○某月某日、ディメンション・ゼロ会議。
「・・・と言うわけで、天野さんへの依頼が正式に通りました。」
「・・・・ま、マジですか!」
「マジです。」
「本当に天野喜孝氏が、ディメンション・ゼロのカードイラストを書いて下さるんですか?!」
「本当に天野喜孝氏が、ディメンション・ゼロのカードイラストを書いて下さるんです!」
そりゃ驚く。昔から、
「天野先生の書き下ろしカードがあったら、欲しいよね。」
「しかもそれが、TCGのイラストだったりしたら、すげぇ価値だよね。」
とか夢を語っていたが、まさかそれが現実になるとは!!
今回、この仕事の依頼を取り付けてきたのは、現在のD0プロジェクトを率いる内野氏のお手柄。
しかしもちろん、今までのD0の実績、何より商品としてのテーマが、「選んでもらえた」事に繋がってきたのではないか。
木谷高明前会長が、D0を立ち上げた時、新聞社や各マスコミ等を呼んで、ド派手な発表会を行ったのは、鮮烈なインパクトと共に、記憶されている。
こういう事は、一般よりむしろ、業界的に記憶に残る。むろん、木谷氏は、それを狙って発表会を開いたのだ。
「国産初、プロ登録制度」
「賞金の出る、競技としてのカードゲーム」
というインパクト。そして何より、
「カードゲームと言う物は、こういう事が出来るまでに市場を拡大させている。」
という事実を世間一般に示した事は、何を生み出したか。
新しい物に対する一般の認識、というものは、得てしてこういうものだ。
「良くわからないから、“恐い”“とりあえず追いやる”“否定する”」
カードゲームが“一部で”流行っているらしい。
↓
どこで、どういう風に流行っているのか、良くわからない。
↓
子供ならわかるが、カードゲームに熱狂している大人は理解できないから気持ち悪い。
↓
カードゲームそのものの否定。
それが、D0が発表された時には、少し土壌が整いつつあった。
ポケモンやら遊戯王を耳にするようになってから、随分経った。
↓
今でも続いているようだ。
↓
ムシキングや、ラブ&ベリーのブームがテレビで取りざたされるようになった。
↓
大人も集めているらしい。
そう世間の認識が成されていた所に、ディメンション・ゼロという商品は、
「カードゲームと言う物は、それで育った子供達、そして親を巻き込み、着実にファン層を積み上げてきている。
今では大人でも真面目に楽しめるホビーである。
そして、プロ登録制度の競技としての、『行き着くところのカードゲーム』が作れるほどに、市場が広がってきているものなのだ!」
と高らかに宣言し、
「もしかして、カードゲームって・・アリなの?」
とぐらついている“世間”の背後に、ドロップ・キックをかましたのだ。
それはその昔、
「テレビゲームって・・・一般の趣味として、アリなの?」
とぐらついていた“世間”に、ドロップキックをかまし続けた任天堂のイメージ戦略と同じく、エポックメイキングな事だった。
ディメンション・ゼロという“商材”を、ただ単にゲームとしてどうの、完成度がどうのだけで判断するのは(もちろん、両方ともとても良い物だと思うけど)、あくまで消費者の視点。
社会的には、
「こういう商品を作って、そのサポートを続ける事が出来る会社。」
として、ブロッコリーは大きく株を上げた。それはその後の、様々な事業に影響を与えたらしい。
だから今回、天野氏に認められたのは、「たまたま」ではない。クリエイティブな人間は、そうした、
「新しいモノに対する嗅覚」
を持っているのではないか、と僕は思う。
ちょっと真面目な話をしすぎました。ここからは、この絵がポスターになった経緯の話を。
○某月某日、ディメンション・ゼロ会議
「・・・という訳で、天野先生のイラストが上がってきました!」
「天野先生のイラストが、出来上がってきたんですか!!」
「そうです!これが、そうです!!」
おおおおお!
