偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

トム・ハンクスとエロゲー~ベストセラーから学ぶ英語と名言と~「不気味の谷」グレッグ・イーガン

2020年04月04日 21時19分49秒 | ◎海外スポーツ&ニュース見出しdeポン
“Morris blah blah blah . . . Morris blah blah, Morris blah...”
『モリスがどうのこうの……。モリスがどうの、モリスがこうの……』

 これはモリスという脚本家の記憶を埋め込まれたアンドロイドがそのモリスの葬式に行くにあたり会場がどこか調べるために死亡記事をぼうっとながめてる場面。
辞書を繰ったら、「blah blah blah」の類語で「etc」がのってた。
ETC(エトセトラ)、むかしはよく使われたけど、いつの間にか見なくなった。
丸文字を使いそうな乙女な文の文末でよく見かけたイメージがある。
ショートケーキ、マカロン、タピオカミルクティー etc..みたいな
「blah blah blah 」はなんやかんやといった感じだが、こっちは「等々」でおきかえられるような用法だった。

ここで多分、ツッコミがあるだろう。
どこが「ベストセラーから学ぶ」やねん…と。
たしかに「不気味の谷」なんて短編はマニアック。
実は私は字を読むのが遅い。
小説だとさらに遅くなる。
だから基本的に小説は読みたくないのだが、書評でみかけると気になってしまうことが多々ある。
ネタバレであらすじだけ教えてくれる人がいたらむしろ、それでいいくらいなんだが、そううまいハナシはない。

で、基本は週刊文春と週刊新潮の書評頁なのだが、
あとラジオという情報ソースがある
TBSラジオで池澤春菜さんがするおすすめ本はプレゼンが巧妙で魅力的な感じがしてしまい
ついつい毎回、何冊か手を出してしまう
この「不気味の谷」も彼女のおすすめ「ビットプレイヤー」という短編集に収められた一篇だった。

「不気味の谷」というのはアンドロイド(別に人形でもいい)を超リアルに作りこんでいくと
あるレベルから頑張れば頑張るほどキモくなってしまうという法則めいたもの
日本ではマニアしか知らなような用語だけど
「30ロック」というアメリカのドラマを見てたら超カジュアルなノリでふつーに出てきた
さすがアメリカだぜい。
日本はいくら鉄腕アトムやドラえもんの国だなんて自慢してみたところで
原発作業用のロボットはアメリカさんから借りるハメになってたからなぁ

具体的なシチュエーションはといえば
トレイシーというお調子者のキャラが自分の好きなもの
「ポルノ」と「ゲーム」
これらを合体してポルノゲームを作ろうと決心するが
(↑この思いつくくだりがピコ太郎を彷彿とさせる(笑))
オタクなフランクからムリだよとツッコミが入る
Frank: A porn video game? ? it can’t be done. History’s greatest perverts have tried: Walt Disney, Larry Flint, the Japanese ? but they can’t do it because of ‘The Uncanny Valley’. (Produces a graph on paper) Check out this chart. As artificial representations of humans become more and more realistic, they reach a point where they stop being endearing and become creepy.
Tracy: Tell it to me in Star Wars.
Frank: Alright. We like R2-D2. And C-3PO.
Tracy: They’re nice.
Frank: And up here (points to pinnacle of graph), we have a real person, like Han Solo.
Tracy: He acts like he doesn’t care, but he does.
Frank: But down here (points to base of graph) we have a CGI Storm Trooper… or Tom Hanks in The Polar Express.
Tracy: I’m scared!! Get me outta there!
Frank: And that’s the problem. You’re in The Valley now and it’s impossible
get out.
Tracy: That's where you're wrong.I was born to design a video game where characters get weird with each other for golden points.My genius will not be denied.I'm like mozart.You're like that guy that was always jealous of mozart.
Frank: Salieri?
Tracy:No,thank you.I already ate.You will not deter me. The world is gonna remember the name tracy jordan.
フランク: CGポルノゲームだって? ? 無理だ。.歴史上数多のヘンタイたちがトライしてきた、ウォルト・ディズニー、ラリー・フリント、そしてニッポン人。でも彼らはできなかった。なぜか?「不気味の谷」だよ。この図を見ろって。人工的な人体の再現をどんとんリアルにしていくと、突然カワイクなくなってキモくっなっちまう点に到達する。
トレイシー: それスターウォーズで説明してくれよ
フランク: オッケー、ここがR2-D2で、ここがC-3PO
トレイシー: うん、あいつらはナイスたぜ
フランク: でこの一番上がリアルなキャラ、ハン・ソロとか.
トレイシー: やつはぜんぜん自然だぜ.
フランク: でもここ、CGのストームトゥルーパーとかポーラーエクスプレスのトム・ハンクス.とか
トレイシー: コワイコワイ、そこから出してくれ。
フランク: そこが問題なのさ。キミはこの不気味の谷からは出られないんだよ
トレイシー: そんなのは間違ってる。おれはビデオゲームをデザインするために生まれてきたような男だぜ。キャラクターもうまくいく。おれの天才性はだれも否定できない。おれはモーツァルトだ。そしておまえはモーツァルトにずっと嫉妬してた男だ。
フランク: サリエリ?
トレイシー: いらん、もう食べた。おまえにおれはとめられない。世界はおれの名前をきざむのさ、トレーシージョーダンって。

 ここで英語講座的な要素といえばサリエリをセロリと聞き間違いて「もう食べた」という無理矢理なくだりか?
Golden Pointは任天堂のポイントとかけてかぢゃねーかとふんでみたがどうだろう。
 少し、安心したのは「ポーラー・エクスプレス」のトム・ハンクスは不気味という括りでいいんだってこと。
正直、CGアニメが出てきたころは違和感しかなかった
でもこれで子供たちは喜んでいるんだから、不気味の谷の境界は「受け手」の問題か?と思ったりもした。
実際のところ、人体の表現には劇的な進歩はみられないが
CGエロゲーはもうネットを席捲しているようだ
二次元で興奮できる世代は2.7次元くらいでもいいってことか

自分も前よりはCGアニメにも違和感がなくなった
結局、「慣れ」ってことなのか
するってぇとあの「不気味の谷」のチャートも今後、書き変わる可能性アリ?

あのチャート下のほう(つまり不気味側に)よく見ると
Wax figure of Nicole Kidmant(ニコール・キッドマンの蝋人形)ってのがあった。
たしかにそれはコワイ(笑)。


【ベストセラーから学ぶ英語と名言と】 

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