「ターミネーター: 新起動/ジェニシス」を川崎109シネマズにて観て来ました
「ターミネーター」シリーズは、脚本・監督を務めたジェームス・キャメロンによる「1」と「2」までが本家本流の正史扱いで、(キャメロンが関知していない)「3」や外伝的な「4」については見なかった事にしよう……多くのファンが大体この様な認識を共有しているかと思いますが(^_^;)、今回の最新作は予告編からもわかるように、”一体何故そんな事態になってるのか?” と、旧来のシリーズのファンであればある程、疑問に思う驚きの展開が数多く含まれていて、ネタバレをせずに紹介する事が非常に困難となってます
なので、バレ無しの紹介としてもう一文だけ書かせて貰います
最新作は「1」と「2」の展開に多大なリスペクトを払った上で制作された正統的な続編であり、「2」の公開された1991年から24年という期間を経て(おそらく旧作を楽しむ側だった)新世代の映画制作者たちが、キャメロンが生み出したお馴染みのキャラクターに更なる深みを与えようと果敢に挑戦した野心作である、と…
以下ネタバレ感想:
さて、結論から言うとその野心的な挑戦は失敗したとは言えないまでも、かと言って成功したとも言いにくいちょっと微妙な出来となってました(^_^;)
このブログでオレは映画に点数を付ける事をしていませんが(評論家ではありませんし、その時々のタイミングや心構えや体調で主観なんて変わってしまうからです)、敢えてつけるとするなら、
前半80点、後半30点
といったカンジですかねえ…
未来社会で人類に破れたスカイネットが因果律を覆す為にターミネーターを過去に送り、カイル・リースがその後を追う~という「1」に至る流れを丁寧に振り返りつつ始まり、いざ到達した1984年の世界では何故か若きシュワちゃん型 vs 中年のシュワちゃん型のバトルが描かれ、カイルの方には「2」で登場するハズのT-1000型が待ち受けていた~という導入は本当に燃える展開でした( ゜∀゜)o彡゜
「3」の何が一番イヤだったかって「2」で起こった出来事を何もかも台無しにされた(「エイリアン3」もまさにそういう流れでしたね)事でしたが、今作は更なる過去(1973年)の段階からの歴史改変が加えられる事で、もう一度「1」と「2」の流れをやり直そうとするアプローチなので、ある程度ファンの神経を逆撫でするのを抑えられたと言えるのではないでしょうか
…とは言っても、折角キャメロンが美しくまとめた「1」と「2」の流れを結局は台無しにしただけじゃん~という批判も当然あるでしょうし、オレもそれは否定しません(;´Д`)
でも、シリーズの偶像的な存在である英雄ジョン・コナーの、”負の側面” を掘り下げた部分についてはかなり面白かったと言いたいですね
「3」でもすっかりダメ人間になってしまってるジョンの描写はありましたがw、今回はあんな生ぬるい描写ではなく、何せ ”敵キャラとしてターミネーター化する(容姿を利用されるのではなく本人そのものが敵になる)” という超展開でしたからねえ(゜Д゜;)
ジョンが人間側を裏切る設定的な整合性はともかく(スカイネット側にとってのメリットが特に無さそう)、キャラクターとしてのジョンにとってのスジは通ってるなと感心してしまいました……何せジョンは生まれる前から反乱軍のリーダーとしての運命を勝手に背負わされているワケで、冒頭の最終決戦に臨むシーンでの、
(機械との)戦いが終わったら何もする事が無い=スカイネットが存在しないと自分の存在意義も無い
といったやり取りを思い返すと、”英雄” の本音はちょっと普通の人間には窺い知れない境地に達していてもおかしくないなあと観客は思い知らされてしまうと…
で、かくして液体金属を越える ”粒子化金属型ターミネーター” となったジョン・コナーはスカイネットの完成に邁進し、主人公たちの最大の脅威と化すワケですが、ここまでがオレが前半で ”80点” をつけた部分で、残念ながらここからこの映画のテンションはひたすら右肩下がりを続けるだけなんですよねえ(^_^;)
1984年で救われた警察官が2017年で何かと関わってきたり、「2」での重要人物であるダイソン博士やサイバーダイン社が再登場したりと、SF的なワクワク感をどうにかして出そうという苦心の跡は窺えるんですが、展開がイロイロと強引過ぎて気持ちはどんどん冷めて行くばかりでした
「2」にて少年ジョンと交流を深める事で、父親・友達として人間の感情を学習していたシュワちゃんがあのまま生き続けたらどうなっていたか?
