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草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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教科書の読み方

2012年04月11日 07時07分34秒 | 
 実は、長時間指導の機会には、私はよく市販テキストでいいものを渡す。これはその長時間指導で使うというよりも1年間ほどのスパンをかけて使う趣旨で渡すものである。中には価格が高くて長時間指導の機会でなければとても渡せないものもある。竹の会ではテキスト代はとらないからである。たとえば、今小4が使っている理科のテキストがそれである。これには毎回の指導で私が簡単な課題を出し、考えるヒントというか、答えはそのテキストを読めば出てくるように作っている。課題はノートに書いて毎回提出させる。そして毎回の課題には必ず私の答案例をつける。1年も経てばどうなっているか。指導の成果が見えるようである。
 ここで私は課題の作り方に工夫を凝らしている。私の選ぶテキストというのは、すぐれたものが多い。というか、すぐれたものしか選ばない。そしてそのテキストをもし読むとすれば、どういうところに目を向けなければならないかということを教える意図がある。これはこの教材を通してその読み方を指導しているのである。幸いに、今の小4は非常にまじめできちんと課題をやってきてくれる。それで私も次第に課題に工夫というか、視点や問題点の切り込みにさらに工夫を凝らすようになる。
 去年は中勘助の「銀の匙」を読んで課題に答えるという試みをした。そのためのレジュメは実は100枚以上制作している。しかし、中学生はひとりも出す者がなく、小学生にしても2,3人が1,2度提出した限りでそのままになってしまった。今年は渋谷教室では是非実施したいと思っている。
 渋谷教室では、英語の指導にも考えていることがある。私が作った「新英語指導案」というテキストがある。90ページほどしかないテキストであるが、実はこれ1冊だけでほかに何もやらなかった子が都立富士に合格したことがある。中1後半から中3受験までの英語のエッセンスが凝縮されたスグレモノである。今ではこれに詳細な解説も完成している。今これを使って勉強している新中2のある女子はひたすら黙々とこれを進めているところである。実はこのテキストに入るまでには長い道のりがある。何百枚ものレジュメによる訓練を経た上でのことなのである。このテキストをやる段階にいたればすでに英語のセンスというか、基礎的な文法力はすでについているとみていい。
 実は私が書いた英語テキストにはほかに「入試英語指導案」という最高傑作がある。私はこれに入る前に、しかも中2の夏の時期に徹底して英文解釈だけに特化した指導をしたいのである。この英文解釈の指導を通して、徹底して英文で英語力を鍛え上げたいというのが私の考えである。私の英語のコンセプトは英語五文型による英文の分析である。難解な英文を読むことによってこの五文型による解析力をつけてもらいたいのである。そして長文に接することによって単語の必要性を痛感し単語を暗記することに早くから意を用いてもらいたいのである。
 今指導している中2女子が今冬には難関高校入試問題の長文をすらすら読み解いている姿を想像するだけで痛快ではないか。
 ところで、小学生についてであるが、私が渡すレジュメ課題の提出率がよくない。提出してこその実力である。
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