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日本人妻が密航手助け

2009年03月08日 | 密航・密入国
画像:斎藤容疑者 毎日新聞

不法入国:日本人妻ら5人逮捕 脱北帰国者の親族と偽装

北朝鮮を脱出して帰国した「日本人妻」が中国人男女を
親族と偽装して不法入国させたなどとして大阪、千葉両府県警合同捜査本部は8日、
日本人妻で無職、斎藤博子容疑者(67)=東京都板橋区=と
中国人男女ら4人の計5人を出入国管理法違反(不法入国など)容疑で逮捕した。
日本国籍を持つ脱北帰国者の配偶者や子らの入国を認める入管制度を悪用した手口で、
府警によると脱北帰国者の親族を装った不法入国の摘発は初めて。

他の逮捕者は
▽中国人で無職、自称金孝月(47)=同=
▽同、池青松(46)=同=の両容疑者と
30~40代の中国人男女。
斎藤容疑者は
「脱北の際、世話になった中国人に言われるままにやった」
と容疑を認めているという。

逮捕容疑では斎藤容疑者は06年7月、
金容疑者がめいになりすまし不法入国する手助けをしたとされる。
金容疑者ら中国人男女4人は06~09年、
斎藤容疑者の親族名などを自分の名と偽って入国するなどしたという。

捜査本部によると斎藤容疑者は61年「帰還事業」で
在日朝鮮人の夫や長女と北朝鮮に渡った後、子ども5人を出産。
01年2月に脱北し8月、長女になりすました中国人の女と帰国した。
その後、この女は出入国を繰り返していたという。

斎藤容疑者は北朝鮮人ブローカーの手助けで脱北し、
中国人の女とその夫の池容疑者に紹介され、かくまわれた。
その際、池容疑者らから斎藤容疑者の親族を偽装し日本に入国することを持ちかけられた。
本当の長女とめいは既に死亡、次男は北朝鮮にいるという。

日本国内で金容疑者が飲食店従業員をしていたほか、
池容疑者らは風俗関係の仕事などに就いていた。
捜査本部は、ブローカーの役割や脱北から不法入国までの金銭授受などについて解明を進める。
事件は08年12月初旬、府警に匿名の通報があり発覚。
同月中旬、斎藤容疑者も支援者と府警を訪れ事態を話していた。

◇脱北帰国者170人、親族確認は口頭

北朝鮮への帰還事業は、日朝の赤十字が祖国建設などを目的に1959~84年実施、
在日朝鮮人ら計約9万3000人が北朝鮮に渡った。
うち日本人妻は約1800人。
経済状況悪化などで90年代後半から脱北者が急増、
日本帰国は約170人に上るとされる。

日本政府は、脱北者のうち日本国籍を持つ日本人には無条件で帰国を認め、
配偶者や子らについても在留資格を与えている。
支援団体によると、帰国者が残してきた親族を呼び寄せるケースが多い。
その際、北朝鮮から身元証明を取り寄せることは難しく、
外務省が北朝鮮での生活や家族構成を口頭で確認する程度。
専門家からは「なりすまし」を懸念する声も出ていた。

2009/03/08 毎日新聞



これは非常に由々しき問題です。
そもそも中国残留孤児の問題でもそうですが、
本人だけでなく、その家族まで政府が面倒をみたり、
在留資格を与えるということ自体に問題があると思います。
そういう隙を与えてしまっているからこそ、そこに乗じる人間が出てくるのです。
今後は残留孤児にしても日本人妻にしても、
本人のみの支援に切り替えるべきです。

それにしても「匿名の通報」の方、GJです。
とてもよい問題提起を喚起してくれました。
案外、今回の容疑者と同業の中国人や韓国人だったりするかもしれませんが。


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