オタク・サブカルバブル崩壊の雰囲気は、自分は3年くらい前に感じていたんじゃないのかな、と思っている。この頃はまだぼんやりとした予感程度。当時は精神的にはいまよりパニクっていたので状況認識能力も低かったかも。
まとまらないまま書く。何度も書く。
おそらく何かが変わる、という状況はみんな感じていたのだろう。
元々オタクのなかでは割と傍流の側の自分ですら昨年は「それ」を如実に感じた。
エロの世界が崩壊した時と微妙に空気が似ていたのだ。
ある特定のフェチの本やビデオがヒットする。メーカーは続編を作る。他社も真似をする。ソフト数が増えすぎてマニアは全てフォローできなくなる。
一本単位一冊単位の売り上げが下がる。
SMなんてものは一般に浸透すればするほど、マニア誌が売れなくなるという奇妙な状態だった。市民権を得れば得るほどマニア誌は滅ぶ。
これは送り手が困るだけであって、マニアの側のとっては市民権が得られる、ソフトが手軽に手に入るので楽しいだろう。
昔は刑事ドラマなどで女性が縄で縛られているシーンだけをリスト化するようなマニアもいたが、いまはどうなのだろうか。緊縛は(昔と比べればだが)割と市民権得たしなあ。
エロが崩壊した時、もうひとつ感じたのは外の業者が参入してくる、ということだった。新人が参入ではない。全くいままでエロに関わっていない業者がその仕事を開始するのだ。
するとどうなるか。マニア用に作ったように見えて何か失敗してしまっているスットンキョーな作品が増える。自分はこの時期はマニエリスム的だと当時、感じた。
ま、こういう変り種はその世界の壊滅を暗示しながらも、どこか愛くるしい部分もあるでつい買ってしまうのだけどね。それを作っている人間がどんなに「自分と価値観を共有できない」人間だとわかっていても。
それにしても、だ。
仕事を出来るかぎり断らない自分。できれば金が欲しい自分でも断った仕事がある。
昨年から今年にかけて、だ。
全部「萌えを説明してくれ」と。
いや俺もそっちは詳しくないので他の人に、とかいって断った。
ちなみに断ったのちにそれが誰か他人様の手を借りて商品化作品化したものはほとんどない。
みんなどうしちゃったのだろうか。
多分、昨年あたりに「これはおかしい」「何か金になる」といった動きがいよいよ誰が見てもわかる状態になったのだろう。
混沌。凄く賑わっているけどそれは死体を貪るハゲタカの群れかもしれない。
そもそも俺に萌えの話をどうこう依頼する側は萌えどころかオタクも何もわからないような人たちが大半で、下手したらウルトラマンセブンとかいう禁じられた言葉を平気で口にするような人たちだった。
だから「鶴岡という奴はオタク系の仕事をしているらしい」「オタク系といえば何か賑やかだ」「とりあえず話し聞いとけ」みたいな論法で電話やメールが着たんだろうね。だって自分で考えても俺よりその仕事向いている人、30人くらいいえるものなあ。その人たちにも不躾に連絡とかしていたのかなあ。今度誰かに聞いてみようかな。
とにかく去年から今年にかけては不吉なくらいに賑やかだった。
でもそういうマニエリスム的末期というのは作り手の側が「どうしたら受けるんだろう」「たくさん作らなきゃ」「納期が、納期が」と苦しんでいるだけで、むしろコレクターの側としては百年単位に1回程度の珍種が誕生する瞬間なのだ。だからもしこれが末期だとしたら、好事家たちは今後の新商品に注目すべきだな。
俺が、あ、フェチとかインディーズビデオは一段落したな、と体感したのはパンストマニア向けのビデオだった。女性は出演していなくて、川を流れていたり、空を舞っているだけのパンストがただ映っているだけのものが商品として並んでいた。
