Cool Head,but Warm Heart.

英語のスピーチ活動に本気で取り組む皆さんへ

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

等身大のスピーチを

2006年01月14日 | スピーチ論
最近読んだ本から皆さんに紹介したい一節があります。その本は 内村鑑三『後世への最大遺物』岩波書店 という本で、明治27年に開かれたキリスト教徒第六夏期学校で彼が述べた講話が掲載されています。その本のP46~47にかけて。

・・・・・丹羽さん(丹羽清次郎)が青年会において『基督教青年』という雑誌を出した。それで私のところへもだいぶ送ってきた。そこで私が先日東京へ出ましたときに、先生が「どうです内村君、あなたは『基督教青年』をどうお考えなさいますか」と問われたから、私は真面目にまた明白に答えた。「失礼ながら『基督教青年』は私のところへきますと私はすぐそれを厠へ持っていって置いておきます。」ところが先生大変怒った。それから私はそのわけをいいました。あの『基督教青年』を私が汚い用に用いるのは何であるかというに、実につまらぬ雑誌であるからです。なにゆえにつまらないかというに、あの雑誌の中に名論卓説がないからつまらないというのではありません。あの雑誌のつまらないわけは、青年が青年らしくないことを書くからです。青年が学者の真似をして、つまらない議論をあっちからも引き抜き、こっちからも引き抜いて、それを鋏(はさみ)と糊とでくっつけたような論文を出すから読まないのです。もし青年が青年の心のままを書いてくれたならば、私はこれを大切にして年の終わりになったら立派に表装して、私のLibrary(書函)の中の最も価値あるものとして遺しておきましょうと申しました。・・・・・・・それです、私は名論卓説が聞きたいのではない。私の欲するところと社会の欲するところは、女よりは女のいうようなことを聞きたい、男よりは男のいうようなことを聞きたい、青年よりは青年の思っているとおりのことを聞きたい、老人よりは老人の思っているとおりのことを聞きたい。・・・・・・それゆえにただわれわれの心のままを表白してごらんなさい。そうしてゆけば、いくら文法は間違っておっても、世の中の人が読んでくれる。それが我々の遺物です。・・・・・・


なんとありがたいお話なのでしょうか。作品として残ってゆくスピーチもこれに通じるものがあります。今の大学生は、目の前のプライズや短期間の名声のために、本やインターネットなどのあらゆる方法を駆使し、まるで自らがその問題の第一人者であるかのように偉そうにスピーチしています。

授業や本やテレビやインターネットで見つけたトピックで、それも他人の意見を悪気もなく自分の意見に見せかけて、ロジックやリサーチが深ければ優勝をさらっていくという今の有様。。。(もちろんそのすべてが悪いというのではありません。その道のプロの人のアイディアをパクるのが良くないといっているのです。本当に自分の意見でロジックでしっかり固めてPHCSでやってもらうのは全然かまわないんです。大学生が言えるレベルでかつ、自分らしい意見を言っているのであればどんな形でもかまわないんです。)

でもそんな人の意見を拝借したようなスピーチは、後世に遺す価値のあるスピーチなのでしょうか。第×回○○杯優勝スピーチとして後世の人に読まれ続ける価値のあるものなのでしょうか。

いやいや、自分がその道のプロを前にして反対意見を言われれば、ひっくり返せるほどの意見を持ってもいないのに、よく安易に問題のsolutionを出せるものです。
自分がこの世の誰よりも自信を持って話すことのできるスピーチをすれば、聞く側はとても満足して会場を後にするばかりでなく、「あれはいいスピーチだった」と、多くの人にその評判を伝えてゆくはずです。永遠に人の心の奥底に刻まれるものになるはずです。

僕がfutureスピーカーズに求めることは次の3点。

①他の人には言えないあなただから言えることをスピーチにしてみてください。

②大学生らしいスピーチをしてください。大学生がその道にプロを相手に議論できるレベルにないことは目に見えています。

③後世に語り継がれるようなスピーチを目指して下さい。
ジャンル:
ウェブログ
コメント (3)   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 今年もよろしくお願いいたし... | トップ | 知っていることだけで書こう »
最近の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (hirano@UT1)
2006-01-15 22:02:12
いつも楽しみに読んでます☆



ロジックやリサーチを深める事は自分の論理力、理解力、行動力の向上につながりますし、当然するべきだと感じてます。自分が納得するならプロの意見を参考にするのももちろん必要でしょう。



ただ、まともにsocialスピーチを書くのはこれが初めてということで色々見えなくなっていたところがあって、たった今この記事にヒント?軌道修正?をもらいました!

「自分が大学の友達と話をしている」という視点を考えたら、すっと肩の荷が降りた気がします。中桐兵衛さんのコメントで見た「人間には想像力という高等な力があるから、全てが現場での自分の体験(実社会で問題を扱う立場として感じた事、という文脈)である必要はない」という言葉とあわせて、心に留めておきます。



昨シーズンの後期のように、自分が本当に主張したい事をスピーチできる気がしてきました。





これからしばらくテスト勉強なのですが(進振り大丈夫かな・・・?)、試験終わったら書き上げるので見てくださいねm(. .)m
Unknown (hirano@UT1)
2006-01-15 22:06:00
長々と書いてしまいましたが、いつもアドバイスありがとうございます。こんなにスピーチを好きになったのは先輩あってこそです。

これからも、よろしくお願いします。
Unknown (nakamoto)
2006-01-16 00:51:44
hiranoくん、コメント書き込んでくれてどうもありがとう!!初コメンテーターだね☆



そういってくれると僕も更新する甲斐があります☆俺でよければいつでもスピーチ見るよ!たいしたコメントできないけど。。



もちろんロジックはとっても重要だよ。でもロジックだけがとても重要じゃないんだよねー。



とりあえず試験乗り越えよう♪

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む