Cool Head,but Warm Heart.

英語のスピーチ活動に本気で取り組む皆さんへ

2013年の前期も終わり。

2013年07月16日 | 独り言

こんにちは、中本です。

1月のスピーチ塾開催以来、ブログの方も当分お休みしておりました。

あっという間に半年がたつなと、改めて月日の流れの速さを感じます。

 

このBlogも、全然更新しないのに毎日数十人もの方が閲覧してくださっている様子で、私としては大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。

願わくば、熱意のある教育熱心の方に、著作権ごとコンテンツをお譲りしたいのですが、現在のESS界ではそのような方はいらっしゃらないのでしょうか。

 

無論、社会人になると、英語スピーチコンテストは大学時代の良き思い出にすぎず、

その思い出と経験があまりにも美しいので、改めてその世界に身を投じようとする人は少ないでしょう。

それよりむしろ、ジャッジとして、あるいはOB・OGとして母校の後輩をサポートしたい、あるいはもう美しい思い出で幕を閉じたいと考えるのが普通でしょう。

私も何かの役に立てればと思う中で、大学時代には教わろうにも教われなかったことを惜しみなく披露したのが前回の1月のセミナーでした。

大変好評を頂きましたが、同時に、思った以上に狙った層に届かず苦心したのも事実です。

活動をおとなしくしていた中でも、一部の熱心な方からスピーチ塾を通じて、ネイティブチェックやボイスの吹き込み、添削依頼など少数対応しておりました。非常にありがたく感じるとともに、熱心な学生のサポートができて大変うれしく思います。

 

また、OB・OGを大学問わず束ねた、現役生とOB/OGの交流の場なんていうのもあればいいのになと思ってます。

折角志の高い人たちの集団なのに、それが社会人になると各方面へ放散してしまうのは大変もったいないことです。

変な意味ではなくて、人生は人との出会いがその人の人生を決めます。しかし、いつどこで誰と出会うかわからないのも人生の楽しみです。あらゆる場所、瞬間がチャンスなのです。

でも時間がたち、年をとると美しいことばかりでなくなるのも事実です。

しかしそれでも、バックグラウンドが同じというのはコミュニティーとしては人と人とが打ち解けるうえで大事なアドバンテージで、現在スピーチ界にそういうものがないというのは、課題だと感じています。(あるべきだと感じています)

美しいことばかりではないかもしれないし、その可能性は否定できませんが、ある種出会いの偶有性を兼ね備えた場があれば良いなと思います。しかしそういった場の構築は大会のマネジメントよりも遥かに難易度が高いと感じています。いつか実現したいことの一つです。

 

2013年はいろんな意味で転換期にあると思います。

長引いた円高・株安もアベノミクスやアメリカ経済の好調などにより転換期を迎えています。

国内では原発政策、領土問題、TPPなどきわめて重要な本質的な問題が議論され、

またLINEや携帯ゲームなどにより人と人とのコミュニケーションのあり方も変わろうとしています。

こういう世の中を築きたいという思いが重要視され、「本質、王道」がこれからのテーマになってくるのではないでしょうか。

 

このブログも折角の場なので、不定期かつ長期休暇の可能性もありますが、また何か有用な情報をご提供していきたいと思っております。

よろしくお願い致します。


初めて出会った人への御礼は三度。一度目は帰り際、二度目はその日の夜、三度目は次に会う時。

2012年09月24日 | 大会マネージ

親愛なる君へ


 一期一会の人の縁を大事にすることができる人は、人生を豊かに過ごすことができます。

 スピーチコンテストはそういった意味では出会いの宝庫です。

 最初から同じ興味や高い志を持った仲間が集まっています。

 社会に出て社外にこのようなコミュニティを求めるのはなかなか容易なことではありません。

 逆に、大学生時代にどれだけスピーチ関係の人とつながりを持てるかで、今後の社会人生活または自分の歩む人生の充実度が決まるといっても過言ではないでしょう。

 特に自分たちの大学の身内の集まりのみならず、他大学の人あるいはジャッジとして出会った社会人との出会いは貴重です。

 自分にないものを持っている人がどれだけ身近にいるかで人生の視野が広がっていくのです。

 例えば、自分がパンツケアあるいはジャッジケアになって、スピーカーとしては大した成績を残していなかったとしても、ある大会で名刺交換したことを機に全く別の世界で何か新しい出来事につながるかもしれません。

 将来友人を紹介してが自分が恋のキューピットになった、あるいは転職して自分の上司になったとか、困っているとき人を紹介してくれたとか、何が起きるかわからないのが人生です。

 パンツケアやジャッジケアはこのように出会いの可能性にワクワクしながら大会の運営に臨むべきです。

 

