シリコンバレーで綴る弁理士日記

創英特許事務所の米国オフィスに駐在する弁理士が日常の出来事や発見を書き綴ります。

(30) 日本語と外国語の重要性

2005年12月06日 | ブログ
 国際化時代の今、世間では英語や中国語等の外国語のスキルが求められています。読者の皆様はすでにお分かりの通り、私の現在の興味は英語にあります。

 でも、知財関係者、特に特許事務所に働く人にとって大切なのは、本当に外国語なのでしょうか・・・。私は、最も大切なのは「日本語」だと思っています。

①国内の特許明細書・意見書・鑑定書等の作成では、言うまでも無く日本語のスキルが必要とされます。
②内外業務(日本から海外への出願)では、日本語の明細書を英語等に翻訳しますが、もとの明細書の品質が悪ければ、英文明細書が良質になるとは思えません。
③外内業務(海外から日本への出願)では、外国人のお客様を安心させるという面では英語等が達者の方が良いですが、日本特許庁への手続きは日本語で行われるわけですから、肝心な特許取得の面では日本語がカギとなります。

 このように日本語の大切さを再認識すると、自分はアメリカで英語ばかりに興味を持っているがこれで良いのだろうか、と自問自答させられます。

 実は、そんな私の不安を少しでも解消してくれるのが、このブログなのです

 多くの方にアクセスして頂いているので、特許法第36条の拒絶理由通知を受けるようなお粗末な文章を書いては格好がつきません。それに、読者の多くが知財関係者ということもあって、文章に対する目が厳しそう・・・。しかも、このブログはニックネームで綴っていますが、創英ホームページで簡単に自分を特定できるようになっているので、これがまたプレッシャーを大きくしているのです。

 ですが、こういったプレッシャーのなかでブログを綴るのは、日本語のとても良い訓練になります。女優が人に見られることで綺麗になっていくのと同じでしょうか(?)。特許書面とブログでは文体が異なりますが、「読み易い文章を書くべき」という点では共通する筈です。ですので、知財を専門に扱う者として、冗談を交えた記事を書くときでも、分かり易い文章にすることを心掛けていきたいと思います。

 今回は記念すべき第30回。自分の日本語を向上させるために、そして、アメリカに興味のある読者の皆さんに現地情報をお伝えするためにも、まだまだブログを続けてみます(私の文章が好みでない方、ゴメンなさい・・・)。

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