カトリック教会の問題

公会議後の教会の路線は本当に正しいのでしょうか?第二バチカン公会議後の教会の諸問題について、資料を集めてみたいと思います

本当の政治

2017-05-31 23:18:19 | エキュメニズム
本当の政治

 ところで、政治とは何であろうか。本当の政治学とは、それによって国を生かす学問である。もしこの本当の政治の知がなければ、国は涙と血とのうちに滅びてしまうだろう。政治は力によって、腐敗によって、悪巧みによって権力を獲得し、権力を自分の手の内にした暁にはそれをありとあらゆる方法で確保する技術のことでもない。政治は更に社会倫理でもない。政治はまた、人々の間に自由・平等・兄弟愛の原理を君臨させるために応用でもない。

 本当の政治とは、国の共通の善を見いだし、それを保護し、それをすべての可能な合法的な手段によって守ることにある。共通の善とは、国の内部からの無秩序、また国の外部からの威嚇から守られた、国の主権と一致である。だから、このために、対外的には外交と軍隊が、対内的には警察と正義が必要である。この本当の政治がなければ、生命と国の存続は保証されないだろう。

 もしも政治を、「社会正義」を盾にして人間の崇敬、人権への奉仕、人間の必要・要求・欲望への奉仕を同一するとき、人間社会に分解と分裂の原理を導入するに等しい。これらのいわゆる「社会正義」こそは、人間の尊厳の守りだと大々的に説かれ、政治的・社会的な超大革命を教えている。

 教会は政治をしない。もし教会が政治に介入するとしたら、それは主イエズスの模範に従い、イエズスのご命令に従うためである。つまり、この世の利益やこの世のイデオロギーのためではなく、真理を証明するためである。つまり、イエズスが真の天主であり真の人であるということを証明するためである。

(王としてのイエズス:3)


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