「美しい・・・・・」
・・・天野絵だ。見まごう事無き天野絵だ。
しかも、かなりノッて書いて頂けたらしい。
先生的にもお気に入りの一作のようだ!!素晴らしいじゃないか!!
「コイツは、サードセンチュリーの広告ポスターにするしかないですよヨシエさん!!」
「当然そうするつもりです。そこでみなさん、どんなポスターにするのが良いと思いますか?」
そこで僕が出した意見は、以下の4点。
<1>
枠無しでイラストを全面に使い、商品案内は最低限、キャッチフレーズもできれば無しにする。イラストのインパクトを前面に押し出す。
<2>
QRコードを付け、「詳しい情報はネット」にして、ポスターでの情報量をあえて減らす。
<3>
ただし、これだと何のポスターがわからないので、D0のロゴはもちろん、「賞金制カードゲーム」のフレーズは入れておく。
ビジュアル的にも、
「カードゲームの広告」
である事が直感的にわかるように、扇状に広げた“カードそのもの”は入れておく。
<4>
興味を持った人が居ても、「どうやって始めれば良いかわからない」のがTCGの欠点。そこで、
「貴方の近くの、D0のルールを教えてくれるカードショップ」
を一発で紹介してくれるサイトを作り、QRコードに繋ぐ。
その他にも各人から、様々な意見が提出され、ポスター作成に入った。
僕が最近、カードゲームの広告で、特にやって欲しいと考えているのが、<4>。
カードゲームを広めるには、なんと言ってもやはり、カードショップの協力が最も大切だ。
大手メディアのような、目に見える数字にはならないかもしれない。テレビコマーシャルのように、一般への認知度が高まる事ではないかもしれない。
でも、少なくとも僕達カードショップの店員と、そのお客様たちは知っている。
カードショップが、
「これは良いゲームだ。そしてメーカーが責任を持って続けようとしている。お客様に勧めて大丈夫だろう。」
と認めてくれたゲームは、少なくともその店ではあっという間に広まる。
ディメンション・ゼロは、特にそうしたお店で、主力商材の一つとして売って頂いている商材だ。
そうしたお店は、「D0を始めたいんですが、ルールを教えて頂けますか?」というお客様がやって来たら、時間のある限りキチンと対応してくれる。
そうして、お店はお客様を、D0はユーザーを、お客は仲間を増やしていくのだ。
しかし得てして、そうしたお店ほど、知名度が低かったり、広告媒体を持たなかったりするもの。
お客様も、
「D0に興味はあるけど、どこに行ったら始められるんだ?・・・」
という方が多い。
この両者を、メーカーが橋渡しするべきなんじゃないか、と僕は常々考えていた。
メーカーが、業務提携している訳でもない特定のお店を広告する事は、基本的にはNGだ。
しかし、「販売協力店」のリストを作り、管理し、それを告知する事は、可能ではないだろうか。
「ここに行けば、はじめられる!」
というわかり易い「入り口」を作る事は、誰にとっても良い事じゃないか?僕はそう思っている。
○某月某日、ディメンション・ゼロ会議。
「ポスターの原案ができました!!とりあえず、従来のポスターのようにキャッチフレーズを入れたものと、何も入れてないものを作ってみたので張り出します。」
まず最初に張り出されたのは、大きく
『堕天使・降臨』
と書かれたポスター。
「なるほど。」
「やはりポスターにするとより映えますね。」
「問題はキャッチフレーズをどうするか、ですね。」
するとヨシエさん、にやにやしながら
「実は、もう1枚ありまして。」
となにやら張り出します。
今度のポスターは大きく、
『神・降臨!』
「・・・確かにイラストレーター的に『神・降臨』ですが!!」
「某掲示板じゃないですか!!」
「アホですか!」(笑)
「それならいっそ、『神・キター!!』で良いのでは?!」
「やめてー!」
当然、満場一致でボツに。
ヨシエさん「いやー、良かった。もし『これで行きましょう!』って皆さんに言われたらどうしようかとドキドキしてましたよ!」
「そんなはず無いでしょう!」
「だったら最初からなんでつくんの?!」(笑)
相変わらず、楽しんで仕事してるなぁ。この人達。