 コンテストで出会った人への感謝の機会は三度あります。

 まずは会場で最後までお見送りすること。

 次はその日の夜に再度御礼メールを送ること。

 最後に次にその人に会った時にまた御礼するのです。

 大事なのはコンテストの翌日ではなく、当日の夜に再度御礼メールを送ることと、次回会った時も御礼をすることです。

 当日の夜と翌日以降では天と地の差があります。

 自分が「また会いたい」「この人とは友達になりたい」と思った人に、どうでもいい人と同じような対応をしないことです。

 当日にメールが来た人とは友達になることが多いです。

 疲れていてメールを打つのは面倒くさいから寝ようかなと思っても、「ありがとうございました」のメールだけは送っておくのです。

 そしてまた後日別の場所で会った時に前回の御礼を言うことで、相手は必ず自分のことを普通の人以上に大事に思ってくれるようになります。

 このパターンで三度御礼をすることが一期一会を活かすコツです。

 コンテストという出会いの宝庫で一期一会のチャンスを活かせる人が、その後の人生の成功者になれるのです。


【記憶に残る大会へ】
コンテストで出会った人と将来どのような関係を築けるかワクワクしながら考えてみよう。


自分の傘が戻ってくると、人は感動する。

2012年09月23日 | 大会マネージ

親愛なる君へ

 

 傘は持ち物の中でも最もなくしやすい物です。

 忘れやすいし、取られやすいものです。

 人がたくさん集まるところに行って傘立てに傘を置いたものの、帰りには自分の傘がなくなってしまったという経験は多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。

 傘がなくなっているとイラっとします。

 絶対に戻ってこないので悔しい思いをするでしょう。

 ましてや傘を持ってきてない人が傘を盗んでいったら最悪です。

 せっかく傘を持ってきた人が、傘なしで雨の中を濡れて帰らなければいけなくなります。

 スピーチコンテストにおいても会場によってはホールの中に傘を持ち込めない場所も少なくありません。

 ホテルのように鍵のロックがついているものやクロークがあればよいのですが、単純な傘立てに傘を置いておく場合がほとんどでしょう。

 私が通っている美容院では一番細いポストイットにお客様のお名前を書いて、それをセロテープで傘の柄に張り、帰り際に渡してくれるサービスをしています。

 こうすれば最初に預けた傘が確実に自分の手元に戻ってきます。

 このお店の人たちは客の傘まで大事に扱ってくれるんだと思うと、客にとってこれほどうれしいことはありません。

 こうしたホスピタリティに溢れたサービスをしてくれれば、そのお店に対しては益々好印象を覚えます。

 コンテストでも同じように管理することは可能です。

 来場者の人数が多ければ傘立てを男女別にしたりして工夫すれば良いのです。

 せんかくコンテストが好印象でも、最後に自分の傘がなくなって気分を害してしまうと、その好印象も台無しです。

 最後まで好印象を持って帰ってもらうためにも、傘まで管理してあげるホスピタリティが大切なのです。

 

【記憶に残る大会へ】

来場者の傘は、名前をタグ付けして管理しよう。


成功者には必ず師匠がいる。

2012年09月22日 | 勝利のために

親愛なる君へ

 

 スピーチコンテストで優勝をさらっていく人には必ず師匠がいます。

 師匠のいない成功者はいないのです。

 これは、歌舞伎の世界も、漫才の世界も、お笑いの世界も、スポーツの世界も、どの世界もみんな同じです。

 他力本願では優勝はできませんが、自力だけでも優勝できません。

 成功している人を自分の師匠にして、教えを乞わなければなりません。

 この人の言うことなら、良いことも悪いこともすべて聞き入れて吸収するような存在が師匠です。

 一緒に心中してもよいと思える存在が師匠です。

 どこまでもついていく存在が師匠です。

 また師匠は一人である必要はありません。

 一人でも二人でも何人でもいていいのです。

 私は現役時代師匠は2人いました。

 同じ大学の一つ上の先輩と、他の大学出身の社会人の方でした。

 お二方とも雲の上の存在でしたが、その人たちから得られるものはすべて吸収しようとしました。

 何度もコメントのやり取りをする過程で、最後に「君に伝えることはもう何もないよ。」と言われ、ようやく大会で勝つことができました。

 やっと一人前になれた瞬間でした。

 人は人から教えてもらってはじめて成長します。

 自分のやり方が考え方が正しいと信じ、かたくなに自分のやり方や信念を貫くのは得策ではありません。

 素直に人のアドバイスを吸収できる人が成長し、成功するのです。

 

 師匠は自分で決めるものです。

 師匠が「君は僕の弟子だ」と言ってはくれません。

 自分が勝手に「師匠」と認識するです。 

 早く自分の師匠を決めることが優勝への第一歩なのです。

 

