Team Sun Report

アスリートの汗を子どもたちの笑顔に

渡航移植について

2009-10-06 | Team Sun
10/8、ヒルシュスプルング病の子どもが渡航移植のための募金を呼びかけ
始めた。日本では、自民党総裁選におちた河野太郎の議員立法によって、
来年から子どもへ-子ども間の移植が可能になる。
そんな法改正がなされたのも、外圧の影響。自分たちの国民の臓器くらい
自分たちでなんとかしなきゃいけない、という機運が高まり、渡航移植を
制限するWHO勧告も出ている。まあ、日本、先進国中の先進国なんだから、
それはある意味あたり前ではあるんですが。

でもこの移植という問題、日本では本当に難しいように思う。根本の問題は、
日本人は潜在意識の中で、科学をバカにしているんじゃないかということだ。
なので、医者が決めた脳死という概念自体に信頼性がない。そして反対派は
いつまでたっても、北大の和田移植の倫理問題を指摘する。死んでもない
人間を科学の名誉欲のために殺して移植したんじゃないかという問題だ。
だから、自分の家族だって死んでもないのに殺されて臓器を奪われるん
じゃないかと心配する人が多いのだろう。その気持ちはとってもよくわかる。

いわゆる、医者の性悪説と性善説の問題だろう。実際、日本医師会なんていう
ところは、あんまし評判のよくない圧力団体だし、医者にはいろいろ文句の
ある人もいるだろう。

個人的な意見では、自分は死んだら、さっさと、目でも心臓でも肝臓でも
なんでもかんでも誰にでもあげてもらいたい。そして墓とかにはうめずに、
骨は散骨してもらいたい。それが死後も自分がいろんなところにある証に
なるんじゃないかと感じる人間だ。なので医者への信頼性とかいう前に、
ドナーカードもってる。

結局は、iPS細胞による自己移植が可能になる20-30年後くらいまでは、
日本での移植はあんまり進まないのかもしれない。こればっかりは、
生き死にの問題、倫理観の問題なので、運動ではどうしようもないのかも。

でも、河野太郎、法律としての制度を作ったことはとてもえらいことだ。
歴史に残る法律だと思います。その法律、家族の選択性という条件がきっち
りついてるのに、脳死患者をもつ家族は大反対してる。ホントに、日本での
移植は大変ですね。

と考えると、なんで欧米では移植がきちんと進んでるんでしょうね。やっぱり
宗教観の差、それとも医者への信頼感の差? 一度、そこんとこを解説して
いる文章(本)を読んでみたいと思いますね。キリスト教では、「肉体は神様
(キリスト)のもので、自分のものではない」、というような観念があるの
かもしれませんね。