さて、最終的に出来上がったポスターは、記事の最初でお見せしたもの。
<4>については、近いうちにオフィシャルホームページのトップで、「取り扱い店舗」の一覧を目立たせる方向性で進めるとの事でした。(よし!ちょっとはショップに貢献できた。)
今の所、オフィシャルホームページhttp://www.dimension-zero.com/の、「イベント・大会情報」のところから、取り扱い店舗をお探しになると、良いでしょう。
さて、さっそくポスターを練馬春日店に張り出してみたところ、
「何これっ!!D0に天野絵が?!?!」
「いや、発表会で発表されてただろ?」
「知らんよ!!やばいって。俺達、天野絵直撃世代だぜ?!」
「俺だってガッチャマンやタイムボカンの頃から・・・」
「何それ。」
「・・・いや、いい。」
「しかしヤバイなぁ。これはもう、もう一回D0に復帰するのは確定だな!」
「確定なのかよ。」
という会話が何度か行われました。
・・・・さて、ディメンション・ゼロ、新時代、到来です!
サードセンチュリーから始めるもよし、今なお売れ続けているという、大人気構築デッキ“スナイパー”“ドライバー”から始めるも、よし!
□これを見てD0を始めよう、“ドライバー”VS“スナイパー”対戦動画! めっちゃ詳しい解説付き!
http://www.stannet.ne.jp/fb/d0/d0_25.html
「面白いカードゲーム」をプレイしたい?それならこれです!サードセンチュリー発売直前、ディメンション・ゼロ、今が始める、その時です!
スナイパーデッキとドライバーデッキってどっちが良いでしょうか??
教えてください。お願いします。
醜い文で申し訳ございません。
>スナイパーデッキとドライバーデッキってどっちが良いでしょうか??
両方だ!!
いや、別に「いっぱい買え」と言ってるわけじゃないんですよ。
真面目な話、デッキ一つ買っても対戦できないでしょ?一個だけ買って、その辺で野試合しても、実はあんまり学べる事が少ないんだよね。
なんというか、「噛み合わない」ことがあると言うか・・・
“スナイパー”と“ドライバー”は、本当に強いデッキなんだけど、
「色々な闘い方ができる、D0の魅力がつまったデッキ」
なので、“スナイパー”“ドライバー”でプレイすると、本当に毎試合、発見に次ぐ発見なんですよ。
だけど、「各カード3枚積み」で作られたような、プレイヤーの作ったデッキは、
「パターン通りの動き」
をするため、またそれが出来るように作られているため、毎試合ほとんど大差ないプレイングができるようになっているわけ。
こういったデッキと“スナイパー”“ドライバー”が闘っても、「発見」はすぐ尽きてしまう。奥深さの半分も気付かないと思う。
だから一番良いのは、“ドライバー”と“スナイパー”を両方買って、それで対戦する事なんですよ。
ちゃんと足し算、引き算、掛け算と割り算を理解してから、方程式に進んだほうが良いって事。
どっちにしろ、今後も良く使われるカードが沢山入ったデッキだから、買って損は無いと思う。
あと、何度も何度も本当にしつこいぐらい言ってるけど、
「絶対に、自分のターンにプレイする必要の無いものは、自分のターンにプレイしない事」
これを守って欲しい。
“スナイパーVSドライバー”の動画は必見。
そして、そこで何度も言っている「自分のターンにプレイしない」という鉄則を必ず守って。
はっきり言ってこの鉄則、最初は9割の人が守らないから。
だから最初は一割の人しか、D0の本当の面白さが分からないままなんだよね。
最初からプランを有効利用できるプレイヤーも、一割に満たない。
君はそんな事の無いように、とにかくターンが始まったらプランをめくるのを忘れないようにしてね。(プランしない、という選択肢は、プランが分かってからの事。最初はまずプランする事。)
実は以前にもディメンション・ゼロをやりたいと思って構築デッキを買ってみたのですが、周りにプレイしている人が見あたらず、近くに力を入れている店も見あたらず、結局ルールもきちんと理解できた自信もないままに対戦もせず終わりました。
いちいちカードを扱っていそうな店をまわっていくしか交流の場所を見つける方法はないのでしょうか?