【明日へのヒント】

自分の師匠を決めよう。


ウェルカムフラワーで迎えよう。

2012年09月21日 | 大会マネージ

親愛なる君へ

 

 コンテストの第一印象は玄関で決まります。

 玄関がホスピタリティに溢れ、温かいと来場者のテンションもグッと上がります。

 私がコンテストの運営を評価するときは、まず玄関の扉を開けたところに花が置いてあるかチェックします。

 一流ホテルのロビーと同じです。

 どのホテルにもロビーの玄関の扉の先には、優しく包み込んでくれるような花が置かれています。

 これはウェルカムフラワーと呼ばれるもので、お客様に対して「ようこそ!お越しいただきありがとうございます!」という気持ちを込めて飾られています。

 昨年、数年ぶりに安田講堂杯(東京大学ESS杯)を見に行った時、安田講堂の正面入り口を入ってすぐの受付にウェルカムフラワーが飾られていたことにはとても驚きました。

 これは私が第一回安田講堂杯の時に始めたことで、こうした取り組みが長年引き継がれていたことに正直感動しました。 

 こうした取り組みは意味がない、目に見える効果がないしお金の無駄だという人がいます。

 しかしそれは間違いです。

 後々のことも含め、お客様を精一杯おもてなしし、気分良く帰っていただくための、心掛け・気持ちを伝えることが重要なのです。

 実際、安田講堂杯(現 東京大学ESS杯)には、自分たちの大学のOB・OGだけでなく、他大学のESSOB・OGの方も毎年何名もの方が観客としてお越しいただいています。

 お客様をもてなす気持ちが会場の隅々まで届いているか、それを測る一つの指標がウェルカムフラワーなのです。

 

【記憶に残る大会へ】

ウェルカムフラワーでお出迎えしよう。


チーフがどれだけ盛り上げるかでその団体の戦績が決まる。

2012年09月20日 | ESS活動

親愛なる君へ

 

 多くのコンテストで好成績を上げている団体には、勝利を追求するチームを統率するリーダーが必ずいます。

 もちろん、そのリーダーの役目を果たすのはスピーチセクションのチーフです。

 また、どの団体が強いかどうかは、各大学のスピーチセクションの掲示板やブログの書き込みを見ればわかります。

 その中でスピーチチーフがどれだけ話題を提供し、盛り上げようと努力しているかで大きく差がつきます。

 他大のライバルたちに勝ち、自分たちの組織の成績を上げたいと思えば、まず組織のメンバーをやる気にさせ、気持ちを高めることです。

 明確な目標を提示し、「俺についてこい!」くらいのつんのめり具合で、みんなを引っ張るのです。

 もちろんスピーチ関係のことばかりやっていてはだめです。

 遊びのイベントを企画したり、飲み会をセットしたり、旅行を企画するのもチーフの仕事です。

 一つ正しいのは、チーフの能力以上の組織はできないということです。

 スピーカーとしてどんなに優秀であっても、自分より優秀なスピーカーをうまく扱えないと、その優秀なスピーカーは飽きて逃げて行ってしまいます。

 そういう人ともうまく関係を保っていけるよう、組織の人間関係も含めて上手にマネジメントするのがチーフの役目です。 

 強い集団を作りたければ、まずチーフ自身が率先して、チームの盛り上げ役になるのです。

 

【強い組織へ】

わくわくする新しいトピックを掲示板に書きこもう。


雨の日には最寄駅からタクシーで行こう。

2012年09月19日 | 勝利のために

親愛なる君へ

 

 アルバイトで生計を立てる学生にとって、タクシーに乗る機会はめったにありません。

 ましてやワンメーターそこそこの距離で乗ることもほとんどないでしょう。

 ただ、コンテスト当日が雨の日は別です。

 大事なスーツや革靴が雨に濡れしてしまいます。

 スーツが雨に濡れてしまうとしわしわになります。

 せっかくクリーニングに出しておいたスーツも道中で雨に濡れてしまうと台無しです。

 スーツは戦闘服、言い換えればユニフォームです。

 これから優勝するぞと意気込む人たちが皆同じように着ているユニフォームなのです。

 そのユニフォームがしわだらけの人がこれから優勝カップを持ち去っていく人だと感じる人は少ないでしょう。

 ましてや、スーツを着なれている社会人ジャッジにとっては、そういうところにすぐ目が行きます。

 しわだらけのスーツに目が行って、スピーチの内容よりもスーツやズボンのしわに関心が向いてしまうのです。

 これほど損なことはありません。

 結婚式やフォーマルなイベントなら雨の日はタクシーで行くはずです。

 野球やサッカーなどのスポーツ選手でも、前日の試合の泥がついたままのユニフォームを着ることはまずありません。

 同様に、スピーチコンテストも世界の人々に意識の変革を訴えるフォーマルなイベントです。

 自分のユニフォームを雨から守ることで、勝利に一歩近づくことができるのです。

 

