オレンジ色の紫陽花

携帯から軽快に綴るおいらの日々。
…だったのだが、ツイッターのまとめブログに変更。極稀にこっち単独の記事もある、かも。

「チーム・バチスタの栄光」

2008年02月15日 23時57分23秒 | 水曜日は映画の日
「チームバチスタの栄光」
出演/阿部寛、竹内結子、吉川晃司、池内博之、佐野史郎、玉山鉄二、田口浩正、田中直樹、井川遥、野際陽子、國村隼、平泉成 他


バチスタチームの面子を一人でも外すとネタバレになりかねないので、七人全員書きましたら、出演者の紹介がこんなに多くなりました、というパターンの感想に…。

まず、のっけから画面いっぱいに生々しい心臓がどーん、と映ります。ほんとに映画始まってすぐに。これ、いいのか?ちょっと弱い人は、無理なんじゃないのか?とか心配する。しかも脈打ってるしな!(それが打たなくなるしな!)豚かなんかの心臓だと聞いたことがあるんですが、そんなね、ナマの心臓なんて見る機会ないから(普通ないよ!)人の心臓かそうでないかなんて分かるかよ!!くれぐれも強くない人、得意でない人はお気をつけあそばしませ。…でも心臓って、思ったよりも赤くないよ。なんか筋肉隆々って感じ。砂肝ってあるでしょ、砂ズリとも言う、あれの肉っぽいところじゃなくて膜っぽい、白っぽいところ、あんな感じの見た目でした。…ってここでそんな詳しく説明してもさ!(←自己ツッコミ)

で。
おいらは原作を一回読んでます。ですから当然、犯人(そう、これはちゃんと犯人が出てきます。思わせぶるだけで答えは闇の中、ではなくて。そこはスッキリするよ。)を知っています。そういう意味ではサプラーイズ感は薄いかもなあ。
でも、一回読んだだけですから、映画が進んでいくにつれて、…あれ、犯人この人だったよな?え?でも映画は違うよ、てのもアリか?えー?あれー?と思うこと数回。
なにしろこの話を2時間強の映画になんて、無理だから絶対!!とおいらは原作を読んで思ったのですが、そこをどんな映画になってるか楽しみで見たようなもんだしな、その皺寄せは、数多の際立ったキャラクターが中途半端に端折られている、というなんとも切ない状況になってました。ああ、もったいない。
ナース大友は、技術的にもっと上だし、性格ももっとしたたかだ。あれじゃあ単に計算高い腰掛女だよ!せっかくの井川遥なのに!勿体無い。もっと彼女ならディープな大友さんになったはずだよ…。
第二助手酒井は、もっと小心者っぽさがほしい。あれじゃあ口先だけの鬱陶しいヤツでしかないよ。玉山鉄っちゃんならそのギャップが出たはずなのに…勿体無い。
第一助手垣谷は、さすがの佐野史郎が怪(快)演。どこまでも控えて抑えているのに、天晴れな存在感。これはドンピシャです。すばらっしい!
MEの…名前忘れた…田口浩正の存在感はいいんだけど、彼のどこが「プチ・ジキルとハイド」なんだか!あれじゃ奥さんの電話に突然キレる今時の若者、てだけじゃん。勿体無い。
麻酔医氷室は、え、なんで田中直樹が?とか思ったけれども(失礼!)意外に好演(これまた失礼!)。氷室の神経質そうな感じが似合ってる。でも、なんか、水10!のキャラクター(薀蓄ばっかりたれる男、テロップで延々台詞が出るやつ)とカブっちゃって…ああ勿体無い。って、ああそれはおいらの問題か。
外科部長?黒崎は、これまた平泉成が良い。あの空威張りっぷりは絶妙。
院長(名前忘れた)は、國村隼が抜け目なくて食えないオヤジをやってるのがいい。いいんだけど、もう一つツッコミ切れてない感じ。ああ2時間では無理があるよな。んーーー、彼、好きな俳優なので余計に、勿体無い。

と、まあここまでは勿体無いオバケの話(笑)。
ここからはヨカッタ探し(笑)

何がよかったって、アナタ!吉川晃司ですったら!!
吉川晃司といえば、今の若い人(うわっちゃー)はご存知かどうか、デビューはアナタ、大物アイドルですよ!当時はロックも歌えるアイドル、てな感じですか。時代的にもねー、いやいろいろ大変な芸能界でしたでしょうしねー、知らないけどな(爆)。
それがアナタ、この映画の、間違いなくキーパーソンとなる天才外科医・桐生を熱演。んもーう恰好良いったらないよ!ひたすらに恰好良い。
おいらとしちゃ、桐生は唐沢寿明もアリかと思ったけど、彼だと野心が見えそうだし。それじゃ「白い巨塔」だよ!という自己ツッコミの下、却下しました。
佐藤浩市もいいなと思ったけど、彼は桐生のような技術畑!の人よりも、政治畑のにおいがぷんぷんする。
そこいくと吉川くんは見た目に押し出しが強いからエース!!感はOK。妙な含みがない(役者じゃないからね)分、ストレーーーーーート!さが良い。ともすればお飾り(!)になるところ、その見た目とスター!な光(!!!)で圧倒して、絶妙のバランスですな。ベタ褒めしても足りないくらい良かったです。彼だからこそ阿部寛のすちゃらか白鳥が際立ったんだと思うよ、おいらは!
ちょびっと残念なのは病理科医(名前忘れた)の池内博之。もうちょっと鋭いところが欲しい。いやいやあれでも充分といえなくもないけれど、なんか、実はいい人、っぽいのが見えて、彼が何を言っても、見ていて警戒心が生まれなかった。ほんとに惜しい。人の良さが災いするなんて!

えー、すっごい書いてますが(これでもめいっぱい端折ってますよう!肝心の阿部寛と竹内結子のことが一言も書いてないし!)、ともかくあの本を2時間強の映画にしたのは素晴らしい。天晴れです。無条件に。その制約の中、原作にここまで忠実な脚本というのはすごいと思いました。そりゃ細かい違いはあって当たり前で、阿部ちゃんと竹内のソフトボールの対決なんてのは、原作にはありませんでしたが、あれは映画ならでは(しかもこのキャスティングで)のお楽しみでしょう。
阿部寛のすちゃらかぶりと、竹内結子のぽわわん度、田中直樹の最後の表情、を見る為の、映画だと思います。

ちゅーか、ほんま、勿体無い!あのキャスティングでここまで、てのが勿体無い!
ドラマではいかんのですか!?このキャストならドラマにしましょうよ!ほんでそれぞれのキャラクターを充分にぶちまけましょうよ!
ちなみに。
原作を読んで、おいらの中では田口先生(主人公・映画では竹内結子)は玉山鉄二でした。阿部ちゃん(=白鳥)は阿部ちゃんだったけどな!!

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