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[海外ドラマ] デッドゾーンS4#45-55

2007-07-22 | 海外ドラマ

デッドゾーン S2#24-32

デッドゾーン S3#33-44


第45話「壊れた輪」~スカパーAXNチャンネルにて視聴

レイチェルの仇であるスティルソン議員を殺そうとするレベッカ
ヴィジョンの中で未来の自分から、”彼女の行動を止めるな”と忠告されたジョニーだったが…

いよいよシーズン4の開幕です
オープニングのBGMが変わりましたね…少し気だるいというか、諦観っぽいカンジが出てる曲調だと思いました

ストーリーの方は、前回から続いて”未来を取るか、彼女を取るか”という究極の選択を迫られたジョニーでしたが、最初から迷うことなく”彼女”の方を選択していたみたいですね
あれだけスティルソン議員にこだわっていたのに、特に迷うシーンも無かったのがちょっと意外でした

当のスティルソン議員についてですが、レベッカによる暗殺が成功しようがしまいが、このドラマシリーズが終焉を迎えてしまうんじゃないかと思っていたので、そこをどうやって回避するのかハラハラしてたんですが…
なるほど、父親という格好の悪役を仕立てて、そっちに全ての責任を転嫁してしまいましたね…非常に上手いと思いました(側近のソニーの罪について気になりますが)

そしてラスボスのハズだったスティルソン議員(とパーディ牧師)を操ろうとする更なる巨悪の登場…
あの指輪のマークはフリーメーソン系の秘密結社でしょうか?
「Xファイル」的な陰謀が出てきちゃったのは、(製作側にとって)一種の賭けですね…例えばこの組織が、ハルマゲドンの未来を敢えて招こうとしてたりするとなると、一気にハナシが胡散臭くなってしまいそうです(汗)

ラストでジョニーが、未来を直接知ることの出来るステッキを捨てたのは、覚悟を決めたってことですな(サブタイトルの「壊れた輪」というのは、この規定の未来に繋がる道筋を壊したということですかね)

とにかく自分の信じる正義を貫いて生きていくしかないと…

 

第46話「コレクター」~スカパーAXNチャンネルにて視聴

サラがボランティアとして世話をしていた家出少女が行方不明となり、調査を依頼されたジョニーは彼女が何者かに監禁されているヴィジョンを視てしまう…

第39話「鏡」に続き、SHINTARO SHIMOSAWA氏が脚本にクレジットされているエピソードです

今回はかなり変質的な犯罪者が登場するんですが、ヴィジョンの演出がどれも個性的で良かったです…売春婦の部屋での長期的な動きを見せるヴィジョンと、犯人が誘拐した女性たちを”棄てる”ヴィジョンが特に素晴らしかったですね

しかし、囚われた女性の行動もナカナカ興味深かったです…あそこまで強く出られると恐怖で何も出来なくなっちゃうんですねえ…

ストーリー的には、一見、異常にしか見えないかつての被害者女性の行動ですが、平凡な主婦としての自分の人生にちょっとした疑問を持っている前半のサラとの対比が為されていて面白かったです
…ちょっとキレてるウォルトが微笑ましかったなあw

”ストックホルム症候群”についてはオレも何かで読んで知ってはいましたが、単純に誘拐犯と被害者との”恋愛”みたいな言葉では括れませんね…
その境遇に、”生きてる実感”を感じてしまえば、それで条件としては十分なワケですな(今回のケースは、ちょっとSM趣味的な嗜好も絡んでたりしそうですがw)

それにしても今回の犯人の異常性で一番気になったのは、女性のチョイスがいちいち微妙だったことでした…w

 

第47話「ダブル・ヴィジョン」~スカパーAXNチャンネルにて視聴

街中をドライブ中に男を跳ねてしまったジョニー…だが男は慌ててその場を逃げ出してしまい、不審に思ったジョニーが調べてみると、その男が何者かを狙撃しているヴィジョンを視る…

