今日は、ブログ友のhitohaさんの朗読と多くのブログ友から
いただいた薔薇の画像で斉藤隆介の童話「花咲き山」全文を
表現したいと思います。
ここをクリック♪
ブログ~ことばの世界~斉藤隆介「花咲き山」の
ページが出ますので▲さんかくをクリック♪
hitohaさんの朗読が聞こえます♪
※ 視覚障害のかた・聴覚障害のあるかたは、下のストーリーを
お楽しみ下さい♪
齋藤隆介作 「花咲き山」
おどろくんでない。おらはこの山に1人で住んでいるばばだ。
山ンばというものもおる。
山ンばは、悪さをするというものもおるが、それはうそだ。
おらはなんにもしない。
おくびょうなやつが、山ンなかで
しらがのおらをみてかってにあわてる。
そしてはべんとうをわすれたり、あわてて谷さおちたり、
それがみんなおらのせいになる。
あや。おまえはたった10のおなゴわらしだども、しっかりもんだから、
おらなんど、おっかなくはねえべ。
ああ、おらは、なんでもしってる。
おまえのなまえも、
お前がなしてこんなおくまでのぼってきたかも。
もうじき祭りで、祭りのごっつぉうの煮しめの山菜をとりにきたんだべ。
ふき、わらび、みず、ぜんまい。
あいつをあぶらげといっしょに煮るとうめえからなァ。
ところがおまえ、きすぎて、みちにまよって
この山さはいってしまった。
したらば、ここにこんなにいちめんの花。
いままでみたこともねぇ花がさいているので、ドデンしてるんだべ。
な、あたったべ。
なしてこうしてさくのだか、そのわけを、あや、おめえはしらねえべ。
それはこうしたわけだしゃ・・・。
この花は、ふもとの村のにんげんが、
やさしいことをひとつするとひとつさく。
あや、お前のあしもとにさいている赤い花、
それはお前がきのうさかせた花だ。
上記画像は、ブログ友・のこたんのバラ。
画像クリックで、のこたんちへGO!
きのう、いもうとのそよが、
「おらサも、みんなのように祭りの赤いベベかってけれ」
と、あしをドデバタしてないておっかあをこまらせたとき、
おまえはいったべ、
「おっかあ おらは、いらねえからそよさ、かってやれ」
そういったとき、その花がさいた。
おまえはいえがびんぼうで、ふたりに祭り着を
かってもらえねぇことを知ってたから、じぶんはしんぼうした。
おっかあは、どんなにたすかったか!そよはどんなによろこんだか!
おまえはせつなかったべ。
だども、この赤い花がさいた。
この赤い花は、どんな祭り着の花もようよりもきれいだべ。
ここの花は、みんなこうして咲く。
上記画像は、ブログ友アスタさんのバラ。
画像クリックでアスタさんちへGO!
ソレそこに、つゆをのせてさきかけてきたちいさい、青い花があるべ。
それはちっぽけな、ふたごのあかンぼうのうえの子のほうが、
いまさかせているものだ。
上記画像は、ブログ友ちひろさん(うめちひろさん)のバラ。
画像クリックでちひろさんちへGO!
兄弟と言っても、おんなしときのわずかなあとさきで
うまれたものが、じぶんはあんちゃんだとおもってじっと
しんぼうしている。
弟は、おっかあのかたっぽうのおっぱいをウクンウクンとのみながら、
もうかたほうのおっぱいもたかっぽうの手でいじくっていて
はなさない。
うえの子はソレをじっとみてあんちゃんだからしんぼうしている。
目にいっぱいなみだをためて・・・。
そのなみだがそのつゆだ。
上記画像は、ブログ友清遊人さんのバラ。
画像クリックで清遊人さんちへGO!
