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手作り石鹸に挑戦

2011年03月30日 | 日記
3月30日(水)・31日(木)

 今日は、手作り石鹸に挑戦します。

1.必要な道具
 
 白衣、ゴム手袋、1リットルビーカー(1)、200ミリリットルビーカー(2)、カッター、まな板、温度計(2)、洗面器、泡だて器、電子はかり、ステンレス製薬さじ、石鹸の型(タッパー、牛乳のパック、紙コップなど)、雑巾、発泡スチロール製の箱、水酸化ナトリウム、精製水、適当な油(今回は安価なラードを使用)

2.作り方(今回のレシピです)

 ① 家庭で使用して余ったラードを持ってきて、質量を測る。
   350gでした。
 ② ①で測ったラードを40度まで温める。
 ③ 精製水を35gビーカーの中に測りとり、その中に水酸化ナトリウム41.1gを入れて混ぜる。
 ④ 水酸化ナトリウム水溶液は78℃くらいになったので、水と氷の入った洗面器の中に入れて40℃まで冷やす。
 ⑤ ②のラードと④の水酸化ナトリウム水溶液を混ぜて、20分間泡だて器で混ぜる。
 ⑥ 20分以降は、少しずつ休みながら交代でかき混ぜる。1時間から2時間かき混ぜると堅くなってくる。
 ⑦ ⑥の溶液を牛乳パックなどの型に流し込み、できるだけゆっくりと冷やす。
 ⑧ 1日寝かした後、型から取り出し、丁度いい大きさに切って、涼しいところで1か月ほど寝かして完成。


 まずは、ラードをチューブから取り出して質量を測ります。
 計算しやすいように100グラムか50グラムの倍数になるように測るとそれ以降の実験がやりやすいです。


 しっかりとチューブから取り出します。


 345.9グラムでした。その後絞り出して、350グラムにしました。


 ここで、石鹸の化学を内田先生に教えていただきました。


 比の計算を行っている所です。まずは、自分で計算します。


 みんなで考えた後、実験書にある分量から、今日の実験に使う薬品の数値の求め方を教えてもらいます。


 精製水を126.1グラム測ります。


 次に水酸化ナトリウム41.1グラム測り取ります。
 水酸化ナトリウムは劇薬なので、保護眼鏡をつけて白衣を着て、ゴム手袋をつけてから実験します。


 次に洗面器に氷を入れて、発熱した水酸化ナトリウム水溶液を40℃まで冷やします。


 必ず内田先生が横にいます。


 一方では、ラードを40℃まで温めます。


 このように慎重に行います。


 混ぜるとこんな感じになります。


 水酸化ナトリウム水溶液を先ほどの洗面器に入れて、40℃になるまで慎重に温度計を見ます。


 40℃に温めたラードの中に同じく40℃に冷やした水酸化ナトリウム水溶液を入れます。


 このように泡立て器で良くかき混ぜます。


 少しずつ混合溶液が黄色に変化してきます。
 とにかくここからが長いので大変です。


 今回はいろんな型を用意しました。


 せっけんの型を用意します。これは、クッキーの押し型をアルミニウムはくでまいたものです。


 みんなで型を作ります。


 石鹸の型が出来上がりました。


 まだ、ずっと混ぜています。


 まだまだです。


 70分後の様子です。
 ホイップクリームを固くした感じになりました。


 いよいよ型に流し込みます。


 みんなで協力します。

 後は、片づけをして、次の実験の準備をして今日は解散しました。

本日の感想≪抜粋≫

 ・豆腐みたいで美味しそうに見えました。かき混ぜる時は時間が長くて大変でした。
 ・泡立て器を回すのがとても大変でしたが、その分良い石鹸ができるような気がしています。
 ・ラードを使って石鹸を作ったので、ラード(豚の脂肪)の匂いがして臭かった。
 ・はじめはラードの匂いがしていましたが、次第に豆腐のような匂いになりました。色は少し黄色くて、さわるとべたべたしていました。
 ・以前、豆腐を豆から作った経験がありますが、何となく同じような感触でした。固まるのに時間がかかり過ぎるので、大変でした。
 ・油に薬品を混合したときは液体の状態だったので、固まるかどうか心配でしたが、ちゃんと固まったので良かったと思いました。[高2]
 ・セッケン作りでいちばん大変だったのは、油と水酸化ナトリウムを混ぜるところでした。とにかくずっと混ぜなければならないので、腕が疲れて大変でした。[中2]