オープニングの新しい曲が馴染んできました…スローな曲調が段々素晴らしく感じられてきてます(特に最後の、ピンピロピンピーンって箇所で何だか解りませんが涙がちょっと出そうになります)

そして今回の内容ですが、ジョニー、遠い過去のインディアン、破滅後の未来のウェイと、これまで3人のヴィジョン能力者が登場していましたが、今回遂に4人目のアレックスが登場しました

他の能力者が登場していたこれまでのエピソードと大きく違うのは、アレックスがかなり奔放でひょうきんなキャラで、あまり深刻そうな雰囲気が出ていない所でしたね(…それでも後半は一転して、彼女が子供の頃から視ていたという”彼女自身の死のヴィジョン”にまつわる話が展開したのでシリアスになりましたが)

少し過去のアレックスと、少し未来(現在)のジョニーが同じヴィジョンの中に居合わせるシーンが面白かったですねえ…さすが、時空を超越した世界ですな

そして互いの能力を使った追いかけっこのアイディアも良かったです…全てを読み取れる能力者同士が、裏の裏を読み合うコミカルな演出はテンポも良くて笑えましたねw

アレックスにはジョニーの理解者としてレベッカの代わりにレギュラー化してほしいと思いましたが…やっぱり、製作側にとっても”一つの街に二人の能力者”ってのは、取り扱いが難しいんでしょうかw

 

第48話「静物画」~スカパーAXNチャンネルにて視聴

ある日ジョニーに送られて来た、ベッドに横たわる女性の肖像画…差出人不明のその絵に触れてみると、モデルとなっているらしい女性が死にかけているヴィジョンを視る…

今回は派手なアクションとかはまるで無いんですが、とても静かに進行する、一遍の上質なミステリーのようなエピソードでした

オレがここにドラマの感想を書く際は、一度普通に見た後でもう一度、最初から軽く見直しながら書いてるんですが、2回目の視聴であちこちにちゃんと手がかりというか、伏線を張り巡らせているのに気づきました
冒頭の画家のセリフで、”娘があなた(ジョニー)のファンでね”と言ってるんですが、ちゃんと真犯人がジョニーに絵を送ったことを示唆してるんですな
他にもキャンパスの塗り直しや、画家本人の作業着とのヴィジョンの齟齬など、上手いなあと思いました

細かいネタでは、スタンリー・キューブリックのネタがいくつか出てきたのが面白かったですね…あの画家(の役者)も、ちょっとキューブリックの風体と似ているような気もします(似ていると言えば、画商が妙にマイケル・アイアンサイドっぽいのが笑えましたw)

あと今回の展開で興味深かったのが、ヴィジョンに入り込みすぎた(?)ジョニーが画家のスキルまで体得してしまったことですね(あくまで一時的にですが)
ひょっとしてジョニーの能力がパワーアップしていることを示唆しているんでしょうか?…この能力は今後、何かの役に立ちそうな気もします

 

第49話「ヒーローと悪魔」~スカパーAXNチャンネルにて視聴

ある日、遠くからはるばるジョニーの自宅を訪ねてきた少年は、しかしジョニーと会っても一言も言葉を発しようとしなかった…

今回のエピソードのキーとなったのは、自閉症の子でした
本人や家族の描写がかなり難しい題材だったでしょうに、非常に上手くまとめていたというカンジでしたね…絵や鼻歌で少年が最初からずっと、コミュニケーションを取ろうとし続けていたのを知った時はちょっと涙が出そうになりました

ミステリーの世界では”特殊な目撃者”という題材が時々あったりするんですが(例えば視覚に障害があって証言が不十分にならざるを得ない等)、ジョニーの能力に合わせた面白い見せ方をしていたと思います

また、いつぞやの双子の事件の時と同様、ジョニーが視たヴィジョンを視聴者には敢えて見せないやり方で事件を解決するやり方もスマートでしたね

…ただドラマの残り時間から、”ああ、もうこいつが真犯人じゃないと解決するヒマが無いな…”とか逆算してしまうジレンマは何とかならないものでしょうか(苦笑 )

