八幡浜漁協累積赤字問題 組合長が引責辞任
2012年12月29日(土) 愛媛新聞
累積赤字が少なくとも約7億円に上ることが表面化した八幡浜漁協は28日、愛媛県八幡浜市大黒町5丁目の本所で理事会を開き、井上幸信組合長が同日提出した辞任届を承認した。経営再建へ大幅減資は避けられない見通しで、組合長らの経営責任を問う声が上がっており、事実上の引責辞任とみられる。
理事会は非公開で、欠席した井上組合長は取材に「体調不良のため、組合長を続けることが困難と判断した」と説明した。理事会は新組合長に福島大朝副組合長を推薦したが、福島氏は「来月中には結論を出したい」と判断を保留した。
漁協と、県や八幡浜市、系統団体などでつくる財務改善委員会(委員長・橋本顕治八幡浜市副市長、19人)は来年3月までに財務改善計画を策定することを決めている。出資金は7億5198万円(2012年3月末現在)で、複数の関係者によると、県信用漁業協同組合連合会などが65%の減資を提案しているという。
累積赤字7億で減資は必至か 八幡浜漁協
2012年12月22日(土)
県内最大規模の八幡浜漁協(愛媛県八幡浜市、井上幸信組合長)が2011年度決算で2417万円としていた累積赤字が、全国漁業協同組合連合会(全漁連)の監査で少なくとも約7億円に大幅修正されることが21日、分かった。関係者によるとさらに膨らむ可能性もあるという。
魚価が低迷する中、養殖魚の餌代の未収金が膨らんだことなどが要因。複数の関係者によると、債務超過には陥っていないが、「減資は免れない」としている。
漁協は同日、県や八幡浜市、系統団体などでつくる財務改善委員会(約20人)の初会合を開き、今後10年間の財務改善計画を早急に策定することを確認した。年度内にも策定したい意向だ。関係者によると、会合で井上組合長の経営責任を問う声が上がった。近く開く理事会で新体制を協議するとみられる。