菅首相が「原発周囲30キロ, 場合によっては30キロ以上のところも, 10年, 20年住めないことになる。再び住み続けるのは不可能だ」と言ったとか言わないとか騒いでいます。
それを聞いた避難地域の村長が涙ながらに抗議している映像が流されていました。このテレビ報道の視角は, 菅批判なのでしょうか。
仮に菅総理がそう言ったとしても, それはだれもが思っていることでしたし, 私は「福島一県が吹っ飛んだ」とこのブログでも度々言ってきました。いや福島一県どころではすまない。その近隣の県もただでは済まない。そうも述べてきました。
涙ながらに抗議した村長の心情は理解できるにしても, 原発事故というのは, 一瞬にして生物の住めない土地にしてしまう恐ろしいものだという意識は薄いようです。
英科学誌ネイチャーは, 福島の廃炉, 汚染除去には, 場合によっては100年を要するとの複数の専門家の見解をまとめた記事を掲載したとのことです。
その専門家というのが, 米スリーマイルアイランド原発事故処理に加わった人たちということですから, かなりの信憑性があります。
福島は, 現在も高濃度の放射線を放出続けています。損傷したと見られる炉内の燃料から放出される放射性物質の除去, そして原子炉の冷温停止までにどれだけの日数を要するのか, 全く見通しが立っていません。冷却に成功しても炉内のようすを調べるにはさらに年単位の日数がかかるでしょう。
沸騰水型原子炉に特有の入り組んだ多数の配管や弁のすべてのチェックがそもそも可能なのか, 使用済み燃料をどのようにして安全なところに運び出すのか, 大量に溜まっていく汚染水をどうするのか, どれひとつとっても深刻な難件ばかりです。
いったいなぜテレビの福島原発の報道がほとんどなくなってしまったのであろうか。
ネイチャーが, 100年は死の土地だと言ったに等しいくらいの重大事態だと言うのに, テレビはなんで能天気な番組を垂れ流し続けていられるのであろうか。
「自分たちに責任はない, 悪いのは非常用発電機・冷却ポンプを設置したコンサル会社だ」と言うような子どもが言いそうな無責任発言が出始めたみたいですね。
始末が悪いのは, 官僚制度というのは, 一人一人の官僚に責任を問えないようなしくみだということです。薬害エイズにしても, 年金資金の失敗にしても, とにかく官僚というのは, まず個人が責任をとらないでいいようにできています。全く都合のいい制度です。そして彼らはいくらでも天下り法人を作っては, 理事長として滑り込む。理事長クラスだと年収2000万円はもらっています。そしてそこも2, 3年で退職し, その時には数千万円の退職金を手にする。退職後もほかの法人に滑りこむ。原発関連の法人に滑り込みうまい汁を吸い続けている元官僚が, 原発反対などとやるはずがない。東電の監督官庁である経産省から東電に天下るのであるから, 厳しい監督など期待できるはずもない。原子力安全委員会の前の委員長は, 原発の検査を骨抜きにしてほとんどノー・チェックにしてしまった。これでは東電がどんなに安全対策を怠ったとしてもだれも文句は言えない。心ある人たちが東電の社長や会長に「危ない」と改善を申し入れても, 監督官庁が知らんぷりしているのだから, 平気で黙殺してしまう。原発を推進している東電や御用学者にしても彼らが自分たちの責任を認めて罪に服するというしくみはない。前原子力委員長というのが, NHKに出てきて「原子力政策というものが間違っていたとは思わない。ただ想定外の災害に対する認識は甘かった」みたいなことを言っていましたが, こういう連中は, たとえ福島県とその近隣の県が死の土地となってしまっても, 自分の言説を曲げることはないでしょう。それどころかたとえ日本全土が死の灰に侵されて生物が住めないこととなっても自分たちの責任は認めないでしょう。相手にするだけアホらしい人間たちです。
私たちはもういい加減にそういう我欲に満ちた人間たちの作った制度にいたずらに翻弄され続けることに訣別しなければならない。私たちには, 唯一選挙という方法しかないのですが, 私たちの意思が自民党をひきずり下ろしたように私たちはそれほど無力ではないと思いたいですね。世論は新聞やテレビが作るというのが, また不安のひとつです。アンケートの方法ひとつで世論の方向はいくらでも操作できますからね。