 あとがき

 基本知識

 今回の薬品の量は、100グラムの油に対する水酸化ナトリウムの量は、油の種類によって決まっているのです。その数字をもとにして、比例で計算しました。みんなが計算しましたが、正解は全員ではありませんでした。
 理科部員は、最低の比例計算ができるようにしなければなりません。
 そうしないと、自分自身で実験の計画を立てることができなくなるからです。

 ちなみに、100gのオリーブ油に対して水酸化ナトリウムは13.4g、水35g

      100gのラードに対して水酸化ナトリウムは13.8g、精製水は35gなので、これから350gのラードに対する水酸化ナトリウムと精製水の質量を計算しました。ただし、水酸化ナトリウムは計算上48.3グラムですが、ディスカウントと言って、肌への安全のため0.85をかけています。


水槽洗い

2011年03月29日 | 日記
3月28日(月)

 ようやく温かくなってきたので、今日の午後は水槽の掃除です。
 名古屋経済大学高蔵高校・中学校には淡水魚用の水槽が5つあります。
 4つは90cm水槽です。見栄えはとても良いのですが、水槽がとても大きいので掃除が大変です。
 今日のように、たくさんの部員がいて、温かい日を選んでは2ヶ月に1回は掃除をしています。


 まずは水槽の中の水を3分の1ほど残して後は捨てます。
 水は70キログラムほど捨てるので、言葉で言うほど簡単ではありません。
 次に、水槽の中に入れてある砂を洗います。
 このように、ざるとバケツを使って洗うと簡単に洗えます。


 水槽の中を丁寧(ていねい)に洗います。
 私たちは、いらなくなった雑巾を利用しています。
 水槽を洗ったら、今度は残しておいた水槽の水と魚を水槽に戻します。
 次に、水道の水を入れます。よく、カルキ抜きをした方がよいと言われていますが、実際は少しずつ水道の水(塩素が含まれているので本当は魚には良くない)に慣らしていく方が、魚の体や水槽を殺菌するので病気にかかりにくくなります。
 理科部では、伝統的に水道の水を使っています。


 魚と水を入れた時の様子です。
 見た目はとても汚いように見えますが、これは、元々あった水槽の水を入れたためです。
 しかし、これも2~3日すると綺麗な透明の水になります。


 校舎の外の水槽です。こんな感じで展示しています。まだ、汚れているように見えます。
 ただし、この汚れはケイソウといって植物プランクトンです。魚のエサになります。


 これが職員室の前の廊下に設置してある水槽です。
 外の水槽よりは茶色が薄くなります。(水槽に届く日光が少ないから)


 二時間経過した、外の水槽です。


 一日経過した同じ水槽です。かなり透明になったのが分かります。


 二時間経過した、外の水槽の二つ目です。


 一日経過した同じ水槽です。かなり透明になったのが分かります。


 一日経過した職員室前の水槽です。これもかなり透明になっています。

 このように、理科部は定期的に水槽を掃除しているのです。
 また、ろ過器(水をきれいにする装置)は自分たちで作っています。
 外の水槽の写真をよく見ると、砂から泡が出ていますね。塩化ビニル管と100円のかごとビニルホースで作っています。
 実は、手入れは大変ですがこのような底面式ろ過の方が水は汚れにくいのです。




百人おどし

2011年03月28日 | 日記
3月28日(月)

 今日の午前中は静電気の実験を行います。
 いわゆる「百人おどし」です。
 
 1.用意するもの
  
  プラスチック製のコップ2個、アルミニウムはく、セロテープ、塩化ビニル製の筒、ティッシュペーパー

 2.注意すること

  ・火花が出ることがあるので、絶対にもえやすいものの近くでは実験をしないこと。
  ・電子機器は、静電気に大変弱いので 近くに置かないようすること。
  ・心臓が弱いお年寄りの方や ペースメーカーをつけている方は実験をしないこと。
  ・大人に確認して十分に注意して実験をすること。

