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CURVAなひととき

CURVA(クルバ)。イタリア語でカーブ、そしてゴール裏の席。あらゆるスポーツでチケットが安いCURVAから熱気を伝える

不器用であることの美しさ

2006年03月16日 23時39分39秒 | スポーツ一般
 3月も早や中旬だ。
 企業では『2007年問題』に向け、対応に必死である。
 団塊の世代が定年を迎えることを指してそう呼ぶ。
 新卒の大量雇用により乗り切ろうとする会社や
 定年を迎えた人間を若手への「伝道師」として
 重宝しようとする会社など様々である。
 
 偶然、テレビに写った光景に「歴史」を感じた。
 札幌での日の丸飛行隊の活躍-。
 リレハンメル、長野、そしてトリノに続く。
 飛行フォームの変遷に、種目としての進化の過程に
 驚くことも勿論だが、ふと対応する側の選手の立場になると
 複雑な心境になる。
 今日まで最高の技術が明日になると…といった状況で
 長らくトップの位置をキープするには、
 想像以上の困難であろう。

 長野五輪で20点満点を連発した、
 『神風』船木のスキーと平行になる程の前傾姿勢は
 近年の飛行フォームでは失格とされる部類だ。
 とりわけ、スーツに関する厳格な規定や
 身長やBMIによるスキーの長さに関するルールが
 彼らのより遠くへ飛躍したい、という欲求を制限する。
 ジャンプという競技に限らない「ジレンマ」なのではあるが。

 トリノでの失格後、
 気丈に振る舞い、来年の世界選手権出場を目指す-。
 引退という去就が微塵も感じられなかっただけに、
 そこには「肩たたき」が存在した事実が容易に想像できる。
 若手を積極的に起用するカリ・ユリアンティラコーチの意向も
 幕引きに拍車をかけた、という線も考えられる。
 だが、日々進化を遂げる世界に在って
 トップ選手が高齢である現状に加え、
 「惨敗」と表現されたトリノの結果が後押しとなったと
 するのが妥当だろう。

 数々の栄光と挫折を小欄で紹介するには、些か狭すぎる。
 人々は歓喜する原田雅彦より寧ろ、
 期待を集めて尚、不器用に失敗する原田雅彦が
 好きで堪らないのだ。

 そうだとしたら、
 トリノの彼は、
 見事その期待に応えたのではないだろうか。
 そんな気がする。 


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