 

第50話「ラスト・グッドバイ」~スカパーAXNチャンネルにて視聴

18年前に自殺したロックスターの息子のライブにやって来たジョニーたち
かつてロックスターが使用していたギターに触れたジョニーは、彼が現在もまだ生きているヴィジョンを視る…

お…脚本にSHINTARO SHIMOSAWA氏がクレジットされているエピソードの第3弾ですね

とにかく今回はサラの可愛さに尽きる話でした…青春の一曲に対する思い入れというのは(一定以上の年齢の人間なら)きっと誰もが持っている感情ですし、サラの場合はジョニーのことが事の外ツラかったっていうのが視聴者に対する説得力を倍増させてましたねえ

過去の殺人事件についての経緯も、マネージャーをいかにも悪徳そうに描写しておいて最後にひっくり返したのが上手かったと思いました…ラストの解決をジョニーがサラに委ねたのも良かったです

そういや、モーテルのドアを片っ端から調べてるシーンで思い出したんですが、シーズン3の終盤でやたらと言われていた、ジョニーの能力の使いすぎによる脳障害についてはどうなったんですかね?

…なんかすっかり無かったことになってるような(汗)

 

第51話「砂粒」~スカパーAXNチャンネルにて視聴

嵐の夜、河に落下した車に閉じ込められていた赤ん坊を助け出したジョニー
母親が死んでしまったことでこの赤ん坊が将来、不幸な人生を送ることになるヴィジョンを視てしまったジョニーが取った行動は…

”不幸な未来を視てしまった相手の、その後の人生を背負うことが出来るのか?…または、その必要がジョニーにあるのか?”
予言者でも占い師でもいいんですが、いちいち予言した相手のその後の面倒を全員分みていたらキリがないですからねえ(汗)…こういった疑問はこれまではスルーされてきたんですが、今回のエピソードでは真正面から向き合っていました

一児の父でありながら、父親としての経験が欠落してしまっているジョニーの寂しさがよく出ているエピソードでもありましたね

移民局の女性が背負ってたモノについては、ちょっと詰め込みすぎで解りにくかったのが残念でした…不法移民問題が身近なアメリカ人視聴者にとっては、理解しやすかったのかもしれませんが

そしてラスト…「デッドゾーン」というドラマを象徴するような、久しぶりの切なすぎるオチでした。・゜・(/Д`)・゜・。

 

第52話「先駆者」~スカパーAXNチャンネルにて視聴

教師時代の元教え子で、現在は企業で優秀な科学者として働いている若者と再会したジョニー
すると、いつもスティルソン議員に触れた際に視るヴィジョンを視てしまう…

おお…スティルソン議員以外から、”破滅のヴィジョン”にアプローチするのは初めてですな
そして前回に引き続いて、どうにもならない切なさに満ちたエピソードでした…自己犠牲で世界を救うのは定番の流れですが、グッと来ました(結局、無駄になってしまいましたが…)

そういえば、ジョニーの教師としての能力はこれまであまり描写されてきませんでしたが(家庭教師を請われるくらい?)、現場の一線級の化学者と共同研究が出来るってことは相当優秀なんでしょうか

また今回のエピソードは、教え子の研究が次世代核爆弾の開発に繋がるだけでなく、スティルソンが大統領になる時期を大幅に早めてしまうという、二重の危機に繋がっている点が面白かったですね(確か、以前にジョニーが視た未来では、スティルソンがかなり高齢になった状態で大統領になっていたハズなので)
技術の封じ込めには失敗してしまいましたが、どうにか”破滅の時が早まる危機”だけは何とか回避できたというカンジでしょうか…

サブエピソードのパーディ牧師やスティルソンの方も、何やら着々と影響力を増大させているようで…パーディ牧師の方はもう基本的に善人であるみたいですが、背後の組織の狙いが不気味です

