ベッドの中のJT

 
 お世話様です。VKです。寒い時期、やっぱり酒は燗ですね。といっても肝機能低下中なので呑めない昨今です。

------------------------------

ベッドの中のJT

VK石井

 就寝時、みなさんはなにか音楽をかけてベッドに入りますか? 静かでないと眠れない人もいますが、ぼくは音楽がかかっている方が心地好く眠りに就けます。なので就寝直前ミュージックのセレクトはその夜の安眠がかかった大事な作業だったりするのです。そしてそれがまた楽しかったり。

 ここ数週間、自分の安眠ミュージックとしてずっと君臨しているのがジェイムス・テイラー。彼のアルバムを聴きながらベッドに入ると2曲で熟睡です。そしてそのまま、悪夢などにうなされることなく、さわやかな朝を迎えるまでグッスリ。理想的な寝入りから快適な寝起きへと導いてくれる彼の歌は、ぼくにとっては最良の安眠ミュージックでもあります。

 独特な彼の歌声は、その声で歌われるだけでゆったりとした気分になり、穏やかな空気を感じさせます。またナイーヴさをともなう歌ゆえに、同じ悩みをもつ者同士としての親近感をも感じさせ、ストレスを感じた日などは特にその優しさが沁みてくるんですよね。包み込むようなあったかさは彼の歌声の大きな魅力のひとつでしょう。ぼくにとってはまるで子守歌みたいなものです。

 そんなJTのアルバムのなかで、ぼくにとっての最適安眠アルバムというと、やっぱりコレ。『Daddy Loves His Work(邦題:ダディーズ・スマイル)』。


『ダディーズ・スマイル』


 このアルバム、リアルタイムで初めて聴いたJTということもあって特別な思い入れもあるんですが、それよりもこのジャケット、ブルーカラーの人にとっては見過ごせません。
 JT、鍛冶屋なんですね。それまでの彼のアルバム・ジャケットは肉体労働とは無縁だったし、このアルバム以降も落ち着いた風情のジャケ写だけど、このアルバムでは力強いKJ(すみません、勝手に略しました)なんです。表ジャケは仕事の合間のかっこよくて優しい笑顔、裏ジャケはパワフルに作業中。仕事に打ち込む男のかっこよさ全開です。そんな男の味わいある歌声、まさに大人の子守歌です……。

 でもこのアルバム制作の背景には当時の奥さん、カーリー・サイモンとの家庭問題があったそうで(「仕事ばっかりじゃなくて家庭も大事にしてよ」とか……)、私生活の方ではいろいろと大変だった時期みたいですね。でも自分のやるべきことは仕事だと。さらにパワフルに仕事をこなすことで自分を納得させてたんでしょうか。そんな気持ちがこのジャケ写なんでしょう。
 この時期のJT、ジャケ写同様、それまでのアルバムでは見せなかった所帯持ちの悲哀が凝縮されているようにも思えて、そこがまたナイーヴな彼の感受性にハマッて、男の心情が溢れ出てます(でもこのアルバム発表後、JT離婚。このあたりから一気に頭髪が……)。


キャロル・キング/ジェイムス・テイラー来日公演


 ところでJT、来年、来日するらしいじゃないですか! しかもキャロル・キングと一緒に! キャロルは来日するたびに観てきたけど、そこにJTが一緒となるとまた気持ちが高まります。いったいどんなステージになるんでしょね。
 JTの歌を子守歌にしているぼくにとって、いま一番心配なのは二人のステージを前に眠ってしまうこと。もうJTを聴きながら眠るのはやめにします。これからはなにを聴きながら寝ることにしよう……。

------------------------------

 ってことで、JTの代わりにクラフトワークを聴きながら寝てみました。悪夢にうなされ、汗ダク状態で起こされました。クラフトワーク、ドライヴしてるときはすっごくいいのになぁ……。
 ところで辻口さんはハードワーカーでいながら愛妻家・子煩悩で有名ですが、そのバランス感覚はまさにカッコイイ男そのものですね。ではでは、よろしくお願いします。 石井

 * * * * * * *

 ハーイ、「ハードワーカーでいながら愛妻家・子煩悩」の辻口です。本日の更新では若干見えづらい部分があるかもしれませんが、これは仕様です。
 キャロル・キングは2年前に久々の来日を果たしてから、昨年の単独公演、そして今度のJTとの来日と、コンスタントに来てくれるようになって嬉しい限りです。しかも今度はあのJTとのカップリング公演ということだし、ウドーさんのHPにはすでに書いてありましたがメンバーも嬉しいメンツじゃないですか。平日の武道館公演2発のみ、となると日本中から仕事を休んでいい大人達が集まりそうです。新年度明けて早々ではありますが、みなさんお休みが取れるよう頑張りましょう。
 というわけで業務連絡。石井様、書籍編集部の「新人歓迎会&忘年会」の招待メールをこれから送ります。弱った肝臓にトドメを刺してください。では。


★ ★ ★ 新刊案内 ★ ★ ★

THE DIG Special Issue ザ・ビートルズ アナログ・エディション(12/9発売)


THE DIG Special Issue ザ・ビートルズ CDエディション(発売中)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 裏ジャケ・ク... マザー・ファ... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。