それからしばらくしたらインディーズビデオ業界は何となく大手メーカーに統合されていて、いつの間にか「セルビデオ業界」という名前にシフトチェンジしていったのだった。記憶では多分、そう。
まとまらないまま書く。何度も書く。
おそらく何かが変わる、という状況はみんな感じていたのだろう。
元々オタクのなかでは割と傍流の側の自分ですら昨年は「それ」を如実に感じた。
エロの世界が崩壊した時と微妙に空気が似ていたのだ。
ある特定のフェチの本やビデオがヒットする。メーカーは続編を作る。他社も真似をする。ソフト数が増えすぎてマニアは全てフォローできなくなる。
一本単位一冊単位の売り上げが下がる。
SMなんてものは一般に浸透すればするほど、マニア誌が売れなくなるという奇妙な状態だった。市民権を得れば得るほどマニア誌は滅ぶ。
これは送り手が困るだけであって、マニアの側のとっては市民権が得られる、ソフトが手軽に手に入るので楽しいだろう。
昔は刑事ドラマなどで女性が縄で縛られているシーンだけをリスト化するようなマニアもいたが、いまはどうなのだろうか。緊縛は(昔と比べればだが)割と市民権得たしなあ。
エロが崩壊した時、もうひとつ感じたのは外の業者が参入してくる、ということだった。新人が参入ではない。全くいままでエロに関わっていない業者がその仕事を開始するのだ。
するとどうなるか。マニア用に作ったように見えて何か失敗してしまっているスットンキョーな作品が増える。自分はこの時期はマニエリスム的だと当時、感じた。
ま、こういう変り種はその世界の壊滅を暗示しながらも、どこか愛くるしい部分もあるでつい買ってしまうのだけどね。それを作っている人間がどんなに「自分と価値観を共有できない」人間だとわかっていても。
それにしても、だ。
仕事を出来るかぎり断らない自分。できれば金が欲しい自分でも断った仕事がある。
昨年から今年にかけて、だ。
全部「萌えを説明してくれ」と。
いや俺もそっちは詳しくないので他の人に、とかいって断った。
ちなみに断ったのちにそれが誰か他人様の手を借りて商品化作品化したものはほとんどない。
みんなどうしちゃったのだろうか。
多分、昨年あたりに「これはおかしい」「何か金になる」といった動きがいよいよ誰が見てもわかる状態になったのだろう。
混沌。凄く賑わっているけどそれは死体を貪るハゲタカの群れかもしれない。
そもそも俺に萌えの話をどうこう依頼する側は萌えどころかオタクも何もわからないような人たちが大半で、下手したらウルトラマンセブンとかいう禁じられた言葉を平気で口にするような人たちだった。
だから「鶴岡という奴はオタク系の仕事をしているらしい」「オタク系といえば何か賑やかだ」「とりあえず話し聞いとけ」みたいな論法で電話やメールが着たんだろうね。だって自分で考えても俺よりその仕事向いている人、30人くらいいえるものなあ。その人たちにも不躾に連絡とかしていたのかなあ。今度誰かに聞いてみようかな。
とにかく去年から今年にかけては不吉なくらいに賑やかだった。
でもそういうマニエリスム的末期というのは作り手の側が「どうしたら受けるんだろう」「たくさん作らなきゃ」「納期が、納期が」と苦しんでいるだけで、むしろコレクターの側としては百年単位に1回程度の珍種が誕生する瞬間なのだ。だからもしこれが末期だとしたら、好事家たちは今後の新商品に注目すべきだな。
俺が、あ、フェチとかインディーズビデオは一段落したな、と体感したのはパンストマニア向けのビデオだった。女性は出演していなくて、川を流れていたり、空を舞っているだけのパンストがただ映っているだけのものが商品として並んでいた。
それからしばらくしたらインディーズビデオ業界は何となく大手メーカーに統合されていて、いつの間にか「セルビデオ業界」という名前にシフトチェンジしていったのだった。記憶では多分、そう。