偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

イジリー岡田と裁判員制度

2008年04月16日 02時12分38秒 | ◎ツッコミ思案neo
 裁判員制度の足音がもうすぐそこまで来ている。

 振り向かないようにしてもある突然肩を叩かれてしまう。

 そんな恐怖が迫っているんだ。


 先週末の東京どローカルMXテレビの「5時に夢中」のアンケートのお題は「あんたは裁判員になりたい?」だった。
集計結果は

YES … 197
N O … 610

 だった。

 これはフツーに新聞を読んでいる人だったら、いや別に新聞とってなくってもワイドショーの“ながら見”や雑誌の立ち読みくらいしかしない人でもいいんだけど、そこそこのジョーシキがある人が見たら平凡な結果だと思うだろう。


 ところがゲストのイジリー岡田氏は驚いていた。

 彼は世間ではこの問題について、一体どういう議論がなされているか知らないのだろうか。ということは彼には裁判員というものに関する知識も我ら凡人以上にないはずだ。

 それなのに…

 それなのに彼は胸を張って

「裁判員、やってみたいですね」と明るく言い放った。

 これは失言をするくらいならおちゃらけようという月曜日のダンカンみたいな作戦かと思ってオチを待ってみたけど、どうやら大真面目なのである。

なんでも周防正行監督の「それでもボクはやってない」見て、正義感に火がついたのだそうだ。

たしかにおいらもあれを見て正義感を焦がされる思いがしたが、むしろますます裁判員制度に対する恐怖が増した。

イジリー氏はあれを見て「出世のために有罪を下すという裁判官」を正したいと思ったのだという。

 おいおい、それって本当にテレビに出てる人の思考か?…と驚いた。

 あれは映画だから冤罪被告の心のヒダまでを感じることができるけど、現実では楽屋裏にカメラが入ったりはしないのだ。
 あの松本サリン事件を思い出して見ろってんだ。


結局、裁判を仕切るのは裁判官だ。
あの映画では「証拠」裁判官の手のひらで転がされていた。
つまりおいらたちは裁判官を正すどころか、操作された証拠だけを便りに判断することを強要され、挙げ句に冤罪判決にお墨付きを与えるコマにされる恐れだってあるんだ。

「それでもボクはやってない」は確かによく取材がなされ作り込まれた作品だ。
でも、おいらはイジリー氏がテレビ人だからふざけんなとは批判するけど一般人だったらフツーにこういう思考に陥ることはあり得るとも思った。

だから、できたら被害者目線、或いは傍聴人目線の“目隠しバージョン”も作って、できたらテレビ放映して世に問うて欲しかった。
いや、今からでも出して欲しい。
それでおいらたち一般人がどういう思いこみや誤解を形成するかの疑似体験をさせて欲しいと思うのだ。

じゃなかったらFlash職人のパロディ版でもいいから作って、バラ巻いて、ワイドショーに取り上げられるくらい流行らせてくれないかなぁ…と切に思うのだった。







…あ、誤解のないように言っておくけど冤罪だけが裁判員反対の理由ではないよ。
そこらへんは前に書いたので省略ということで…

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 練習も呪いももう終わりなのだ! | トップ | 平野早矢香と雀鬼・桜井章一 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

◎ツッコミ思案neo」カテゴリの最新記事