ポン太よかライフ

得した気分、首都圏見て回りの旅、美術館散歩

「百世清風」の屏風にまつわる14代壽官さんとの思い出

2011-01-23 16:38:04 | 日記


父の家に祖父から譲られた「百世清風」の拓本の屏風があります。
普通の家に置くにはとても大きな屏風ですが、堂々として、爽やかな字体が気に入っております。
拓本なので、日本でも流通されているらしく、「清風百世」と左右が入れ替わっている物が、
時代物のセットとして使われているのを見たことがあります。
朝鮮在住のおりに手に入れたのものだそうですが、由来が定かでないので、気にしていました。
昭和60年4月ごろ、14代壽官さんがTVで取材され、たまたま屏風の前にいらした姿が放映されました。
それで、同じものをお持ちだと分かり、その御縁で父が書簡のやり取りをさせていただいたことがありました。
北朝鮮の海州(ヘジュウ)の碑で中国の明時代の書家の筆という事しかわからず、
書いた人の名は分からないそうです。
壽官さんによると、亡父(13代)が若い時朝鮮旅行の途次購入してきたものだそうで、
中国からこの書を戴き、帰国の途中風が止んで船が進まなくなった時、
この「百世清風」の「風」の字を風上にかざすと順風が吹きだし、無事に帰国できたという故事来歴があるそうです。
朝鮮戦争で破壊され、この碑はもうないとのうわさもあるそうです。

祖父が屏風と一緒に保存していた碑の写真を引き伸ばしてみましたが、高札の文字までは読めませんでした。
どうも、ネガが裏焼きになっているようなのも御愛嬌ですが、今となっては貴重な資料です。



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