METAMETA ピンポン!

読書や部活動を中心に日々のつれづれを…

人の心は複雑だ。

2006-11-23 15:46:39 | 読書
読書ブログになってしまってきているから違う話題から。
ネット上のニュースを見ていたら「徳島市の山斜面から助けられた犬」の話が書かれていた。この犬に対して全国から30件以上の引き取り要請がきているという。
記事では「数日間極度の緊張状態にあったこともあって、職員が水を与えても飲まないほど警戒心が強い」とあり、そんなに「いい犬」ではなさそうである。しかも生後6ヶ月経っているので、性格は極端には変わらないであろう。普通の犬を飼うのにも大変なのに、このような犬を飼うとなるとそれ以上の負担がかかるのは目に見えている。
それなのにこれほどほしいという人が殺到するのは、弱いものを救いたいといった人間の母性愛からくるものなのだろうか。それとも報道の後すぐに連絡を入れていると思われるので、今にも死にそうな赤ん坊を見つけて引き取ってあげるといった人間の本能なのか。または両方か。難しい。



池波正太郎の「幕末新撰組」を読んだ。
解説→七十七年の天寿を全うした隊士
剣道の快感に没入した青春の血をそのまま新撰組に投じた永倉新八。女には弱いが、剣術では近藤勇以上と噂された新八の壮快な人生

とても幕末の騒乱期のことがわかりやすく描かれていて面白い。今まで新撰組が何をしたのかすら知らなかった自分としてはとてもためになる話だった。
この本では近藤勇や土方歳三があまりいい役で描かれていない。大きくなった新撰組の組織をまとめるためには、多少非道な手段を取らなくてはならないので彼らも大変であったのだろうと思う。人心を捕らえるのは難しい。

つくばマラソンに向けて…

2006-11-21 21:41:04 | 読書

11月26日に行われるつくばマラソンに参加するので、途中でへばってしまわないよう走りこんでいる。
だが、走るたびにつらくなってくる。足の疲れからくるものだが、当日はパーフェクトな状態で望みたい。天気予報では降水確率50%になっているけど晴れてください~。
がんばりますよ~~~うお~~~!!

 

話し変わって井上靖の「風林火山」を読んだ。来年のNHK大河ドラマの原作らしい。
他の人から疎まれる存在であった山本勘助が武田信玄に仕え、参謀ぶりを発揮する。山本勘助は信玄、信玄の側室の由布姫、その子の勝頼を愛し、彼らのために奔走する。
原作を読んだ限りではあまりはやりそうになさそうである。なぜなら
・主人公(勘助)が老人である。
・キャラクターの心情が中心の話である。
・武田信玄が部下の話をただ聞くだけで、利口ぶり武勇さが感じられない。感じるの上杉謙信景虎との川中島の戦いだけ。
など他にも色々ある。
これをどのように面白く作るのか、NHKの腕の見せどころか。。。


悲壮

2006-11-20 21:48:21 | 読書
全巻読み終わった。

最終的に、土佐20万石を得た一豊は浮かれてしまい、土佐にいる逆賊を撃つために騙まし討ちをするという非道な手段を取り、千代の怒りを買うといったBAD ENDINGを迎えることとなった。千代の悲壮がとてもよく感じられた。



話変わって、昨日東京国際女子マラソンのTV中継を見た。結果はもう知れた事実だと思う。見てて感じたのは、高橋尚子の痛々しいまでの走り方だ。筋肉が鶏肉というより、鶏ガラのようにひきつっていて顔はげっそりほおがこけてしまっている。一時は頂点に立った女子アスリートの悲壮を見た。

グロテスク

2006-10-19 17:21:35 | 読書

試験も一段落して小説でも読むかと思いこの「グロテスク」を読んだ。
計850P余・・・


グロすぎるよ~!この手の話は好きでないんだよな~☆村上春樹の小説のようなやつ・・・

登場する人物がみんな「怪物」に変化して奔走する姿が描かれている。
アマゾンのレビューにも書いてあったけど、後味の悪さは圧巻で「読んでよかった!」という気持ちになれない本である。

あ~なんか人間が怖くなってしまうなあ↓

富の未来

2006-10-04 19:28:40 | 読書

2冊で700ページ程度の長編作。

現在は大変化の第3の波の途中らしい。
第1の波は農業の始まり
第2の波は産業革命による大規模工業社会
そして第3の波は知識が膨大な社会

その第3の波により、環境の基礎的条件である時間・空間・知識が大きく変化していることを示し、波の違いと波対波の争いが最新情報並びに近未来予想を駆使して書かれている。 
第三の波である知識社会が如何にして貧困低減を含めて人の幸せに貢献することができるのか、その波を加速させるためには何に気をつけなければならないのか、について各地域(アメリカ、日本、中国、インド、アフリカ、ヨーロッパなど)毎に深く洞察されている。

