千里徒然

大阪吹田 暇人写真日記

天体望遠鏡博物館

2017-05-10 21:32:41 | 望遠鏡・カメラ

小豆島に帰省中の日曜日(4/30)にかねてから念願であった香川県さぬき市にある天体望遠鏡博物館にでかけてきました。

http://www.telescope-museum.com/

この博物館は昨年開館したばかりです。全てボランティアによって運営されているそうです。

数年前に廃校になった旧多和小学校の校舎を利用しています。廃校になったとは言え、校舎自体は比較的新しい建造物です。

土庄から高松へフェリーで渡り、高松からはJR高徳線でオレンジタウン駅まで。そこからはコミュニティバス多和小学校前まで1時間弱(500円)。バスは1日4往復しかないので、事前によく調べておくこと。

このバス、途中の大川バス本社前で20分以上待機するため、距離は短いのに結構時間を取られます。JRよりも琴電長尾線で長尾駅まで行き、大川バス本社前からバスに乗る方が、時間短縮できそう。

朝8時半のフェリーに乗って、多和小学校に到着したのが12時ごろ。車があればもっと早く着けるんですがね。

1時間おきに館内ツアーがあり、ボランティアのガイドさんに1時間あまり、丁寧に館内を案内してもらえました。

わたしの同じ世代のガイドさんと望遠鏡の昔話しで盛り上がりました。

かつての天文少年であったおっさんは帰りのバスの時間までの3時間余り、憧れであった望遠鏡群を前におおいに興奮したのであった。

 

なお、この記事の写真説明には私の勘違いによるものもあるかもしれませんが、ご容赦を。

 

2017-4-30


天体望遠鏡博物館の表側です。この写真の左手に産直の売店、食堂があります。左手の奥側に体育館があり、そこが大望遠鏡がいくつも鎮座してます。中央のグレーの箱状の建物は天井がスライドして開くようになっていて、中に大望遠鏡が2台設置されてます。


これより体育館の中です。この大望遠鏡は五藤光学の口径15~20cmクラスの屈折望遠鏡。
(2017-5-18追記:天体望遠鏡博物館HPを詳しく読んでみると、どうやらこれは体育館ではなく、屋内プール跡のようです。)


西村製作所の反射望遠鏡群


ニコンの15cm屈折望遠鏡


ユニトロン(日本精光)の15cm屈折望遠鏡


ニコンの8cm屈折赤道儀。天体写真家の藤井旭氏がこれと同じものを駆使して、素晴らしい天体写真を撮られてましたね。


反射鏡制作者として高名な故星野次郎氏作の反射望遠鏡です。反射鏡磨きだけでなく、架台などもすべて手作りです。


タカハシのP型赤道儀ですね。これ私も中古で入手した赤道儀のみを所有してます。


有名な百武彗星発見に用いられた双眼鏡です。百武氏は15年ほど前に早逝されましたが、ご家族より寄贈されたそうです。


PENTAXの望遠鏡群。PENTAXは天体望遠鏡からは既に撤退してますが、この赤道儀、望遠鏡は今でも中古市場で人気があります。この3台はなんでもPENTAXが吸収合併された際に、倉庫で眠ったままになっていたそうで、いずれ廃棄処分となる運命であったところを望遠鏡博物館に寄贈という形で命を永らえることになったそうな。他のブログ情報によると、レンズは入ってないそうであるが、そのあたりの説明は聞き漏らした。


最初の写真にあるスライドルーフの建物の中にある望遠鏡で太陽投影板に太陽を投影し、黒点を観測中。
小さな黒点が数個あるだけでした。今は黒点の活動は活発ではないようです。


図書室には天文書籍がわんさか。天文ガイドが創刊号から揃っとります。


同図書室のなかに、反射鏡制作で名高い3名の反射鏡が置かれてありました。

中村鏡、木辺鏡、苗村鏡というように、鏡の前に名字が付けられて呼ばれるほどの銘品です。

鏡の裏側に銘が彫っていないか確認した際には何も見つけられなかったのに、一緒にツアーで回っていた女の子は「裏に何か書いてあるー」と、目ざとく見つけました。おっさんは老眼で見逃しておった。

おっさんは中学生時代に、木辺氏や星野氏の著作の「反射望遠鏡の作り方」を読んで、反射鏡磨きにチャレンジしたことがあったが、球面から放物面への修正研磨の理屈がさっぱり理解できず、完成まで至らなかった経験がある。
大学生になってから、苗村氏著作の反射鏡磨きの本を手に入れ、わかりやすい解説であったことと、やっとこさ理解できる年齢になっていたこともあってか、無事放物面の反射鏡完成にこぎ着けたのであった。メッキを引き受けてもらった日本特殊光機のN氏に、「短焦点反射でここまで修正できれば立派」と褒めてもらってのが、おっさんのプチ自慢。
完成から40年ほど経った今もそのときの10cmF5短焦点反射鏡を持っている。


天体写真展もやってました。この博物館のスタッフの方が撮影されたものだったそうです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