鶴岡法斎のブログ

それでも生きてます

静岡大学漫遊記

2005-03-12 03:05:46 | 原稿再録
※バチェラー掲載。俺があの街と大学に感じた「不吉さ」は現実のものになった・・・。
根拠もないし、頼まれてもいないけど「また行こう。あの街へ」という気分になった。


 深川めしが驚くほど美味かったので食べ終わってもまだ品川だったりした。
 新幹線、静岡大学に講師の仕事をするために向かっているのだ。しかしつくづく思うのはどうして自分が・・・、ということ。早稲田のときもそう思った。
 何かがおかしい、と思った。そして今回はいろいろ打ち合わせしているうちに大学が何かの危機になっているという事実を知る。そして一部の「このままじゃダメだ」と思っている人たちが俺のような人間をカンフルとして使うのだということもうっすらわかってきたのだがそれはバチェラーで書く話題ではないのかもしれない。
 で、静岡なんだけど暖かくてとてものどか。大学にいたっては山の近く、というか山に建造された大学なので何かの要塞かと思った。
 4日間、朝の10時から夕方4時半までひたすら喋った。自分の考えていることを、えらそうに。しかし何となくいままでと違い、少しだけ決意というものが出来た。
 それはエロ本で書いているというスタンスとも似ている。成人雑誌であっても自分はそれをコッソリ読んでいる若造に向けて書いているのだ。自分が拾ったエロ本のコラムなどから多大な影響を受けてコンニチに至ったという経験によって。
 だからここでもエロ本のままでいいのだ。いいエロ。男も女もお構いなしにいるがこいつらにトラウマでも刺激でも何でもいいから与えちまえばいいんだ、と。
 開き直れた。やっと、だ。自分の立ち位置を確認できた、ともいう。それは自分が今回の仕事に至るまでにアカデミズムの人間や大学職員とかの一部から差別的なことを受けたからこそヤケクソ的な根性が暴発したともいえる。それが結果的によかったのかもしれない。自分は学閥で出世する気はまるでない。あんたら象牙の塔の住人の争いに付き合いたくはない。それよりもその争いに実は翻弄されているのに青春を謳歌していると錯覚している若者がミジメだ。可哀想。だから動く。知ったこっちゃないけど、これも何かの縁なので動く。そして何よりも自分を快適にするために。
 そうして好き勝手に話して、持論をバンバン展開して、時たま学生を煽ったりしたら何となく取り巻きみたいなものが出来た。ガラの悪い男と大人しそうな女の子が多い。何か変な取り合わせだな。それが自分の「力」なのかな、と自己分析してみたり。
 それで寝るとき以外は必ず誰かが近くにいるという奇妙な状態。あ、ちなみに宿は職員宿舎というものに泊まりました。広い和室。妖怪でも出るかな、と思ったけどよく考えたら大学の、そして学生の側から見たら自分が妖怪なのかもと思ったり。平穏なキャンパスに現れた異形。決して偉業ではない。
 申し訳ない。何かまとまりのない文章だし、ちっともエロくない。これで女子大生と色っぽいことにでもなればよかったのかもしれないけど、そんな時間もなく。残念でした。
 ただ、アジテーターとして生きるのもなんか楽しいしのかもしれないと思った。いままで自分が避けていたものだけど。
 馬鹿は馬鹿なりに静岡でいろいろ考えたのですよ。それでどうなるかってことは口先筆先でどうこういうよりも行動で見せよう。
 たくさんのことが4日間にあって、気がついたらガラの悪い連中に静岡駅まで見送ってもらった。また会おうな、と話して。こんな集中講義の先生は始めてだ、とみんなにいわれた。そういうもんか。しつこいようだが自分は大学は教えるばかりで大学生になったことがないのでよくわからんがそういうものらしい。
 ひかり、1時間で東京に戻った。東京駅でまた深川めしを買って食べた。また美味しかった。

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