日課の散策の途中で立ち寄ってコーヒーを入れたり、週末には気分転換に泊り込みがんがんステレオかけ、観光シーズンには来訪者の宿泊にあててキャンプ気分を味あわせたり、学生には自炊させ部活の根城に提供したり。
そのような趣味のない人には遊歩・自然満喫しかない。所詮島外者には利用価値はあまりないといわざるをえない。結局300万まで下げたが買い手はつかない。すぐ入れるし、島内在住の私には300では高くないみた。
家は島の北西最端に位置し、船着場から徒歩で来るしかなく一時間はかかる。周辺には売店など無く、全てを本土から持ち運んで来なければならない。遊漁、バードウオッチングには最適な所であるが季節は限定される。
こんないい家になぜ買い手がつかないか。理由は多々あるが、第一に島外者には利用季節が夏場と限定される。船があれば玄関横付け的に家の前浜に停泊できるが、冬は荒天続きで不可。船の無い場合は不便極まりない。
これら調度類だけ見ても新たに揃えたら100万は下らない。それを始めに酒田市内の折込広告とインターネットで1200万でと二度にわたって売りに出したが買い手がつかない。追っかけ800,500万と下げたが。
中をつぶさに見ると立派だ。レンジなどの調度に食器・食卓、三点セット、テレビ、電話、浴室、寝台、それに4,5人は泊まれる簡易ベットなど。前面海だから見晴らしも申し分なし。これらを付け居抜きで売るという。
島にある企業家が別荘用に15年ぐらい前に建てた。土地100坪に3階建てで建坪は250はあろうか。一階では海を臨んで焼肉バーティができ、二階はゆとりある台所と居間、3階ではちょっとした合宿ができるくらい
そんな訳で空家だからといって寸借するわけにはいかないのだ。ところで島の北西端に、島にはふさわしくないくらい小綺麗なリゾートハウス的な家が建っている。しかし9年余りここを利用しているのを見たことがない。
その負担を家主と借主との間でどのように折半したか知らぬが。雨漏りは不快千万。もし漏るようだったら屋根の葺き替えだけで250万はかかる。建材の船での輸送費に職人のアシ・アゴ・オヤド代だけ余分かかるから。
そのリホームにはかなりの金がかかる。いたみ具合によっては建て替えするくらい。ある企業が島に派遣した職員のために一部屋を借り上げ、少しでも住みやすいようにと手直ししたら、それだけで200万かかったと。