…今作の様に ”娘を持った父親(というか、祖父?w)” として ”父性” に完全に目覚めるというのは理解出来ないでもないですが、やはりどうしても蛇足感が否めなかったですな(老化というのか流石のターミネーターも経年劣化でボロボロになって行ってるっていう設定は中の人のオトナの都合ながら上手く設定したなと思いました)
一番残念だったのは、シュワちゃんをサラの幼少期である1973年に送り込んだのは誰かという点がスルーされてしまった事ですかね……サラを抹殺しようとするT-1000型を追って~といった事が示唆されていましたが、てっきりその謎とスカイネット対策と併せてダイソンJr.辺りが(感動要素として)絡んでくるかと思ってたんですが特にそういう捻った展開もなく…
液体金属を取り込んでパワーアップしたシュワと共に、ここから三部作としてシリーズを新たに始めるという構想もあるみたいなので、ワザとその辺をボカしたのかなあ(エンドロールの最中に意味深なシーンもありましたし)
あとラストで、少年カイルに伝言を伝えに行く必要ってあったんですかね?
このパラレル世界ではジェニシス=スカイネットは滅ぼした(と思ってる)のに…
追記:
オレは昨年末に公開された特報を見ただけで、後は一切情報を遮断してたので(劇場で予告がかかっても目を閉じて音も聞かないようにしてましたw)ジョンが裏切る展開でおおっ!となったんですが、最新の予告ではジョンが敵になるのを普通に見せちゃってるんですな…
うーむ、勿体ないなあ(;´Д`)
「ターミネーター」シリーズは、脚本・監督を務めたジェームス・キャメロンによる「1」と「2」までが本家本流の正史扱いで、(キャメロンが関知していない)「3」や外伝的な「4」については見なかった事にしよう……多くのファンが大体この様な認識を共有しているかと思いますが(^_^;)、今回の最新作は予告編からもわかるように、”一体何故そんな事態になってるのか?” と、旧来のシリーズのファンであればある程、疑問に思う驚きの展開が数多く含まれていて、ネタバレをせずに紹介する事が非常に困難となってます
なので、バレ無しの紹介としてもう一文だけ書かせて貰います
最新作は「1」と「2」の展開に多大なリスペクトを払った上で制作された正統的な続編であり、「2」の公開された1991年から24年という期間を経て(おそらく旧作を楽しむ側だった)新世代の映画制作者たちが、キャメロンが生み出したお馴染みのキャラクターに更なる深みを与えようと果敢に挑戦した野心作である、と…
以下ネタバレ感想:
さて、結論から言うとその野心的な挑戦は失敗したとは言えないまでも、かと言って成功したとも言いにくいちょっと微妙な出来となってました(^_^;)
このブログでオレは映画に点数を付ける事をしていませんが(評論家ではありませんし、その時々のタイミングや心構えや体調で主観なんて変わってしまうからです)、敢えてつけるとするなら、
前半80点、後半30点
といったカンジですかねえ…
未来社会で人類に破れたスカイネットが因果律を覆す為にターミネーターを過去に送り、カイル・リースがその後を追う~という「1」に至る流れを丁寧に振り返りつつ始まり、いざ到達した1984年の世界では何故か若きシュワちゃん型 vs 中年のシュワちゃん型のバトルが描かれ、カイルの方には「2」で登場するハズのT-1000型が待ち受けていた~という導入は本当に燃える展開でした( ゜∀゜)o彡゜
「3」の何が一番イヤだったかって「2」で起こった出来事を何もかも台無しにされた(「エイリアン3」もまさにそういう流れでしたね)事でしたが、今作は更なる過去(1973年)の段階からの歴史改変が加えられる事で、もう一度「1」と「2」の流れをやり直そうとするアプローチなので、ある程度ファンの神経を逆撫でするのを抑えられたと言えるのではないでしょうか