 3.実験のしかた
  
  ① ライデン瓶をつくる。

   プラスチック製のコップを2つ用意し、それぞれの外側にアルミニウムはくをまく。
   次にアルミニウムはくを細長く切り、コップとコップの間にはさむ。

  ② 静電気を発生させる。

   ライデン瓶の近くで塩化ビニル製の管をティッシュペーパーで100回ほどこする。
   そのとき、バチバチと音を立てていると静電気が発生している証拠です。

  ③ みんなで手をつなぎ、一番端の人がコップをもつ。一方の端の人が細長いアルミニウムはくをさわる。

  静電高圧発生装置〔バン・デ・グラーフ〕を使って静電気を発生させてもよい。

 まずは、ライデン瓶をつくります。
 ライデン瓶とは、つくった静電気をためるための道具です。

 コップにアルミニウムはくを巻いています。


 中央に見えるのが静電高圧発生装置(バン・デ・グラーフ)です。残念ながら故障中なので使用できませんでした。


 同じくライデン瓶を作っている所です。


 塩化ビニル製の管をティッシュで何回もこすります。
 楽しそうですね。


 実際には、このようにライデン瓶の近くでこすります。
 すると、ビリビリと音が出てきて、アルミニウムはくが震えてきます。
 これが静電気をためている証拠です。


 まずは4人でやってみました。何人かは電気を感じたようです。


 人数を増やしてもう一度やってみます。「痛い」と叫ぶ人もいるし、感じない人もいました。


 もう一度やってみると、先頭の人はとても痛かったようで飛び上がりました。


 部員の全員がこすります。また、全員が静電気を感じるまで実験は続きます。


 内田先生も参加しました。


 中学生二人でやってみました。


 今日参加した中学生全員です。


 高校生も参加します。

 ようやく全員が「ビリッ」と 感じることができました。
 このように、小学生でやったことのある実験でも「うまく感じることができなかったり」「偶然上手くいかなかった」ときは、理科部は何度でもやってみるのがモットーです。

最後に感想を添えておきます。

 静電気はピリッときましたが、あまり痛くはありませんでした。[中1]
 指先だけビリっときたけれど、全然痛くありませんでした。また、やってみたいです。[中1]
 とてもビリビリして痛かったです。でも、おもしろかったです。[中2]
 端の方(最後尾)にいたときは、全く感じませんでしたが、先頭に立って実験した時はものすごく痛かったです。[中2]
 最初はビリビリして痛かったです。慣れれば気持ちよかった。[高1]
 ドアノブみたいにバチッときました。何回もこすったのですが手が付かれて大変でした。[高1]
 ドアノブを触った時よりも少し弱い感じがしました。[高1]
 並び順の真中辺りは静電気を感じなかったけれど、両端に並んだときはかなり感じた。[高2]   



エタノールロケット

2011年03月28日 | 日記
3月25日(金)

 今日は、中学生の希望で「エタノールロケット」に挑戦します。
ジュース缶の中にエタノール(アルコールのこと)を入れてそれに火をつけて、その衝撃で紙コップを飛ばすというものです。
簡単ですが、実際にやったことのない人も多かったのでやってみることになりました。

 材料のジュースの空き缶です。
 作業のやりやすさから考えて、アルミ缶がベストです。

 空き缶の他にはプラスチック製のコップが必要になります。

 まずは、空き缶の上を缶切りではずします。

 次に千枚通しでコップの下から1㎝くらい上に穴をあけます。

 こんな感じです。

 次に、駒込ピペットでエタノールを数滴入れます。

 中はこんな感じになります。

 エタノールの入った空き缶の上にコップをかぶせます。
 しっかりとかぶせる方が良い感じになります。

 火をつけます。

 こんな感じで飛んでいきます。

 次の人もやります。
 理科部の実験は全員が成功するまでやるのがモットーです。

 違う空き缶でもやってみます。

 空き缶を変えたり、穴の大きさを変えたり、コップのかぶせ方を変えたりして実験してみます。

 発射台(?)を下に置いてやってみます。この方が火をつけやすかったです。

 女の子も挑戦します。
こんな感じでたのしいエタノールロケットの実験は終わりました。



ようやくふくらむ

2011年03月28日 | 日記
3月28日(月)

 ここ数日間で、桜の花がかなりふくらみました。

 3月25日(金)に撮影したものです。
 花芽の一部が開きかけているのが分かります。


 同じ日、別の枝の桜です。


 3月28日(月)に撮影したものです。
 26日、27日とすごく寒かったのに、桜の花芽はきちんと春の訪れを感じているのですね。
 職員室から撮影しました。かなりの花が咲きかけています。


 同じ日の違う枝です。


 3月29日(火)に撮影しました。
 少しずつ桜の花が開いていくのが分かります。


 同じ日の別の枝です。
 桜の花が開くのは、積算温度と言って冬の気温の合計がある一定の温度をこえると花が咲くようになっています。
 もうそろそろ満開の桜の花が見られそうです。
 満開になったら、またブログにのせたいと思います。