のらさんのうだうだ日和

ドラマ・映画の視聴率情報中心

「白夜行」の話10

2006年03月20日 11時07分03秒 | 2006年01月期ドラマ
白夜行第十話(視聴率12.6%、平均視聴率12.1%)を観ました。

亮司「全部は、いらないか。」
フィルムケースに青酸カリとその上に食塩を入れる亮司。
亮司「おかえり。」
典子「何でいるの?いなくなったのかと思って。」
亮司は、残りの青酸カリを栗原典子(西田尚美)に返します。
私も亮司は、あのまま典子の前から姿を消すのかなと思いました。
しかし、これで典子の身の危険が増したのも事実なので喜べないなとも。(再び消えたけどどうなるかは微妙ですね。)


礼子の葬儀を終え、一人椅子に座り遺影を眺めている唐沢雪穂。
真実を知るべく雪穂に近づく篠塚一成(柏原崇)。

雪穂「人はいつか亡くなるものですから。泣いたって、母が戻ってくるわけじゃないし。」
雪穂は礼子の事をサボテンのような人だったと篠塚に言います。
厳しくて、真っ直ぐで、鋭い棘を持っていて、いつも雪穂を守ろうとしてくれていたと。
本当の強さと優しさを知っている人だったと。

でも、そこまで分かっているのなら何故最悪の状況に陥るのだと雪穂には怒りを覚えます。
雪穂「分からないんです、私。人の愛し方が…。」
母親に売られていた事で母親を愛する事が出来なかった。
そんな自分に負い目を感じている雪穂を篠塚は自分の事とダブらせて見ている。
そして雪穂を自首させる事を考えはじめる。


笹垣潤三(武田鉄矢)は、雪穂の母親が亡くなった事を亮司の母・弥生子(麻生祐未)に告げます。
その死に不審な点があり、亮司が殺した可能性がある事を。

笹垣「もうええんとちゃうか?お前、また何か起こったらアカン思て、ずっとここへ見張りしとったんやろ。殺人現場に番犬みたいに張り付いて、お前はお前なりに息子守ろうとしてきたんやろ。そやけどな、きっつい言い方するけどな、お前は息子守る事で自分の罪滅ぼししとるだけや!ちゃうか?」
弥生子が笹垣に渡した紙には図書館の掲示板の書き込みが印刷されていました。
”幽霊からの遺言”。谷口真文(余貴美子)が置いていったものです。
笹垣の中で”風と共に去りぬ”が、雪穂と亮司の最初の接点が見つかりました。

弥生子はどういう心境で印刷を渡したのでしょうか?
精神が崩壊しかかっていたのか?それとも自分には救えない事を悟り、を笹垣に託したのでしょうか?

「止め!」と叫んだ笹垣は、もう古賀(田中幸太朗)が殺された恨みとか、犯罪への憎しみとかではなく、二人を、二人の周りの人達の不幸を止められる人間が自分しかいないと感じていて、ずっと追い続けているそんな気がしました。
そして、弥生子は自殺します。
一枚のメモを残して。
『あの子はまだダクトの中にいる、押し込めたのは私、そんな人生しかあげられなくて、ごめん』
ダクトの中に幼い日から今でも閉じ込められている亮司を思うと恐怖を感じます。
笹垣はダクトから出してあげられるのか?自分から出てくるのか?閉じ込められたまま死んでいくのか?


二人は、二人の事を一番心配して一番理解してくれるであろう母親を失う事になってなってしまいました。
二人の一番近くにいたから、その罪の一端を同じように受け、死んでいったように思います。
おそらくは、二人を助けられない事にどうしようもない歯がゆさを感じながら。
二人は、それに気が付いていない。
口では分かっているような事を言っているが、犯罪の上塗りは自分たちで止めなければ止まらない。そう思います。


亮司「騙される方が馬鹿なんだよ。」
愛し方が分からないのは、亮司も同じなのでは。
そして愛され方も分かっていない。
歪んだ愛し方しか出来ない亮司は、典子を結局は切り捨てる事になりそうです。
愛し方の知らない亮司は、亮司の事を愛してくれる典子の深い所まで入って行く事が出来ない臆病者!
雪穂の為に人殺しは出来ても、雪穂を本当に抱きしめて救ってあげる事はできない。
騙された方はそれが悔しくても、いつか立ち直る事が出来る。
騙した方は心のどこかに罪の意識をずっと引きずって生きていく。
騙す方が馬鹿なんですよ。


笹垣のアパートのトイレに青酸カリを仕掛ける亮司。
笹垣を殺害後、自分も自殺する腹積もりのようです。
ただ、そこで目にしたのは母・弥生子の遺影でした。
そして亮司は、笹垣が付けていたノートを読む事になる。

机の上の遺影は、亮司に見せる為に笹垣が置いたのですが、ノートもまた亮司に読ませる為に置いたのでしょうか?
ノートを読んだ亮司は、毒物で殺すのではなく自らの手で笹垣を殺そうと考えます。
亮司は、アパートに戻ってきた笹垣に猛然と襲い掛かります。


追記:篠塚の探している雪穂を自首させる為の証拠。篠塚は雪穂がパスワードを盗んだ証拠を探しているようですが、これは笹垣が言うように実証するのは困難なのでは。そうすると、残りは一つ。庭に埋まった松浦の死体。殺したのは亮司で、この兼に関しては雪穂は共犯ではないので、その後の死体遺棄に問われるに止まる。
雪穂は生きて残る可能性があります。が亮司に関しては…。
雪穂に対する篠塚、亮司に対する典子の存在が最終回でどう影響を与えるのかも見所かな?

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「神はサイコロを振らない」... | トップ | 「小早川伸木の恋」の話10 »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
(T_T) (まこ)
2006-03-20 19:05:43
亮司の母の残した言葉を見て、亮司は何を感じたのでしょう・・・自殺に追いやった事に対しての責任は感じないのかなぁ・・・母の愛は亮司の心に届かないんでしょうか
返信する
こんばんは! (まりりん)
2006-03-20 23:53:02
いつもありがとうございます~♪



確かに、雪穂も亮司も愛することも愛されることも

どちらにも飢えていながら、どちらも自分の中に

受け入れることも出来ない、悲しい“子供”ですよね。見ててほんとに辛いです。



>雪穂を本当に抱きしめて救ってあげる事はできない



本人もそれが一番辛いのかも。ああ、ほんとに見てて

辛い。

最終回、少しは救いがあるのでしょうか?



では、また~~~!
返信する

コメントを投稿

2006年01月期ドラマ」カテゴリの最新記事