goo blog サービス終了のお知らせ 

草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
※2015年10月より竹の会公式HP内にブログ移転

3月を愉しむ

2012年03月15日 09時44分19秒 | 
 今日は天気もよく気温今7℃ですからこれから上がりそうです。3月は「早い」気がします。今の時の速さというのは私にはすごくいい時間の流れのように思います。日々新しい研究課題が頭に浮かび、そういうことを一端「忘れる」ことでまた「発見」がある。これが私にはいいリズムです。仕事に追われて暇がないときがいちばん私には悪い循環です。昨日は、小4の女の子なんですが、割合の勉強を始めてまだ間がないのですが、どうも「2割増し」とか、続いて「5割引き」というのが、ピンとこない顔をしていました。そもそも「もとにする量」が変わっていくのが理解できないのがおおかたの小学生です。6年生の子が「ある高さから落としたボールがその高さの4分の3はねあがる」というのが理解できないで悩んでいました。このボールが3回跳ね上がるとどうなるかという問題でしたが、この問題はこれまでほとんどの子が躓いてきた問題です。これほど「もとにする量」というものを理解しているか試すのに最適の問題もないでしょう。もとにする量が違えば30%と20%は大きさが違う。ところがこれがわかっていないから、30%-20%=10%とやってしまう。説明して「わかった?」と聞くと、戸惑った顔でしかも「う、うん」と言うのを見れば「わかっていない」のはわかります。今日はこれまでにしとこうかなと思う瞬間です。小4ですから、まだ1年はじっくりとやれます。これが小5だと正直なかなか厳しいですね。いつまでも基本ばかりに時間をかけていられない。小5の2月にきた子というのはかわいそうです。時間に追われるからです。過去にはどこそこの大手にいたという子もいましたが、例外なく基本ができていなかったですね。
 去年小5の2月にきた子たちは可哀想でした。原発事故で前半は勉強どころではなかったと思います。ずっと時間に追われました。やり残したこと、積み残したことの多い年でした。小5の4月からいてもいわゆる3時間指導の子たちは結局小5の2月入会組にも遅れをとりました。
 去年の子たちが苦戦した過去問全国版でしたが、現小5にやらせていたのですが、ほとんど解答できていないので中止しました。それで去年の子そして今年の小5を悩ませた2011年度版を分析することとしました。それで分析が進むにつれて今年の指導の方向というのがしだいにクリアになってきたように思います。
 今年の大学入試の結果が完全にでそろうのはまだ先のことになりそうです。
 ただ週刊朝日から速報が出ています。東大の前期入試の結果は判明率86.5%で報道されたものです。まず第一印象は、私立難関校が強いということですね。筑駒は出ていませんでしたが、開成は193人でトップでした。灘や麻布、駒場東邦、桜蔭、渋教幕張、海城、巣鴨などかなり伸ばしています。都立の巻き返しが叫ばれているだけ私立の方も必死の防戦体制を敷いているなという実感です。
 都立トップ校を見てみると、日比谷高校が26名でトップです。もっともこれは前期だけのことです。後期と合わせた結果が出るのはまだ先のことです。西は22名ですが、中に1名理3がいます。都立で理3というのは最近見たことがありません。都立ではないのですが、豊島岡女子が22人と桜蔭に次ぐ女子の東大進学校の地位を確立したようです。西は京大15人、一橋27人ですから、実質日比谷(京大5人、一橋10人)より上かと思います。
 都立3番手は、国立高校の14人(京大9人、一橋17人)です。私立ですが芝が14人というのも躍進ですね。都立中高一貫校のブームでこうした中堅の私立が危機感から気合いの入れ方が違ってきたようです。世田谷学園の12人というのも同様です。
 都立4番手は、戸山高校の8人です。5番手は八王子東高校の5人(京大4人、一橋12人)です。私立中堅組では、国学院久我山と本郷が5人です。かつての女子の御三家双葉も5人です。
 都立中高一貫校組では、小石川中教が4人です。小石川は京大1です。
 さらに、桜修館と白鴎が3人となっています。両国や九段は未判明なのか出ていません。
 青山高校と立川高校は各2人です。ちなみに京大は青山2、戸山2です。
 未だ全貌はわからない状況ですが、それでもかすかな輪郭のようなものは見えてきつつあります。
 都立中高一貫校はまだこれから2,3年先を見てみないとわからないというのが真実のようです。
 これまでの都立の横綱日比谷、西がこれからも都立トップの象徴として君臨するであろうこと、さらにこれから飛躍する可能性のあることは否めないと思います。
 これに次ぐのが国立高校です。これからはこの3校が都立御三家ということになりそうです。
 新宿、駒場、戸山、青山、八王子東、小山台などの都立難関校は、これから伸びるであろう都立中高一貫校と鎬を削る戦いに限られたパイ(成績優秀者)の取り合いにまた鎬を削ることになろうか。京大には、駒場、小山台、立川、白鴎、町田各1人合格です。
 桜修館は東大3名とこれはすごい。都立大附属時代には新宿の次ぎという地位にいて東大など夢のまた夢であったところである。そもそも都立中高一貫校というのは、それまでのこうした冴えない都立高校に手を入れたものであった。都立中人気で優秀なパイの先取りに成功した都立一貫校がこれから実績を伸ばしていくことは予測できるとしても、私立の反発は予想外に強く、生き残りへの執念を感じる。
 ただそれにしても都立日比谷、西がある限り、都立中受検に失敗したとしても、さらにそれを凌ぐ都立高校が聳え立つことは頼もしいことである。
 公立中へ進む子どもたちの夢をつなぐ日比谷、西に敬意を表したい。
 

 
この記事についてブログを書く
« 本日は快晴 | トップ | 都立中検査問題を見切る »