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[映画] クライマーズ・ハイ

2008-08-12 | 映画

080810 川崎チネチッタにて鑑賞

23年前の今日、1985年8月12日に発生した日航ジャンボ機墜落事故を追いかけた小さな地方新聞社の奮闘を描いた映画です

オレは原作本の方は全く知らないんですが、

”命を追った、あの夏”

~というコピーが印象的で、初めて劇場で予告を見た時から気になっていた作品なんですが…
個人的に、こういった大規模な事故などの際のマスコミの動きって、ちょっと異常なんじゃないかという感覚がありまして、ナカナカ劇場に見に行く気にはなれませんでした

それというのも以前、「海猿」の漫画版の中でこの事故を参考にしたらしい飛行機事故が出てきていたんですが、事故に際するマスコミが取材対象への配慮に欠けてたりとか、過剰報道とかが問題になっていまして…特に、搭乗者(犠牲者)の名簿をいち早く作成するという行為に、ヒロインの新聞記者が”一体、何のためにこんな残酷な作業をするのか?”と苦悩するシーンが物凄く印象的だったんです

で、”マスコミが正義”って程ではないにせよ、”何様だよ?”という風なマスコミの描写があるとイヤだなあ、みたいな感覚がどうしてもあったんですね

でもまあ、せっかく買った前売り券を無駄にするのもナンなので、意を決して見に行ったんですが…
結論から言うと、この映画で、そういったマスコミの存在意義みたいな問題提起は全くと言っていいほど描写されておらず、ただひたすら、”使命感”に燃える記者たちと、今回の事故そのものとは何の関係も無い、地方新聞社の社内の人間関係の軋轢を描写するのみの映画でした

事故発生時のマスコミ側の視点、墜落現場の臨場感、通信手段が公衆電話しか無い時代の記者たちの様子などはかなり見応えがありましたが、部署同士の諍い、怪しげな社主、大手の全国紙に対するプライドといった、日航の事故とは直接関係の無い部分がメインだったので、正直、拍子抜けといったカンジでしたね(…どんな職場でも、結局は人間関係に行き着くんだなあというのは非常に感じ入りましたが)

ハナシに聞くところによると、どうやらマスコミの姿勢云々といった要素は原作本やNHKで制作されたドラマ版の方でそれなりに描写されているようなので、今度はそちらの方を見てみたいと思いました

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