【明日へのヒント】

負けを回避するために、雨の日はタクシーで行こう。


録音の終わり方が淡泊だと印象も淡泊になる。

2012年09月12日 | 勝利のために

親愛なる君へ

 

 予選審査の時、スピーチし終わった瞬間に音声がブチっと切られているものは、非常に印象が悪いです。 

 愛想ないな、せっかちだな、ぶっきらぼうだな、丁寧さに欠けるなと感じます。

 大事なのは間です。

 間が大事なのは文の行間だけではありません。

 話し始める前、話終わった後の間も大事です。

 特に緊張感が抜けやすい「後」は大事です。

 人と大きく差がつくのはこの「後」です。

 録音を止めるまでが予選のスピーチです。

 

 電話を切るときにガチャっと切らないのと同じです。

 相手が話終わって、相手に先に切らせるくらいしぶとく待ちます。

 電話上手な人はプーっと口で言います。 

 せっかく目の見えない相手を向かい合おうとしているのに、話終わった瞬間にブチっと切られると相手を遮断しているようで、後味が悪くなってしまうのです。

 

 録音を止めるときは一呼吸置いて、優しく止めるのがマナーです。

 

【明日へのヒント】

音声の録音をブチっと切らない。


チーフの最大の任務は次のチーフを育てること。

2012年09月11日 | ESS活動

親愛なる君へ 

 

 チーフの仕事の中で最も大切なことは、次のチーフを見つけて育てることです。

 次のチーフを見つけられないと、一代にしてそのESSは暗黒時代へ突入してしまうからです。

 チーフがエースで、後期になっても一人でいろいろ大会に出ているところは次の年は危ないです。 

 逆に後期に新顔がたくさん出てくる団体は、翌年も有望です。

 中小企業と取引する時、その取引先を付き合うかどうかは経営者のみならず、後継者がいるかどうかを見られます。

 次世代を担うリーダーを育てることが、その団体の繁栄につながるのです。

 

 リーダーは必ずしも優勝できなくてもかまいません。

 それよりもみんなの中に入って諸々の調整・解決ができ、予選から本選まで出場者のサポートをしっかりすることができ、当然のようにスピーチコンテストにも出場し、また教育やチームの成長に、誰よりも時間と情熱を割くことができる人がリーダーとして適任です。

 誰よりも時間と情熱をスピーチに割くことができることがリーダーたるチーフの条件です。

 スピーチに対する情熱がアツければアツいほど、優秀な後輩は集まります。

 その燃えるような情熱と真摯な取り組み姿勢に後輩はついてくるのです。

 

【強いチームへ】

後輩に見られる自分を意識しよう。


予選のテープには声ではなくエネルギーを吹き込む。

2012年09月10日 | 勝利のために

親愛なる君へ

 

 予選審査は音声の吹き込み方で勝負が決まります。

 予選と本選の大きな違いは、予選は誰にも見られていないということです。

 原稿の内容と声だけが勝負です。

 コンテンツは他の大会でも賞賛されたのに、なぜか予選で落ちてしまったという経験はないでしょうか。

 それはコンテンツが悪かったのではなく、音声の吹き込み方が悪かったためスピーチの良さがうまく伝わらなかったことが原因です。

 

 顔も表情も見れない予選ジャッジは、この人がどれだけ本選で良いパフォーマンスを発揮してくれるか、伸びしろや期待値も込めて評価します。

 ですのでコンテンツや発音以上にスピーカーのエネルギーで判断しています。

 ボイスレコーダーを通じた声は自分が思っている以上にしょぼい声になっています。

 そこにどれだけエネルギーを吹き込めるかで勝負が決まるのです。

 

 原稿を見ながらボイスレコーダーに向かって読んでいると、音がうまく吸音されたかのように思います。

 しかし、予選審査員にとってはそれは単なる朗読に聞こえます。

 朗読だと、エネルギーは伝わりません。

 

 エネルギーをつたえるためにはまず起立した状態で音声を吹き込むことです。

 起立してはじめておなかに力が入り、声に自然な抑揚が生まれるのです。

 それがエネルギーを生み出す源泉です。

 特に本選と違い、部屋の中だとホールのように音が響かないので、音声はすごく単調になるものです。

 

 予選の審査で何十個もの音声を聞いてくるとさすがに予選審査員も飽きてきます。

 その中で印象に残るスピーチは、エネルギーが吹き込まれたものなのです。

 

【明日へのヒント】

マイクを離し、起立して音声を吹き込もう。