この花さき山一いちめんの花は、みんなこうしてさいたんだ。
つらいのをしんぼうして、じぶんことよりひとのことをおもって
なみだをいっぱいためてしんぼうすると、そのやさしさと、けなげさが、
こうして花になってさきだすのだ。
上記画像は友人天使さま(ハンドルネーム)からの
天使とバラの絵はがき。天使さまは耳が聞こえないのです。
でもたくさん「ありがとう」を言う美しい人。
花ばかりじゃねえ。
この山だって、この向こうのみねつづきの山だって、
ひとりずつのおとこが、いのちをすててやさしいことを
したときにうまれたんだ。
この山は八郎っていう山おとこが、八郎潟にしずんで高波をふせいで
村をまもったときにうまれた。
あっちの山は、三コっていう大おとこが、
山かじになったオイダラ山さかぶさって、村や林がもえるのをふせいで
やけしんだときにできたのだ。
やさしいことをすれば花が咲く。
命をかけてすれば山が生まれる。
うそではない、本当のことだ……。
上記画像は、知人の一人暮らしのちえばあちゃん(ハンドルネーム)に
昨年夏にさしあげたバラ。
上記画像は、愛の聖者の前の結婚式で巻かれたバラの花びら♪
「みんな人生を楽しんで!」
あやは、山からかえって、おとうやおっかあや、みんなに
山ンばからきいたこのはなしをした。
しかし、だァレもわらってほんとうにはしなかった。
「山サいって、ゆめでもみてきたんだべ」
「きつねにばかされたんでねえか。そんな山や花はみたこともねえ」
みんなそういった。
そこであやは、またひとり山へいってみた。
しかし、こんどは山ンばにはあわなかったし、
あの花もみなかったし、
花さき山も、見つからなかった。
けれどもあやは、そのあとときどき、
「あっ!いま花咲き山で、おらの花がさいてるな」って
おもうことがあった。
私がイチバン好きなボロボロの冬のバラ。
宅間伸・・・たくましい。
花咲き山 おわり
(追記)
なぜ、花咲き山の花がバラなのか?
大好きな映画に、「フライド・グリーントマト」というのがあるんですね。
その主人公、イジー・スレッドグッドが老人ホームに入ったとき
その壁にバラをいっぱい貼り付けていました。
なんかそれが、花咲き山のようで・・・。
結局イジー(=ニニー)は、老人ホームの友人を看取ると
その壁のバラをはずして出て行くんです。
本物のバラが育てられる場所へね。
で・・・。今回のコラボ記事では、いろんなかたからバラの画像を
お借りして作ってみました。
hitohaさんのすばらしい朗読にあうといいな・・・。
聴覚障害・視覚障害のかたにも楽しめるように
絵本全文を掲載しました。
ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。
(TBメモ)2007-01-23 hitohaさん、のこたん、アスタさん、ちひろさん、
清遊人さんへTB済。
いただいた薔薇の画像で斉藤隆介の童話「花咲き山」全文を
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※ 視覚障害のかた・聴覚障害のあるかたは、下のストーリーを
お楽しみ下さい♪
齋藤隆介作 「花咲き山」
おどろくんでない。おらはこの山に1人で住んでいるばばだ。
山ンばというものもおる。
山ンばは、悪さをするというものもおるが、それはうそだ。
おらはなんにもしない。
おくびょうなやつが、山ンなかで
しらがのおらをみてかってにあわてる。
そしてはべんとうをわすれたり、あわてて谷さおちたり、
それがみんなおらのせいになる。
あや。おまえはたった10のおなゴわらしだども、しっかりもんだから、
おらなんど、おっかなくはねえべ。
ああ、おらは、なんでもしってる。
おまえのなまえも、
お前がなしてこんなおくまでのぼってきたかも。
もうじき祭りで、祭りのごっつぉうの煮しめの山菜をとりにきたんだべ。
ふき、わらび、みず、ぜんまい。
あいつをあぶらげといっしょに煮るとうめえからなァ。
ところがおまえ、きすぎて、みちにまよって
この山さはいってしまった。
したらば、ここにこんなにいちめんの花。
いままでみたこともねぇ花がさいているので、ドデンしてるんだべ。
な、あたったべ。
なしてこうしてさくのだか、そのわけを、あや、おめえはしらねえべ。
それはこうしたわけだしゃ・・・。
この花は、ふもとの村のにんげんが、
やさしいことをひとつするとひとつさく。
あや、お前のあしもとにさいている赤い花、
それはお前がきのうさかせた花だ。
上記画像は、ブログ友・のこたんのバラ。
画像クリックで、のこたんちへGO!
きのう、いもうとのそよが、
「おらサも、みんなのように祭りの赤いベベかってけれ」
と、あしをドデバタしてないておっかあをこまらせたとき、
おまえはいったべ、
「おっかあ おらは、いらねえからそよさ、かってやれ」
そういったとき、その花がさいた。
おまえはいえがびんぼうで、ふたりに祭り着を
かってもらえねぇことを知ってたから、じぶんはしんぼうした。
おっかあは、どんなにたすかったか!そよはどんなによろこんだか!
