不肖Tamayan.com駄弁録

「英雄は自分のできる事をした人だ。凡人はできる事をせずに、できもしない事を望む。」byロマン・ロラン

『かもめのキャビン』

2006年06月16日 00時16分10秒 | 徒然駄弁―煙草編
 『かもめのキャビン』。何じゃそりゃ?、と思われる方が大半だろう。てか、皆そう思うだろう。『かもめのキャビン』とは、拙者が最近見つけてたまに通っている煙草屋、である。拙者の家から自転車で通えるところで、ブラストを売っている現時点で唯一の煙草屋である。
 この店は、JR舞子駅のすぐそばに在る。舞子駅改札口出てすぐ左手に見える階段を西へ(明石・姫路方面)降りると、すぐ目の前にある。沢山自販機が並んでおり、店の前には駐輪場もあるので、すぐに分かるだろう。もし分からなければ、JR舞子駅南西側にサンクスがあるので、とりあえずそこまで行って頂けるとよい。サンクスからJR線に向かって右側に(舞子駅寄り)、その店は在る。舞子駅改札口から歩いても五分とかからないところにあるので、道に迷う事態を心配しなくてもよいだろう。
 さて、この店の品揃えは、大変充実している。店自体は非常に小さくて狭いが、大抵の銘柄が、店内と店外自販機に所狭しと並んでいる。ブラストは当然ながら、先日紹介したアークロイヤルを全種類、後日紹介するブラックデビルを全種類、取り扱っている。また、先々日に紹介したキャプテンブラックも、スイーツだけではあるものの販売している。その他ガラムやジャラムといった相当マイナーな煙草(葉巻を含む)も店頭と店外自販機で扱っている。近畿圏外の地域限定煙草すら、幾らか販売しているぐらいである。この店に行って始めて知った銘柄も、結構多い。
 この店は、かくもイケてる煙草屋である。無論、店が小さい分、扱っていない銘柄も沢山あるだろう。しかし、この店でも取り扱っていないような銘柄は、大きな繁華街にあるさらに大規模な専門店に行かないと入手出来ないものである。かようなマニアックを極め尽くした銘柄を除き、大抵の銘柄は、この店で入手可能である。また、(あくまで拙者の「偏見」だが)街の小さな煙草屋は大抵中高年の方(夫婦経営も珍しくない)が経営しているが、この店は若いお兄さんが一人で経営している。なかなか感じのよいお兄さんである。
 ちなみに、この店を見つけたのは、たまたまだった。さすがに、煙草を探すためだけに、わざわざ実家から自転車で片道三十分近くかかる舞子まで足を延ばしたりしない。この店に足を運ぶきっかけは、アークロイヤル、である。ブラストの代替銘柄を探している際、とある愛好家のサイトで、アークロイヤルの存在を知った。早速、機会を見つけては、実家に近い煙草屋をあたってみた。
 しかし、先日の記事でも少し言及したように、アークロイヤルを全種類取り扱っている店は、非常に少ない。大抵、アーク白のみかその他一・二種類だけ販売しているケースが多い。拙者の実家近辺では、後日紹介する実家により近い二店舗でアークロイヤルが販売されており、両者共にアーク白しか扱っていない。五種類全てを取り扱っている店を探すのは、ブラストを売っている店を探すのと同程度の難易度である。それ故、アーク白だけ先に試して、時を過ごす羽目になった。ある日、休憩がてらにマイナー煙草愛好家サイトを漁っていると、都道府県毎にマイナー煙草販売店情報を共有するサイトを発見した。そこで、今回紹介している店の存在を、知った。早速自転車を引っ張り出して、舞子へ繰り出した。以上が、この店へ通い出した発端、である。
 発端に関連して、もう一点付言しておけば、この店にはちょっとした複雑な想い出が既に出来てしまった。初めてこの店へ向かった道中、一つの可能性に気付いた。アークロイヤルを全種類揃えているような店であれば、ブラストも置いているのではないか。舞子駅へ近づくに連れ、その予想が当たっていればと思いつつも、外れて欲しいとも思うという複雑な感情が強くなってきた。ブラストの代替品探しは、もちろん値上げされる事情もあるが、元々ブラスト販売店を地元で確保出来なかったからである。それ故、ブラストが見つからないから代替品を入手しようとしているにも関らずブラストを見つけてしまうという、如何とも表現し難い状況に陥った。そして、結論を言えば、そこにブラストはあった・・・。
