明るいときに見えないものが暗闇では見える。

映画を消費モノにさせないための咀嚼用ブログ。自己満足風。
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【リアル・スティール(2011)】

2012年07月08日 | 映画


日本ではあまり話題にならなかった感ありですが、制作にスピルバーグとゼメキスが咬んでいるっていう時点で実はかなり力の入った作品。

なんというかいい意味で「あざとい」映画。直球の親子もので、ダメな父親と息子とのキズナ再生物語。完全にハナシは『オーバー・ザ・トップ』ですね。ああ、監督も『ナイト・ミュージアム』のショーン・レビィでした。つまりそういう系です。そこに近未来SF要素とバリバリかっちょいいCGでロボ入れてって、スタローンとガンダムで育ったボクら世代はストライクでないかな。

最初は「ロボットが闘うボクシングなんてオモロイか?」と思って観たんですが、要はそれ自体がポイントではないんですね。スレ違いながらぶつかりながら同じ目標に向かって努力を積み重ね、親子のキズナを培っていく様を描きたい。その題材として上手にロボボクシングが使われている。ロボットのチューニングは “オタク”である少年が請け負い、本当のボクシングセンスはもとボクサーの父が請け負う。その上で「人に変わってロボが闘うこと」自体の迫力の弱さも “シャドー機能” でカバーするっていうニクイ演出。思った通りにストーリーが進んで思った通りに泣かされた上、きちんと最後にカタルシスを持ってきてハナシが落ちる。難しいこと一切なしで誰でも観られて誰でも楽しめることに徹した作品です。

最近ここまでストレートなハナシって観ないですね。でもこういうのが本当のエンターテイメント映画ですよ。

「右、左、アッパーカット!」日本人向けの演出も「あざとい」です :)


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