旅猫江戸日記

~江戸を歩く~
江戸の記憶を訪ね歩いた日々を綴ります。

鬼平犯科帳 第4話「浅草・御厩河岸」 仙台掘・御茶の水

2007-09-04 | 鬼平犯科帳
鬼平犯科帳 第1巻 第4話「浅草・御厩河岸」新装版P.155

盗み金を小船に積み込み逃げようとしたのが仙台掘。
仙台掘とは神田川の別名です。神田川は、三代将軍徳川家光の寛永二年(1625)、江戸城東北の防備の必要から、仙台藩主伊達政宗に命じて掘らせた空堀が前身。四代将軍家綱の時に拡幅し、平川の流路をこちらへ付け替えてから、神田川と呼ぶようになりました。この拡幅工事を命じられたのも仙台藩主伊達綱宗。このため、神田川の別名が「仙台掘」なのです。
「御茶の水」と言う地名は、明暦の大火以前、現在の順天堂医院の場所にあった高林寺という寺の境内から沸いていた水を、将軍のお茶用に献上したことから名付けられたそうです。
なお、海老坂の与兵衛一味は、御茶の水から江戸川へと逃げる手筈になっていましたが、ここで言う「江戸川」とは、千葉県との境にある江戸川ではなく。神田川中流域の別称です。有楽町線の駅に残る「江戸川橋」がその名残。(2007-8-12撮影)


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