芸術の秋・・・ってわけでもありませんが、
読書と映画の休日でした。
映画。
少し肌寒くなってきた今時期、ロマンティックに行きましょってことで
「オペラ座の怪人」をセレクト。
<どうせ 独りで観るんだけどさーーー ゜д゜)孤独死・・・
私が初めて劇団四季の「オペラ座の怪人」を観たのが
おそらく '93年。JRシアター札幌にて。
母の知人が四季のシアターアドヴァイザーなるものをしていて
少し安くチケットが手に入るというので 何気に観た舞台でしたが
舞台がハネた後も涙が止まらず席を立てなかったくらい
ずっしりと響く作品でした。
<その日の怪人役は沢木順さん。
この日を境に四季の会会員となった私は
後に「ジーザスクライストスーパースター」のユダ役としての
沢木氏に再会(もちろん一方的な再会だが・・・)。
あんまり二枚目じゃないんですけどね・・・素晴らしい役者さんです!
'95年にはロンドンでも観て、英語版サントラCDを購入。
もちろん日本語版サントラCDも購入済み。
それほど愛しても舞台はそれきり観る機会なく、
寂しい思いをしていた時に映画化ですよ!
もちろん映画館でも観ました。
エミー・ロッサムは歌唱力のみならず
クリスティーヌの初々しさや愛情深いところを細やかに演じきっていました。
最適なキャスティングに最強の映像技術、最高の楽曲たちに彩られて
舞台のよさを損なわず、・・・どころか
舞台で再現するのは難しい箇所を 映画の利点を生かして難なくクリア。
舞台では、所詮背景は舞台”装置”でありますから
壮大なオペラ座の内部、とか
屋上、とか
地下の湖、とか
墓地(屋外)、とか ・・・
想像力で補うのも限界ありますからーーーー!って感じで。
映画はその部分で舞台を超えたかもしれません。
<特に屋上のシーンは映画版のほうがずっとずっといい出来です!
さて・・・
今回DVDを再生するにあたり、あるひとつのことを思い出しました。
映画のクライマックス、
怪人が自分を選ぶか、さもなければ恋人ラウルを殺す、さあ、どうする!と
クリスティーヌに迫るシーンなんですけれども
ここは怪人、クリスティーヌ、ラウルが3人同時に歌うので
その詳細を聞き取りにくいところであり、
字幕をつけるのも困難な箇所だったと思うのですが
映画館で観た時、ラウルの台詞は、
「僕を見捨てないで」だか「僕を裏切らないで」だかいうような内容・・・
正直、え?!って思ったんですよね。
えー? ラウルにこんな命乞いみたいな台詞あったーーー?!
ってすっごく不思議だったんですけど・・・
DVDで確認したら、そんな字幕はありませんでした。
ますます???となってちょっと調べてみたところ、
映画「オペラ座の怪人」字幕改善員会 なるサイトを発見!
やはりあのクライマックスシーンのラウルの台詞は
映画では「ぼくを裏切らないでくれ」
DVD化の段階で修正が入り
「君を失えば 僕は終わり」 に書き換えられた模様です。
「オペラ座の怪人」問題字幕総覧 なんて
凄い詳細なものまでありました・・・ネ申..._〆(゜▽゜*)
ざっと目を通してみましたが、うなずける箇所がもりもり!
記述もとても整理されていて読みやすいです。
英語に関心がある人は ぜひ見よう♪
とりわけ ちょっと プ、って思ったのが
ラウルとクリスティーヌが想いを通い合わせる
第一幕のクライマックス・屋上シーンの台詞なんですが
ラウルの言葉に
”Let me be your shelter, let me be your light. ~ ”
ってのがありまして、
・・・まぁこのくらいでしたら英語のまま聞き取れるので(字幕見た記憶なし)
Let me be your shelter!! 言われてえぇぇぇ~(〃▽〃)キャー♪ とか
勝手にメロってたんですけど(映画館で)、 ここ・・・
こんな字幕ついてたんですね・・・
【僕は君のやすらぎの宿】
・・・・・・・・。
や、「宿」?
「宿」て・・・・・・・・・・・・・・・・・。
前出サイトでもこのように↓酷評されており、個人的にウケました。
いや、あなたの評に賛同っす・・・
*****
演歌ではあるまいし、「やすらぎの宿」とは和風すぎて違和感もはなはだしい。
多くの人から失笑を買っているのも当然。
代案:僕は君を守る砦
追記:
(上のリンクをたどっても行けますが)
ここのAA、可愛いから ぜひ見て!
女性が男性に言うならまだしもねぇ。
しかし、現代日本人的外来語感覚で聞くと、
シェルター!?
分厚い鋼鉄の扉に閉ざされた窓もないあれですか?
そりゃまた随分強固に束縛しそうな相手だねぇ、
かごの中の鳥どころじゃないよ・・・
と勘違いされ・・・ないか。
とってもチープな温泉旅行の折り込み広告が思い浮かぶ私の脳みそはどうかしちゃってるんでしょうか。
それは『安らぎの宿』と変換された瞬間から。漢字の力は強い。
それまでは・・・『聖母たちのララバイ』
Shelterの『庇護』的なイメージがグゥ。
男性的なシェルターといえば、巨大なフキの傘の下にサツキとメイを入れているトトロ・・・
自分の脳みそを洗いたいときも洗脳って言うのかしら。
ここは単なる台詞ではなく、
美しいメロディーに乗せたラブソングなのだね。
なのでー、私の脳内では
"僕が君を守る盾になろう" みたいな。
有無を言わせぬ意訳を強行。
しかし shelterは、辞書的には "避難所" "雨宿りの場所" だった。
しかもmidoriさんご指摘の通り、カタカナでシェルターいったら
ものすごい世紀末、あるいは戦時下の香りがするじゃないか。
全くもってロマンチックじゃないなり。
それにしたって
"やすらぎの宿" はあんまりだろうーー
温泉の広告が浮かんだおみは 私よりかはハイレベル。
てか、白状します。
"さざんか"(hint:大川A策)を連想しますた・・・orz
洗脳してくれ。
Just "shampoo" my brain.
Notes: Do not "wash"
舞台は
"1870年、パリ"! だから!
(昭和の日本じゃないから!)
愛を語る二人は
"ラウル&クリスティーヌ"! だから!
("清&和子(*1)" とかじゃないから!)
*1:大正~昭和初期に生まれた子供に多い名前。
明治安田生命 名前ランキングより。