盤外将棋名人戦雑感(3) 新潮45の田丸 昇八段稿

2006-06-21 21:05:02 | 将棋
 立ち読み。内容は特に目新しいことはなかったと思う。羽生三冠、勝又五段、米長永世棋聖の発言が棋士の手で書かれて真実味を増したのが収穫か。よくまとまってるし、当たり障りはなかったし、これを機関誌『将棋世界』には無理でも『近代将棋』にも載せれば良かったのにねえ。
 違和感があったのは田丸八段本人の立ち位置。昭和五十年と平成三年の経緯説明を通して自分の現在の意向を示すのはうまいやり方だったと思う。それは置いておいて、この人、林葉騒動や中原不倫問題、怪文書事件みたいなスキャンダルだけでなく、七冠狂騒曲や巨人死去のような将棋界に収まらない何かがあったときには、将棋雑誌以外の雑誌に、ちょこちょこ書いている。それを下敷きにして出来上がったのが昨年の『将棋界の事件簿』でしょう。んで、変だなあと思ったのは、以前は米長邦雄九段にベッタリだったのだが、今回は違ったこと。事件簿を読んだときにも、ちょろっと感じたけれど、仲が冷えてるのかな。

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