日々の戯れ

鈴柩の頼りない脳細胞に代わる記憶

代用甘味料(分子模型)

2007-04-09 | 分子模型図鑑

ここのところ
天然の糖類をずっと紹介してきた
紅白の色
すっかりおめでたい感じになっているが

 

この辺で趣向を変えて
代用甘味料の紹介といこう
まずは
悪名の高い人工甘味料から

 

サッカリン

サッカリン
合成甘味料

「甘み」という感覚は
動物が大切な「糖類」を検出するための
大事な感覚なのに

それを完全に騙している
黄色い原子は「イオウ」
構造は「糖」と似ても似つかないのに
なぜ騙されるのかもよくわからない
ショ糖の数百倍という甘みを持つ
発がん性があるといわれて使用禁止になったが
人間への発がん性はないことがわかり
アメリカなどでは

またどんどん使われている

 

チクロ

チクロ
合成甘味料
これまた糖類とは似ても似つかない姿
黄色はイオウ、灰色はナトリウム
発がん性・催奇性の疑いがでて
日米では1969年使用禁止

私が小学生のころ非常に悪役だった記憶がある
だが
ヨーロッパや中国では依然使用されている

輸入品には気を付けて

 

アスパルテーム

アスパルテーム
日本では1983年に
食品添加物として認可された
アミノ酸から合成されるので
上記2つより
体にやさしそうな姿をしている
比較的新しい人工甘味料だ
体内で消化されずに全て排出される
ということで
ダイエットコーラなどに入っている

 

パラチノース

パラチノース
前に紹介したキシリトールなど同様
これも人工甘味料
虫歯菌はこれを食べ物だと思わないらしく
虫歯になりにくい合成甘味料
しかし
姿は見事に糖類の構造をしている
人間の栄養にもなる
こういう姿を見ると
やはりちょっと安心できるね
イオウも窒素も含まれていないし

 

トレハロース

トレハロース
代用甘味料であるが
人工甘味料ではない
昆虫のエネルギー源であり
トレハラーゼという酵素で分解され
2個のブドウ糖になる
麦芽糖と同じだね
くっつき方が違っているのだ

近年でんぷんからの大量生産が可能となった
ちゃんと消化されるため
ノンカロリーではない
製造業者は「夢の糖質」と持ち上げているが
そこまでのもんかいな
という気もする

 

ステビア

ステビア
代用甘味料
配糖体、つまり糖と他の化合物がくっついたもの

前回、青酸配糖体という恐いものを紹介したが
ステビアの代表ステビオシドは
ジテルペンという炭化水素に
単糖類と二糖類がくっついた形をしている
南米原産のキク科の植物の葉から取れ
パラグアイの先住民がマテ茶の甘味づけに使用していた
しかし不味かったらしく
誰も製品化しなかった
だが
人工甘味料に対する風当たりの強くなった
1970年代の日本では
天然の甘味料の需要が急激に高まっていた
ステビアの味を改善する研究が活発になった
現在ポカリスエット等に使用されている

 
 
現代ではやけに避けられている感のある砂糖だが
大脳のエネルギー源になるのは
ブドウ糖だけなので
必要以上に嫌ったり
代用甘味料にたよりすぎてもいけない
頭・・・働かなくなるよ

コメント
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