n3.htm

民主党 ファシズム体制強化もー鳩山幹事長「政権を取ったら検察の在り方を議論する」
「民主に賛成の官僚以外クビ」鳩山氏、政権奪取後の構想 ー 独裁体制を明記






【麻生首相ぶら下がり詳報】『市民目線』の民主党…「市民?国民じゃないのね」(18日夜) (2/3ページ)
2009.5.18 19:59

【民主党新体制】

 --民主党だが、今月27日に鳩山由紀夫新代表と首相との党首討論が調整されている。鳩山代表は「官僚目線の麻生政権」と「市民目線の鳩山民主党」…

 「何目線?」

 --「官僚目線の麻生政権」と「市民目線の」…

 「市民? はい。国民じゃないのね」

 --はい。鳩山民主党の対決の姿を示したいというが、どう向き合っていくか

 「『国民目線』『市民目線』といわれるんだったら、やっぱり市民の気持ち、国民の気持ちとしては、小沢(一郎)代表代行になられてますけども、小沢さんとの金の話っていうのが一番国民としては聞きたいところじゃないんですかね。そういった意味では、民意と民主党の話、少しねじれがあるかなぁと思いますね。今の話を聞いただけで、あなたの話だから正確にはわかりませんよ。だけど、今の話だけをうかがえば、そんな感じがします」

 --小沢前代表が代表代行として執行部に残ったが、西松事件を含めた総括を示せていないとの考えか

 「私自身はそう思っていますけれども。御社の世論調査でもそうなっていません? 各社、そうなっているように、僕は側聞してますんで。正確にどういう内容か知りませんが、『説明が足りていない』という答えの方が多いと。かなり多いというように聞いています。民意としては、そこらのところの説明がキチンとされないと、何となく、国民目線というのと、何となくチグハグな感じがします」

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090518/plc0905182000010-n2.htm






【櫻井よしこ 麻生首相に申す】領土問題1ミリも譲るな
2009.5.14 03:25
 麻生太郎首相のロシア外交は、危ういこと限りない。このままでは手痛い失敗を喫し、日本の国益は損ねられるだろう。

 プーチン首相の来日をめぐる報道で実感するのは、日露交渉での日本側の顕著な劣勢である。北方領土の4島返還という言葉が出てこない。ほとんどの新聞が“3・5島論”を取り上げ、交渉の大前提が、日本政府の対ソ連・ロシア外交の基本であったはずの4島返還から3・5島へと大後退したかのようだ。この状況を招いた直接の責任は麻生首相、谷内正太郎前外務次官らにある。

 今回、麻生首相は実態の裏づけのない期待に踊らされ、結果を確かめて然(しか)る後、初めて与えるべき種々の経済的譲歩をロシアに与えてしまった。エネルギー開発、省エネ技術の移転、輸送インフラの整備、原子力協定の締結、原子力施設関連の技術移転など、多くのプロジェクトだ。

 昨年秋の金融経済危機で、ロシアの外貨準備は大幅に減り、1バレル95ドルを基本に計算して組みたてた国家予算は、原油価格の大幅下落で、根本的な見直しを求められている。プーチン政権を批判するジャーナリストや言論人が殺害され続ける強権国家において、デモが起こるほど国民の不満は高まっている。だからこそ、プーチン首相は、いま、日本の経済協力と技術協力を是が非でも得たいのだ。領土問題で期待を膨らませる麻生首相に明確な拒絶の姿勢を見せないのは、そのためだ。

 プーチン首相と握手し破顔大笑する麻生首相。ロシア外交の場で、このように曇りのない笑顔を見せてよいものだろうかと、私は考える。領土問題以前に、首相は、祖父、吉田茂が1951年に国連総会議長にあてた訴えを読んだであろうか。シベリアに強制抑留した日本軍兵士を、旧ソ連がどれほどむごい拷問で責めたて、どれほど多くを死なせたか。彼らの国際法違反の蛮行の決着はまだ、ついていないのである。

 首相が言及した、北方領土の面積による2分案について、ロシア側の発言は冷水をかけるものだ。

 昨年12月9日に、来日したロシア大統領府ナルイシキン長官は、「双方が極端な立場から離れ、受け入れ可能な解決策を探ることが重要」と、麻生首相に述べた。

 それより少し前の11月22日、メドベージェフ大統領は、ペルーでの首脳会談で「スタンダードではないアプローチ」と語った。

 「極端な立場から離れ」た、「スタンダードではない」アプローチについて、ロシア外交が専門の青山学院大学教授の袴田茂樹氏は、「ロシア側が言う両極端とは4島論かゼロ島論を指します。日本で語られているような4島か2島かではありません」と語る。

 だが、麻生首相は、「4島か2島か」だと思い込んだのであろう。そのうえで、それでは「話が進まない」として、面積2分論を口にしたのだ。2006年12月の外相時代の右の発言は、無原則に譲っているにもかかわらず、当のロシア側からは、「問題の本質を知らない人物の発言」(クナーゼ元外務次官)と突き放された。