おまえはせつなかったべ。
だども、この赤い花がさいた。
この赤い花は、どんな祭り着の花もようよりもきれいだべ。
ここの花は、みんなこうして咲く。
上記画像は、ブログ友アスタさんのバラ。
画像クリックでアスタさんちへGO!
ソレそこに、つゆをのせてさきかけてきたちいさい、青い花があるべ。
それはちっぽけな、ふたごのあかンぼうのうえの子のほうが、
いまさかせているものだ。
上記画像は、ブログ友ちひろさん(うめちひろさん)のバラ。
画像クリックでちひろさんちへGO!
兄弟と言っても、おんなしときのわずかなあとさきで
うまれたものが、じぶんはあんちゃんだとおもってじっと
しんぼうしている。
弟は、おっかあのかたっぽうのおっぱいをウクンウクンとのみながら、
もうかたほうのおっぱいもたかっぽうの手でいじくっていて
はなさない。
うえの子はソレをじっとみてあんちゃんだからしんぼうしている。
目にいっぱいなみだをためて・・・。
そのなみだがそのつゆだ。
上記画像は、ブログ友清遊人さんのバラ。
画像クリックで清遊人さんちへGO!
この花さき山一いちめんの花は、みんなこうしてさいたんだ。
つらいのをしんぼうして、じぶんことよりひとのことをおもって
なみだをいっぱいためてしんぼうすると、そのやさしさと、けなげさが、
こうして花になってさきだすのだ。
上記画像は友人天使さま(ハンドルネーム)からの
天使とバラの絵はがき。天使さまは耳が聞こえないのです。
でもたくさん「ありがとう」を言う美しい人。
花ばかりじゃねえ。
この山だって、この向こうのみねつづきの山だって、
ひとりずつのおとこが、いのちをすててやさしいことを
したときにうまれたんだ。
この山は八郎っていう山おとこが、八郎潟にしずんで高波をふせいで
村をまもったときにうまれた。
あっちの山は、三コっていう大おとこが、
山かじになったオイダラ山さかぶさって、村や林がもえるのをふせいで
やけしんだときにできたのだ。
やさしいことをすれば花が咲く。
命をかけてすれば山が生まれる。
うそではない、本当のことだ……。
上記画像は、知人の一人暮らしのちえばあちゃん(ハンドルネーム)に
昨年夏にさしあげたバラ。
上記画像は、愛の聖者の前の結婚式で巻かれたバラの花びら♪
「みんな人生を楽しんで!」
あやは、山からかえって、おとうやおっかあや、みんなに
山ンばからきいたこのはなしをした。
しかし、だァレもわらってほんとうにはしなかった。
「山サいって、ゆめでもみてきたんだべ」
「きつねにばかされたんでねえか。そんな山や花はみたこともねえ」
みんなそういった。
そこであやは、またひとり山へいってみた。
しかし、こんどは山ンばにはあわなかったし、
あの花もみなかったし、
花さき山も、見つからなかった。
けれどもあやは、そのあとときどき、
「あっ!いま花咲き山で、おらの花がさいてるな」って
おもうことがあった。
私がイチバン好きなボロボロの冬のバラ。
宅間伸・・・たくましい。
花咲き山 おわり
(追記)
なぜ、花咲き山の花がバラなのか?
大好きな映画に、「フライド・グリーントマト」というのがあるんですね。
その主人公、イジー・スレッドグッドが老人ホームに入ったとき
その壁にバラをいっぱい貼り付けていました。
なんかそれが、花咲き山のようで・・・。
結局イジー(=ニニー)は、老人ホームの友人を看取ると
その壁のバラをはずして出て行くんです。
本物のバラが育てられる場所へね。
で・・・。今回のコラボ記事では、いろんなかたからバラの画像を
お借りして作ってみました。
hitohaさんのすばらしい朗読にあうといいな・・・。
聴覚障害・視覚障害のかたにも楽しめるように
絵本全文を掲載しました。
ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。
(TBメモ)2007-01-23 hitohaさん、のこたん、アスタさん、ちひろさん、
清遊人さんへTB済。
うめもものプロフィール♪
写真を掲載していただき、とても嬉しいですよ。朗読も聴きましたが、約8分近い長編で大変でした。
斉藤隆介さんの作品は、この「花咲き山」をはじめ「八郎」「三こ」「もちもちの木」が昔から大好きで何度も読んでいました。
今、朗読を聴いて感動を新たにしました。
うめももさんのブログ、凄いですね。
「ナマケモノ」も読みましたよ。
今日、自分の過去記事から捜し物をしていて気づいたんですけど、うめももさんの画像をちゃっかりお借りしていました。(昨年3月14日の記事です)
ここでお詫びいたします。
うめももさん!すばらしいです!!