ただ私は何を置いても「原発反対」党に票を投じます。
それを聞いた避難地域の村長が涙ながらに抗議している映像が流されていました。このテレビ報道の視角は, 菅批判なのでしょうか。
仮に菅総理がそう言ったとしても, それはだれもが思っていることでしたし, 私は「福島一県が吹っ飛んだ」とこのブログでも度々言ってきました。いや福島一県どころではすまない。その近隣の県もただでは済まない。そうも述べてきました。
涙ながらに抗議した村長の心情は理解できるにしても, 原発事故というのは, 一瞬にして生物の住めない土地にしてしまう恐ろしいものだという意識は薄いようです。
英科学誌ネイチャーは, 福島の廃炉, 汚染除去には, 場合によっては100年を要するとの複数の専門家の見解をまとめた記事を掲載したとのことです。
その専門家というのが, 米スリーマイルアイランド原発事故処理に加わった人たちということですから, かなりの信憑性があります。
福島は, 現在も高濃度の放射線を放出続けています。損傷したと見られる炉内の燃料から放出される放射性物質の除去, そして原子炉の冷温停止までにどれだけの日数を要するのか, 全く見通しが立っていません。冷却に成功しても炉内のようすを調べるにはさらに年単位の日数がかかるでしょう。
沸騰水型原子炉に特有の入り組んだ多数の配管や弁のすべてのチェックがそもそも可能なのか, 使用済み燃料をどのようにして安全なところに運び出すのか, 大量に溜まっていく汚染水をどうするのか, どれひとつとっても深刻な難件ばかりです。
いったいなぜテレビの福島原発の報道がほとんどなくなってしまったのであろうか。
ネイチャーが, 100年は死の土地だと言ったに等しいくらいの重大事態だと言うのに, テレビはなんで能天気な番組を垂れ流し続けていられるのであろうか。
「自分たちに責任はない, 悪いのは非常用発電機・冷却ポンプを設置したコンサル会社だ」と言うような子どもが言いそうな無責任発言が出始めたみたいですね。
始末が悪いのは, 官僚制度というのは, 一人一人の官僚に責任を問えないようなしくみだということです。薬害エイズにしても, 年金資金の失敗にしても, とにかく官僚というのは, まず個人が責任をとらないでいいようにできています。全く都合のいい制度です。そして彼らはいくらでも天下り法人を作っては, 理事長として滑り込む。理事長クラスだと年収2000万円はもらっています。そしてそこも2, 3年で退職し, その時には数千万円の退職金を手にする。退職後もほかの法人に滑りこむ。原発関連の法人に滑り込みうまい汁を吸い続けている元官僚が, 原発反対などとやるはずがない。東電の監督官庁である経産省から東電に天下るのであるから, 厳しい監督など期待できるはずもない。原子力安全委員会の前の委員長は, 原発の検査を骨抜きにしてほとんどノー・チェックにしてしまった。これでは東電がどんなに安全対策を怠ったとしてもだれも文句は言えない。心ある人たちが東電の社長や会長に「危ない」と改善を申し入れても, 監督官庁が知らんぷりしているのだから, 平気で黙殺してしまう。原発を推進している東電や御用学者にしても彼らが自分たちの責任を認めて罪に服するというしくみはない。前原子力委員長というのが, NHKに出てきて「原子力政策というものが間違っていたとは思わない。ただ想定外の災害に対する認識は甘かった」みたいなことを言っていましたが, こういう連中は, たとえ福島県とその近隣の県が死の土地となってしまっても, 自分の言説を曲げることはないでしょう。それどころかたとえ日本全土が死の灰に侵されて生物が住めないこととなっても自分たちの責任は認めないでしょう。相手にするだけアホらしい人間たちです。
私たちはもういい加減にそういう我欲に満ちた人間たちの作った制度にいたずらに翻弄され続けることに訣別しなければならない。私たちには, 唯一選挙という方法しかないのですが, 私たちの意思が自民党をひきずり下ろしたように私たちはそれほど無力ではないと思いたいですね。世論は新聞やテレビが作るというのが, また不安のひとつです。アンケートの方法ひとつで世論の方向はいくらでも操作できますからね。
ただ私は何を置いても「原発反対」党に票を投じます。