あと印象的だったのが、サラがウォルトとの子作りを決意したシーンで、お腹を触ろうとするジョニーをむげに拒否してしまったことですね…なんか、ジョニーの居場所がこれから狭められて行く展開を暗示しているようで不安ですな…(汗)

 

第53話「過去からの警告」~スカパーAXNチャンネルにて視聴

ソファでうたた寝をしながらテレビを見ていたジョニーは奇妙な悪夢を見るが、それは今は亡きジョニーの父親にまつわるヴィジョンへと繋がってゆく…

時々、このドラマシリーズはちょっとホラー調になりますね…スティーブン・キング原作を意識しているのか、ひょっとしたら同じ演出家の傾向なのかもしれませんね(チェックしてませんが)

内容はジョニーの父親が、”ひょっとして(ジョニーと同じ)ヴィジョン能力者だったのだろうか?”という謎と、不思議な惨劇の現場のヴィジョンの謎が中心でしたが…ラストは頭をガツンと殴られたかのようなショックでした

しかも、余韻とかを視聴者に感じさせるつもりなど毛頭無いかのような、ある意味投げっぱなしのようなオチには唖然としてしまいました…でも確かに、あの後で語れることなど何もないんですよね…

ちょっと「バタフライ・エフェクト」という映画を彷彿とさせるネタで、ジョニーがあの後で、父親を悲惨な境遇に追い込んだことに自責の念に駆られて猛烈に後悔したであろうことは想像に難くない結末ですが…なんて残酷なシナリオだろう(汗)

凄く面白かったのは間違いないんですが、とても複雑な心境でもあります…

 

第54話「カミング・ホーム」~スカパーAXNチャンネルにて視聴

サラの父親が入っている老人ホームにサラと訪れたジョニーだったが、入居者のとある老婆が、森の中で死体となっているヴィジョンを視てしまう…

”死体農場”の設定がかなり衝撃的でしたが、アメリカには本当にあるんですかね?
法医学において、確かに非常に役立ちそうな施設ではありますが…(汗)

真偽はどうあれ、美しい森の中に無造作に死体がゴロゴロ転がってるビジュアルには震えました

今回のエピソードは老人ホームにおける謎と、サラ父娘の誤解に基づく軋轢の両方を解決することになったジョニーですが、サラの母親が死んだ際の様子をサラに伝えるシーンが印象的でしたね
誰が悪いわけでもないけど、当人たちが後悔せざるを得ないような”過去の真相”を語れるジョニーが良かったです…ヴィジョン能力を肯定的に使える機会は数少ないので、たまにあるとホッとしますな

 

第55話「命の恩人」~スカパーAXNチャンネルにて視聴

パーディ牧師の主催するイベントで訪れたホテルで、スティルソンが焦燥した様子でジョニーに助けを懇願するヴィジョンを視る…

シーズン4完結!
今回は如何にもな”to be continued”な展開ではなかったのがちょっと残念でしたが、宿敵であるスティルソンとジョニーが協力するという展開には燃えました

”スティルソンに関連するヴィジョンは、破滅のヴィジョン以外にあり得ない”という不文律がついに破られましたね…極悪非道なスティルソンの未来に差し込んだかすかな光明ですが、一人の女性の人生を犠牲にした未来をジョニーが選択できないジレンマが、また切ないエピソードとなっていました

しかも結局、女性の人生は救えない上に、破滅の未来の回避も帳消しになってしまった皮肉な展開には唸らされました…相変わらず上手い脚本です

暗躍する秘密結社の行動ですが、どうしてジョニーを生かしておくのかと思ってたら、自らの手の内に引き込もうとしてるんですな…まあ、確かにヴィジョンの能力が得難いシロモノなのは間違いないですしね

これで当分の間は、生かさず殺さずの緊張関係が続きそうですな

では、今冬に開始予定というシーズン5まで暫しのお別れです!

 

デッドゾーン S5#56-67

デッドゾーン S6#68-80



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