またディメンション・ゼロをやりたい人が見ておくとよいサイトなどありましたら教えていただきたいのですが・・・
アイデアその1「かっこいいテレビCMを作る!!」
ディメンションゼロのCM、今もありますよね。ですがあのCM、いきなり「日本初プロ賞金制カードゲーム!!」とか謳ってますよね?たしかにプロ制度はD-0の一番の特徴だと思います、しかしある意味で、あのCMは逆効果では?とも思ってます。あのCMをはじめて見たあの時、(まだD-0を知らんころ)僕が最初に思ったのは「プロ?賞金?なんか敷居高そう。難しそう。」という「マイナスの印象」でした。カードゲームのプレイヤーは誰しもガチプレイヤー・・と言うわけではありません。自分はガチプレイヤー、ライトプレイヤーバランス良く居ることこそこそ面白いカードゲームの条件だと思っています。そういう意味ではあのCMは「ライトプレイヤー潰し」にもなりかねません!!て言うかすでになっていますぞ?。そこで僕が提案するのはライトプレイヤー向けの「ストーリーを重視したCM」を作ることです。マキリ、ピースキーパー、ホリプパ等、ディメンションゼロには魅力的なキャラクターが数多くいます。その魅力を前面に押し出したCMを作るのですよ!!(イメージ的には「森羅万象チョコ」のCMみたいな感じ。大まかなストーリーが分かること、キャラの魅力が伝わることが条件。)ライトプレイヤーにとっては、プロとか賞金云々より、そのカードゲームがどう魅力的かという方が重要です。実際、僕がD-0を始めるきっかけになったのは、「立ち向かう勇気」でのマキリの漢っぷりに惚れたからです(笑)
そういう僕のようなプレイヤーを増やすためにもそういうCMは絶対必要になるかと思います。(ガチプレイヤー向けの今のCMが要らないという意味ではありません。)
その2「超大型誌でマンガ連載、またはアニメ化!」
いまさら言わずもがな、ですが。遊戯王、デュエマ、この二つが流行っている大きな理由のひとつに遊戯王はジャンプ、デュエマはコロコロでの連載があげられると思います。やはり多くの人が読む雑誌での掲載は宣伝になりますもんね?アニメ化も同じ感じですがこちらは放送終了と同時に売れなくなる危険もあります。
その3「読み仮名振ってよ!」
三つ目は活性化のアイデアというか要望です。D-0をプレイしてるといつも思うのですがどれも漢字が難しい!!特にサラマンダーは酷い!!本気で読めないものも何体かいて、自分「フンタラ丸をプレイします!!」、相手「なんだよ!!フンタラって!!」みたいな事も多々あったりします。D-0は元々、対象年齢高めのゲームだと思います。しかしながらすべての漢字に読み仮名がないのは、小学生はもとより中学生にだって辛いかと。せめて「挟撃」等の能力や、サラマンダーのような難しい名前には読み仮名を振った方がプレイヤーにも親切だと思いますよ?(・・スナイパーvsドライバーの映像。店長、あなたが、「禁断の病棟」(きんだんのびょうとう)を「びょうれん、びょうれん!」と何度も連呼していたことを僕は忘れてません。)
・・・以上3つ考えましたがどうでしょう?青二才の意見ではあるので実現が難しかったり実状を踏まえてなかったりするかもしれませんが何らかの役に立てば・・と思います。ディメンションゼロ、そしていけっち店長の活躍を心から応援します。では、長文になりましたがこの辺で失礼させていただきます。
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