                   ◇

 谷内正太郎前外務次官も、4月17日、面積で2分する「3・5島論でもいいのではないか」と発言したと報じられた。日本側が自らの交渉の土台を切り崩しているのである。

 さらに、これらの発言より数年前に、いま、4島返還論の側に立つかのような印象を与える鈴木宗男氏は「4島一括返還」という言葉自体を「時計の針を逆に戻すもの」と批判した。いわゆる段階的返還論を論ずることで、鈴木氏もまた、日本側が2島返還でとりあえず、問題決着をはかる用意があるかのような印象を、ロシア側に与えたのであり、責任は重大だ。

 一方プーチン大統領は、強硬であり続けた。07年6月、「『係争中の島々』に議論の余地はない」と発言、北方領土は「第二次大戦の結果として形成され、国際法によって固定されている」と述べた。平和条約締結後の2島返還を定めた1956年の日ソ共同宣言を拒否したのは他ならぬ日本だとして、日本側を非難した。今回、首相として来日したプーチン氏は、今回も同案に言及した。4島の中の小さな2つの島々、歯舞と色丹の返還を定めた56年の日ソ共同宣言を交渉の出発点とする2001年の「イルクーツク声明」について「動かしたくない」と森喜朗元首相に語った旨、『読売』が13日付朝刊で報じている。麻生首相との首脳会談でも、プーチン首相は同宣言に触れたそうだ。

 恐らくそれが本音であろう。また、先述のような経済的行き詰まりでロシア国民の不満が高まるなか、領土問題で日本に譲ることも、プーチン首相にはできないであろう。だからこそ、日本が焦って譲歩するのは愚策なのだ。

 歴史を振りかえると、ロシアの日本接近は、必ず、ロシアが閉塞(へいそく)状況に陥ったときになされている。

 73年、田中角栄首相との会談でブレジネフ書記長は、初めて、日ソ間には未解決の「問題」があると認めた。ニクソン外交で米中両国が接近し、ソ連が国際的孤立を恐れたからだ。

 93年、エリツィン大統領が来日し、4島は歯舞、色丹、国後、択捉だと固有名詞で領土問題を語り、問題解決をはかるとしたのは、ベルリンの壁が崩壊し、旧ソ連が消滅し、ロシア経済が破綻(はたん)し、日本の援助が必要だったからだ。

 今回も同じ構図である。日本の資本と技術を必要とするロシアが、それらを手に入れるために日本に接近したにすぎない。7月のメドベージェフ大統領との会談で、3・5島論も含めてあらゆるオプションを論ずるというが、ならば、経済協力は具体的成果を見てからでよい。領土問題を経済の多寡ではかってはならない。日本が国家なら、主権にかかわる領土に関して、原則は1ミリも譲ってはならない。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090514/plc0905140325003-n1.htm





北方領土と使用済み核燃料再処理工場の関係
プーチン来日、懸案の日ロ原子力協定締結の先
児玉 博 
 12日、首相の麻生太郎はロシア首相のウラジーミル・プーチンと会談、日ロ原子力協定に署名した。協定締結で、両国で長年懸案になっている北方領土問題の解決に向けて大きく前進する可能性がある。

 原子力と北方領土。この一見して直接の関係がないように見える2つのキーワードが、半世紀以上も未解決だった難問を解き明かそうとしているのはなぜか。その謎を解くため、時計の針を少しばかり戻してみよう。

 今年2月18日、首相の麻生太郎は、日帰りでサハリンを訪問した。

 日本企業も参加するサハリンの石油・天然ガス開発事業(サハリン2)の液化天然ガスの対日輸出が始まる記念式典への参加のためであった。麻生に直々に電話をかけ招待したのは、ロシア大統領のドミトリー・メドベージェフだった。

 しかし、日本の政府関係者たちが期待をして見守ったのは、記念式典後の麻生・メドベージェフ会談だった。なぜなら戦後日本の悲願である北方四島の返還に何らかの進展、現実的な進展があるのではないかと思われていたからだ。

「もしかして、俺は歴史に名前が残ったりしてな」

 というのも実はこの2人はサハリン会談に先立つことおよそ3カ月前の2008年11月に、ペルーで興味深い会話をしているからだ。APEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が開催されたペルーの首都リマで初めて顔合わせをした麻生とメドベージェフ。麻生はこの会談の中で、メドベージェフから領土問題と日ロ平和条約について、