…とは言っても、折角キャメロンが美しくまとめた「1」と「2」の流れを結局は台無しにしただけじゃん~という批判も当然あるでしょうし、オレもそれは否定しません(;´Д`)
でも、シリーズの偶像的な存在である英雄ジョン・コナーの、”負の側面” を掘り下げた部分についてはかなり面白かったと言いたいですね
「3」でもすっかりダメ人間になってしまってるジョンの描写はありましたがw、今回はあんな生ぬるい描写ではなく、何せ ”敵キャラとしてターミネーター化する(容姿を利用されるのではなく本人そのものが敵になる)” という超展開でしたからねえ(゜Д゜;)
ジョンが人間側を裏切る設定的な整合性はともかく(スカイネット側にとってのメリットが特に無さそう)、キャラクターとしてのジョンにとってのスジは通ってるなと感心してしまいました……何せジョンは生まれる前から反乱軍のリーダーとしての運命を勝手に背負わされているワケで、冒頭の最終決戦に臨むシーンでの、
(機械との)戦いが終わったら何もする事が無い=スカイネットが存在しないと自分の存在意義も無い
といったやり取りを思い返すと、”英雄” の本音はちょっと普通の人間には窺い知れない境地に達していてもおかしくないなあと観客は思い知らされてしまうと…
で、かくして液体金属を越える ”粒子化金属型ターミネーター” となったジョン・コナーはスカイネットの完成に邁進し、主人公たちの最大の脅威と化すワケですが、ここまでがオレが前半で ”80点” をつけた部分で、残念ながらここからこの映画のテンションはひたすら右肩下がりを続けるだけなんですよねえ(^_^;)
1984年で救われた警察官が2017年で何かと関わってきたり、「2」での重要人物であるダイソン博士やサイバーダイン社が再登場したりと、SF的なワクワク感をどうにかして出そうという苦心の跡は窺えるんですが、展開がイロイロと強引過ぎて気持ちはどんどん冷めて行くばかりでした
「2」にて少年ジョンと交流を深める事で、父親・友達として人間の感情を学習していたシュワちゃんがあのまま生き続けたらどうなっていたか?
…今作の様に ”娘を持った父親(というか、祖父?w)” として ”父性” に完全に目覚めるというのは理解出来ないでもないですが、やはりどうしても蛇足感が否めなかったですな(老化というのか流石のターミネーターも経年劣化でボロボロになって行ってるっていう設定は中の人のオトナの都合ながら上手く設定したなと思いました)
一番残念だったのは、シュワちゃんをサラの幼少期である1973年に送り込んだのは誰かという点がスルーされてしまった事ですかね……サラを抹殺しようとするT-1000型を追って~といった事が示唆されていましたが、てっきりその謎とスカイネット対策と併せてダイソンJr.辺りが(感動要素として)絡んでくるかと思ってたんですが特にそういう捻った展開もなく…
液体金属を取り込んでパワーアップしたシュワと共に、ここから三部作としてシリーズを新たに始めるという構想もあるみたいなので、ワザとその辺をボカしたのかなあ(エンドロールの最中に意味深なシーンもありましたし)
あとラストで、少年カイルに伝言を伝えに行く必要ってあったんですかね?
このパラレル世界ではジェニシス=スカイネットは滅ぼした(と思ってる)のに…
追記:
オレは昨年末に公開された特報を見ただけで、後は一切情報を遮断してたので(劇場で予告がかかっても目を閉じて音も聞かないようにしてましたw)ジョンが裏切る展開でおおっ!となったんですが、最新の予告ではジョンが敵になるのを普通に見せちゃってるんですな…
うーむ、勿体ないなあ(;´Д`)
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