日銀は物価の安定を最も重視している。失業率でもなく、企業の倒産件数でもない。
それほど物価は重要な経済指標と言える。健康診断で言えば体温にあたるかもしれない。
病院に行けば、血液検査よりもまず体温や脈をみるだろう。それほど大切な指標なのだ。
物価は買う人と売る人の妥協点とも言える。オークションで言えば落札価格がそれに
なる。もし、落札者がいなければ、値段を下げて再出品することになるだろうし、
入札が活発に行われれば値段は上がっていく。これは一般の経済でも同様のメカニズムが
働いていて、値段があがっているときは、良く売れているときで、下がっているときは
あまり売れていないことを意味する。
日本は長く物価が下がり続けており、これは経済が不調であることとも一致する。
不景気の正体の所でも書いたが、不景気というのはそもそもお金が遣われないという
ところに端を発する。少子化や企業の海外移転、貿易赤字など、色々と原因は巷で囁かれている
ものの、全て2次的なものであって、不景気の本質はお金のめぐりの悪さというところにある。
そういう意味で、日本国内での消費や投資の不調(不景気)と物価の下落という現象は理屈にかなって
いる。
ここにGDPトップ10の表がある。
<世界経済のネタ帳>より
ブラジル、ロシア、インド以外の国は物価が低くて問題になっている。消費や投資が下火になってい
るということだ。このトップ10で世界経済の6割程度を占めるので、世界的に景気が悪いといえるだろう。
では、ブラジルやロシアは景気が良いかというと、そうでもない。
物価が高いのは輸入物価が高いためだ。ブラジルはレアル、ロシアはルーブル、インドはルピーというように
独自に通貨を発行しているのだが、それらがドルとの交換比率が下がって、輸入物価が上昇している。
ロシアの場合は特にウクライナ問題などがあって、海外の投資が本国にお金を引き上げた影響などがあった
らしい。ロシア国内ではルーブルで投資する必要があるのだが、ウクライナ問題などの有事がおきると
安全のために、ドルやユーロといった自国の通貨に交換して引き上げる動きが出る。
今年始めは1ドル35ルーブルくらいだったのが11月現在で47ルーブルまでルーブル安になっている。
このために輸入物価が上がり、インフレになっている。ロシアは天然ガスや石油を輸出しており、
輸出産業にとってはいいが、内需が冷え込んでいるらしい。
注意が必要なのは、好景気は物価が上がるものだが、物価が上がれば好景気というわけではないことだ。
いい物価上昇と悪い物価上昇がある。逆に物価の下落は悪い下落しか無いのだ。
<まとめ>物価はどのくらい経済が活発かということを表わしている。
それほど物価は重要な経済指標と言える。健康診断で言えば体温にあたるかもしれない。
病院に行けば、血液検査よりもまず体温や脈をみるだろう。それほど大切な指標なのだ。
物価は買う人と売る人の妥協点とも言える。オークションで言えば落札価格がそれに
なる。もし、落札者がいなければ、値段を下げて再出品することになるだろうし、
入札が活発に行われれば値段は上がっていく。これは一般の経済でも同様のメカニズムが
働いていて、値段があがっているときは、良く売れているときで、下がっているときは
あまり売れていないことを意味する。
日本は長く物価が下がり続けており、これは経済が不調であることとも一致する。
不景気の正体の所でも書いたが、不景気というのはそもそもお金が遣われないという
ところに端を発する。少子化や企業の海外移転、貿易赤字など、色々と原因は巷で囁かれている
ものの、全て2次的なものであって、不景気の本質はお金のめぐりの悪さというところにある。
そういう意味で、日本国内での消費や投資の不調(不景気)と物価の下落という現象は理屈にかなって
いる。
ここにGDPトップ10の表がある。
<世界経済のネタ帳>より
ブラジル、ロシア、インド以外の国は物価が低くて問題になっている。消費や投資が下火になってい
るということだ。このトップ10で世界経済の6割程度を占めるので、世界的に景気が悪いといえるだろう。
では、ブラジルやロシアは景気が良いかというと、そうでもない。
物価が高いのは輸入物価が高いためだ。ブラジルはレアル、ロシアはルーブル、インドはルピーというように
独自に通貨を発行しているのだが、それらがドルとの交換比率が下がって、輸入物価が上昇している。
ロシアの場合は特にウクライナ問題などがあって、海外の投資が本国にお金を引き上げた影響などがあった
らしい。ロシア国内ではルーブルで投資する必要があるのだが、ウクライナ問題などの有事がおきると
安全のために、ドルやユーロといった自国の通貨に交換して引き上げる動きが出る。
今年始めは1ドル35ルーブルくらいだったのが11月現在で47ルーブルまでルーブル安になっている。
このために輸入物価が上がり、インフレになっている。ロシアは天然ガスや石油を輸出しており、
輸出産業にとってはいいが、内需が冷え込んでいるらしい。
注意が必要なのは、好景気は物価が上がるものだが、物価が上がれば好景気というわけではないことだ。
いい物価上昇と悪い物価上昇がある。逆に物価の下落は悪い下落しか無いのだ。
<まとめ>物価はどのくらい経済が活発かということを表わしている。