確かに自分が子供の頃を思い出すと、今こんなコンピュータの前でパソコンをうったり、携帯電話で遊ぶなんて考えもしなかったし、忙しい時代になったなあと思う。 

日本語の作文技術

2006-09-24 19:54:47 | 読書

この陳腐な題名からは考えられないほど面白い。
いわゆる文法書とは違い、
いかに「わかりやすい文章を書くか」ということについて、例文を多数交えながら説明している。
面白かったところは「文章は笑ってはいけない。」という表現である。
仰々しく誇張した文章では見ている側は良く思わない。重要な部分ほど真剣に具体的に書かなければならない。   
(なるほど…)と思わせる部分が多く、日本語の面白さを感じさせられた。


全然別の話で、本日の相撲の千秋楽、7勝7敗の力士がことごとく敗れていた。
今回は八百長はなかったのかなァ???

ヤバい経済学

2006-09-05 14:09:49 | 読書

普通とは異なる視点で世の中をとらえた本。
相撲界では勝ち越しするかしないかは大きく違うため、千秋楽で8勝6敗と7勝7敗の力士が取る場合7勝7敗の力士が80%勝つ。
このようなことをインセンティブや統計等を利用しながらわかりやすく書かれていてなるほどと思わせる。
また、子育てで成績がよく、いわゆるいい子を作るには、親の関与の仕方というよりも経済-社会的地位に大きく依存しているらしい(笑)

できる女はやわらかい

2006-09-03 23:18:49 | 読書

なかなかためになった。
ゴルゴ13の話が印象に残った。
ゴルゴ13は依頼された仕事を完璧にこなすことに加え、プラスαを残すからこそ信頼され、高額でも次々と依頼が舞い込んでくるのだと。
今後は自分も何をするにも完璧にこなしプラスαを残せるよう頑張ろうと思った。

習慣と影響力

2006-07-26 16:37:48 | 読書
今日はヒマなので図書館で経済紙を読みあさった。

少し目を引かれたのはイギリスでの給食などの食事情のことである。

イギリスの給食では出される食事はファーストフードなどのジャンクフード、飲み物は甘いジュース。
この状況に憂いた著名料理人が栄養も考え、しっかりと作った料理を提供したところ残す子供が大半であった上に、吐いてしまう子までいたらしい。
スーパーに行けば冷凍食品が大量に並べられていて多くの家庭ではこれを買い、生鮮食品を買っている人がいると、「この人ちゃんと料理しているんだな。」と思われるような状況であるらしい。

この放送がTVで流され波紋を呼び、英当局がとった条例はジャンクフードのような揚げ物は週2回まで、料理には果物をのせるといった当たり前の内容であったらしい。

先進国のイギリスでこのような食事情であることに驚かされてしまった。自分の場合では普段揚げ物は食べないので、そのような給食が出されたら逆に吐いてしまうだろう。親に食に関する知識がないために子供も知らず、この状態が当たり前の習慣となるサイクルができあがっている。

こう考えると自分でも当たり前だと思っていることが実は他の方面から見ると以上に見えることも多くあるのだろう。常識に惑わされすぎず判断したい。

神の肉体 清水宏保

2006-07-21 19:12:04 | 読書

いわずと知れた長野五輪金、ソルトレーク銀を獲得したスピードスケート清水選手の話。
ソルトレーク後書かれた本なので少し古い。

超一流の選手というのは自分で考えに考え追い込んで追い込みぬいている…努力という言葉では表せない位の努力を積み重ねていることを知り、感激とともに恐怖を抱いた。

清水選手の場合、強靭な肉体を作りあげるために脳死状態に到るほど激しいトレーニングをして筋肉を壊死させ、激痛に悶絶しながら超回復をはかる。それで常人とはかけ離れた身体感覚、神経感覚を獲得する。

どうしてここまでできるのか…生ぬるい自分との差に愕然とさせられる。

ソルトレーグ輪前、トレーナーに金メダル確実と言わしめるほど万全な調整で仕上げてきた清水選手を不慮の事故が襲い腰に損傷を負った。それがさらに悪化し靴下を履くことさえできないほどの激痛であったらしい。五輪をあきらめてしまいたい気持ちとの精神的な葛藤、肉体の衰弱、痛み止めの注射と戦い満身創痍で出場し0.03秒差の銀メダル。それでも彼はこう言っている。
「どんな状態であれ、勝ちたかった。0.03秒足りない自分がいるんです。それが何かは、今はわからない。とにかく、お前はまだアスリートとして未熟者だということを突きつけられたんだと思います。」

目標に向かう漢の強さを垣間見た気がした…