マーラーの交響曲(その3)
交響曲第5番 嬰ハ短調
エリアフ・インバル(指揮)フランクフルト放送交響楽団
(1984年1月13日 フランクフルトのアルテ・オーパーにて収録) 1985年6月3日エアチェック
マーラーの交響曲の代表作を挙げろと言われたら、この曲は筆頭候補ではないでしょうか。
第1交響曲「巨人」の後、第2交響曲、第3交響曲、第4交響曲、ともに声楽を伴う交響曲群が続いて、次にこの第5交響曲から第6交響曲、第7交響曲と、純器楽交響曲が相前後して作曲され、3曲の交響曲群を一つのグループとみなすことができる、という。「バッハ的な複リズムや対位法を巧みに好んで用いていること、主題の扱いかたが類似していること、構成が古典的ななものに近づいていることなどの相互に共通する特性がある」(名曲解説全集 交響曲2 門馬直美)
小難しいことは抜きに、聴いたことがない人は第4楽章アダージェット(44分35秒~)から聴いてみましょう。TVCMにも使われましたし、ヴィスコンティ監督の「ヴェニスに死す」に使われたこともよく知られています。
だいぶ前に、DENONで発売されたインバルのマーラー交響曲全集は話題になりました。その第5番は86年録音とありますから同じ音源ではありません。同CDをもっている方は聴き比べてみてください。