 とにもかくにも、たまたま見つけたこの店で、アークロイヤルを全種類入手し、本末転倒甚だしいがブラストも二箱ほど買った。遠いがなまじ実家から自転車で通える距離にあるので、この店に出会わなければ、ブラストを吸う頻度は相当下がっていただろう。京都の母校近くにある煙草屋を訪れた時か、何かしらの用事で三宮か元町か梅田に繰り出した時ぐらいしか、ブラストを買えなかったであろうからである。
 些細に過ぎるが、かような事実を幸と採るか不幸と採るかは、正直微妙である。ただでさえ高いブラストがさらに値上げされる故に、やはり頻度を相当落とさなければならない。しかし、アークロイヤルのアップルミントとパラダイスティーを入手するためには、現時点ではこの店に行かなければならない。さらに、その店に行けば、ブラストを入手出来る。まさに、煩悩の境地である。拙者は事情があっていかなる宗教をも嫌っているが、仮に神仏が実在するなら、神様仏様はきっとドSである。新仏が実在しなくても、つくづく世の中無情である。
 さておき、拙者との関係でこの店の問題は、やはりその遠さである。実家から最も近いJR明石駅から舞子駅まで、通常は、電車で移動するものである。電車を使えば、明石駅から四・五分はかかる距離である。電車を使わなくても車やバイクでの移動を考えるもので、自転車で行こうと思う人は、まずいない。今月初頭、この店へ向かっている途中で、警官から職務質問を受けた。拙者の出発地と目的地を聞いた警官が、相当怪訝な顔をした。その時は腹が立ったが、よくよく考えなくても、自転車で明石から舞子へ移動するのは、非常識極まりない。この店との距離は、それほど遠いのである。
 ただし、片道三十分近くの時間を要するが、労力的にはそれほどキツくはない。小学生の頃、よく友人と実家から舞子駅まで意味も無く自転車で疾走していたものである。当時の経験と記憶があるので、自転車での移動を考えたぐらいである。ちなみに、京都の母校から河原町までも、自転車で三十分を要する。京都時代、たまに自転車で河原町まで行っていたので、時間的には決して難しい距離ではない。無論基本的に「ほぼ」平らな京都と高低差が激しい地元(実家は丘の上にあって、舞子駅は海沿いにあります。)との違いはあるが、日頃の運動不足を補うには十分である。また、JR朝霧駅手前から舞子駅まで、海沿いを走るという楽しみがある。この話は後日「自分編」か「日常編」で記事を執筆する予定なので、詳細はそちらへ回す。
 いずれにせよ、やはり遠いものは遠い。さすがに毎日通う気は、全く起きない。そんな暇も取れそうにない。週二又は週一ペースが、いいところであろう。今のところは、二週に一回ペースで通っている。この頻度になると、煙草をちまちま一箱単位で買っていては、埒があかない。それ故、この店で煙草を買う時は、出来るだけカートンで買うようにしている。同時に数箱買っておけば、一日一箱ペースで確実に二週間もたせられる。現時点においては、この店でカートン買いしているのはブラストだけで、パラダイスティーとアップルミントは一箱ずつ同時に買っている。遅かれ早かれ、それがいずれ逆になるだろう。
 随分と長い余談になってしまった。ここで、話を戻そう。あくまで拙者の家から自転車で通える範囲内の話ではあるものの、この店は、地元で最もイケてる煙草屋である。京都の母校近くでブラストを売っている「河合文具店」を経営されているご夫婦の如く、地元を離れるまでは、この店と良い縁を築いていきたいと思っている。取り扱い銘柄も理由ではあるものの、店主も良さげな人なので、遠くてもたまに足を運んでいきたい。

追伸1 
 下の写真は、『かもめのキャビン』を正面から撮影したものです。JR舞子駅南側にあるバスターミナルの西側出口付近から、撮影しました。この右手に舞子駅があり、左側にサンクスがあります。足を運んでみたいと思う方は、参考にして下さい。
 ちなみに、今まさに店に入らんとしているジーパンに黒いTシャツの人が、この店の店主です(見難くて申し訳ない)。


追伸2
 最後に、ぼやき、です。
 本稿を執筆しながら、改めて思った感想が、一つある。煙草一つ買うのになしてこんなに苦労せねばならんのか、である。まあ、拙者が、そんなマニアックな煙草を愛用しているのが全ての元凶なのですが・・・。
 はあ。南無。
 
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