社会科学上の不満

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紅茶と世界史

2007-03-06 22:51:20 | Weblog
 緑茶・ウーロン茶・紅茶は全て同じお茶の葉から作られます。その茶葉の発酵具合が異なるだけです。お茶の学名はカメリア・シネンシスと言います。茶葉を直ぐに蒸して発酵を止める緑茶、発酵させるのが紅茶です。不完全発酵がウーロン茶です。1602年オランダがヨーロッパにお茶を紹介しその後イギリスが現在の紅茶文化を育てます。現在270万トンのお茶が世界中で栽培されその80%近くが紅茶です。故に「TEA」とは紅茶を指します。

 紀元前数千年の昔、まだ中国に歴史もなく神話の時代、易や文字を作ったと言われる伏義と女禍は下半身が蛇と言われ、農業を開発した神農の3神を三皇と呼びます。その神農が発見したツバキ科の植物がお茶と言われています。噛むと胸ヤケが治ったそうです。その後神農の子である黄帝が薬や農具・武器を発明し、お茶を薬としたと言われます。ユンケル黄帝液の黄帝はこの故事に由来しています。また黄帝は漢民族全ての祖先とされています。その後2千数百年お茶は幻の妙薬でした。3世紀には少しづつ庶民の間にも喫茶の習慣が伝わったようです。

 お茶がヨーロッパに伝わり中国製の磁器でお茶を飲むのが17世紀当時の貴族階級で流行します。中国の明が衰退する時期でもあります。そこで磁器の開発に成功した日本から磁器を輸入することになります。有田焼です。(それを輸出した港の名から伊万里焼とも言います)。土で焼くのが陶器で石の粉で焼くのが磁器です。天草の石で焼いたものが日本で始めての磁器といわれています。

 当時イギリスの植民地であったアメリカは、イギリス本国からお茶に高額な税金を不当にかけられ、反乱を起こします。ボストンティーパティー事件です。これがアメリカ独立戦争の発端です。
 また、インドを植民地にしていたイギリスは当時まだお茶を中国から輸入していました。そのため当時の国際通貨である「銀」がヨーロッパになくなるほどでした。これを解決し従来とおりお茶を輸入するため、インド作ったアヘンを中国に売りつけました。このアヘンの禁輸にうごいた清とのあいだでアヘン戦争がおこりました。このときアヘンを清に売りつけたのがユダヤ財団の1つサスーン商会です。

 現在紅茶の流通は、生産・オークション・ブレンド・販売となっています。この中で、生産はインド・中国・インドネシア・アフリカ・ロシアで行なわれています。お茶は土壌が弱酸性でなければ育たずヨーロッパ大陸はアルカリ性であるため生産できません。生産地単位の分類で3大茶葉はダージリン(インド)・ウバ(スリランカ)・キーマン(中国)です。また、オークションはロンドンオークションが特に有名であり、ユダヤ財団の1つロスチャイルド財団の中の会社がし切っています。ダイヤモンドのデビアスのように。

 現在ロシアのグルジア問題も石油のパイプラインの利益が表の問題ですが、グルジアはロシアで唯一のお茶の生産地です。ロシアのお茶の消費量はイギリス、インド、中国に次いで世界第4位です。この当たりにも問題がありそうです。

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