「花さき山」は私も大好きな本です。
昔(十数年前)ボラで、近くの公民館にお邪魔し絵本の読み聞かせをしてました。
その時に何回も・何回も読みましたよ。
その時は子供のための「花さき山」だったけれど、今回のうめももさんが紹介した「花さき山」は、大人のための本に変身ですね~~。
キャー!!ステキ!!うめももさん~~~!!
(拍手がしたりないわ)
いただいてるだけなのですが、
今回、未歩さんの掲示板から、こさせていただきました。
はじめて、音で拝聴しました。
良かったです。
たまには、こういうのを聞かせていただくのも
いいですね。
ありがとうございました。とても素適でした。
「ばら」のお花の画像もすばらしい!匂ってくすよ
うな錯覚でしばらく画面が閉じるのがもったいない
ほどでした。私は聴力障害者なので「声」は聴かれ
ませんが~~さぞかし引き寄せられるような
『語り部』であったことと思います
感動を、ありがとうございました。
すみませんね~。
皆さん、ありがとうございます♪
レスは、後日書きますね~~っ。
え、何かな?って思ったけど、こういうことだったんですね。
そう、あのバラ、去年結婚記念日に夫がくれたバラが、
秋に一個だけ咲いたやつだったんですよ。
「花咲き山」の話、お恥ずかしながら、知りませんでした…
でも、とても素敵なお話ですね。
>やさしいことをすれば花が咲く。
>命をかけてすれば山が生まれる。
せわしない今の世の中、すぐ見返りを求めたくなる傾向に
自分も陥ってしまっていることを感じますが、
自分のしたことは、たとえわかりづらかったとしても、
どこかで誰かが見ている、
どこかで何がしかの影響を与えている、
そういうものなのかもしれませんね。
hitohaさんの朗読も、素晴らしい。
朗読って、いいですね。いつかやってみたい気がします。
hitohaさん、ここに書いちゃってすみません。
宇治源氏物語ミュージアムで、古語の朗読されているんですよね?
去年11月1日に、宇治の記事書きました。あの時は時間がなくて
朗読聴かずにきてしまったのですが、後日うめももさんが
言及されているのを読んで、驚きました。
今度行ったときには、聴きます!
ブログのほうも、また拝見させていただきますね。
うめももさん、スペースお借りしました。
テンプレも、そういうことだったんですね。ステキです
あまりにも鮮やかな滝平二郎さんの切り絵に子どもの目が釘付けになり、保育園からよく借りるようになったのです。
実は私、花さき山の画像を真似て今年の年賀状に添えたんですよ。
だから今日のうめももさんの記事はあまりにも偶然でビックリしたのです。
きれいなバラの花がこの花さき山の記事を一層引き立てていますね。ステキです。
バラの香りが漂って来るようです。
にゃははは~~。
hitohaさん、プロの朗読家です。
今、舞台稽古で忙しいハズ・・・。自宅でお母様の介護をしながら、朗読劇を行ってらっしゃいます。
清遊人さんのバラ、どれもステキでいただくの「わたしまよいましたわ~」。
ありがとうございました。
未歩さんがどなたにあげても差し支えないんですよ~。
いっこんまさんも、斉藤隆介さん好きでしたか?
私も好きですよ~。
私は、たしか国語の教科書に花さき山がでてきたような気がします?!
今回、未歩さんの所の視覚障害の方に読み上げソフトを使って読んでいただけるようにしたかったんですが!なんと!ブログってその多くが読み上げソフトに対応してないの~~~っ。
GOOブログではソフト開発中らしいです。↓
http://www.cyber-trial.com/shabelog/