 「次世代に委ねることは考えていない」
との言質を引き出していたからだ。

 麻生はメドベージェフのこの発言にすぐさま食いつく。安倍晋三政権下の外相時代に、麻生は3島返還で平和条約締結の可能性を公にしていたからだ。

 リマでのメドベージェフ発言に小躍りせんばかりに喜んだ麻生は、

「もしかして、俺は歴史に名前が残ったりしてな」
と軽口を叩いた。それほど、麻生は領土返還に意欲を見せ始める。

 メドベージェフの後ろに控えるプーチンは、大統領時代から、「歯舞、色丹2島返還によって平和条約締結ならば受け入れる余地はあるかもしれない」 と発言していた。

麻生が最も信頼するブレーンの胸算用

 軽口の中にも、麻生はこのプーチンの意向はしっかりと計算に入れてある。その野望の実現に麻生が右腕に選んだのが、1月20日、対ロシア交渉の政府代表を務めた前外務次官の谷内正太郎だ。

 谷内は麻生が最も頼るブレーンで、麻生が外相時代に「自由と繁栄の弧」というユーラシア戦略を描いた人物だ。

 その谷内の懐には、領土返還の切り札になるかもしれない“秘策”が収められている。キーワードは原子力。原子力エネルギー外交である。

 世界経済の急激な悪化はロシア経済も直撃した。ロシア経済の最大の推進力であったエネルギー・資源価格が急落。金融機関は崩壊、その体をなしていない。1998年以来の経済危機に瀕し、訪日前のプーチンは盛んに日本からの企業進出、ことに製造業の進出に言及するなど日本からの投資に期待をかけている。

 そのロシア側の思惑が透けて見えるのが、プーチンが訪日前に日本のマスコミからインタビューを受けた時だ。プーチンと言えば強面で、世界で最も恐れられている権力者のイメージがある。

 4度目の来日となる前にプーチンは日本経済新聞、共同通信、そしてNHK3社の共同インタビューに応じた。首相府内の「暖炉の間」で行われた会見ではプーチンは時折、笑顔を見せるほどリラックスしたムードだった。

 プーチンと言えば、諜報機関のトップを務めた経歴もあり、冷酷非情な権力者のイメージがあるが、この日本のメディアとの会見では、インタビューを終えた記者たちに、「ありがとう」と日本語で挨拶した。プーチンがこうしたサービスをするのは、本当に稀なことだ。

核燃料再処理工場を突破口に

 日本からの投資を喉から手が出るほどに欲している権力者に対して手立てはないか。谷内が考えたのが、原子力だ。今回のプーチン来日で、昨年来批准が延び延びになっていた日ロ原子力協定が締結されたように、原子力分野での日ロの利害は一致している。

 その日ロにとって、大きな障害となるのは核燃料サイクルの実現だ。核燃料サイクルとは、ウラン鉱山から天然ウランの発掘に始まり、転換→濃縮→再転換→燃料成形加工→原子力発電プラント→再処理→MOX燃料加工→再び原子力発電プラントに返す流れのこと。この核燃料サイクルを完結できる体制を作らなければ、原子力発電は安定軌道に乗らない。

 米国でグリーンエネルギー革命を掲げて登場したバラク・オバマ政権。核不拡散の信奉者で固められた政権は、ジョージ・ブッシュ政権下で決定していた核燃料再処理工場建設を白紙撤回した。

 その一方で、原子力発電導入の動きは世界的に拡大を続けている。原子力発電所が稼働すれば使用済み核燃料の再処理が必要になってくることは誰の目にも明らかだ。

 日本はどうか。国策として数兆円の資金を投入し、建設された青森県・六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場だが、本来昨年には稼働せねばならなかったものの、現在も稼働のメドが立っていない。

 このまま六ヶ所村の再処理工場が稼働しなければ、日本の原子力発電は将来のどこかで限界になる。一方、ロシアも2020年までに28カ所の原子炉を作る計画を持つ。ロシア国内には再処理工場を持っているが、これだけの数を新たに自前で再処理するには多額の投資を必要とする。

 日ロとも共通の課題が、使用済み核燃料の再処理。麻生が最も信頼するブレーンである谷内は、これを領土問題解決の糸口にしようとしている。それはプーチンの言う歯舞、色丹の2島をまず日本に返還させ、2島の中に日ロ両国が使用する使用済み核燃料の再処理工場を建設するというもの。

 日本は4島の一括返還を建前としているが、チェチェンやグルジアなどの問題を抱えているロシアにとって、4島一括返還をのませることは現実的には難しい。まずは2島返還させそれに核燃料再処理工場を組み合わせれば、両国の共通の課題を解決できる。

 さらに、ロシアは投資を呼び込み、極東の地の経済活性化につなげ、日本は原子力事業を引き金に様々なビジネスの果実を享受できる可能性を持つなど、双方に経済的なメリットを生み出す。

 悲願の4島すべての返還はならないものの、残りの2島返還の可能性を残しておけば、日本が大幅に譲歩したことにはならないことになる。谷内の懐に収められたカードは、果たして日の目を見るのか。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090513/194553/?P=1&ST=manage




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