金原ひとみさん(集英社)
持たざる者というタイトルからは、その対極には
持っている人がいることを想定していた私にとって
この紹介記事の最後「人は本来、何ももってない。
そうじゃないですか?」という問いかけは新鮮で
あった。人は本来おぎゃーと素っ裸でうまれてきて
最後はなにも持たずに旅立っていく。人の記憶に
残るといっても確かなものはない。
私たち団塊の世代は、生まれてこの方いろんな
競争の中で、自分にいろんなものを身につけて
この競争を戦ってきた。でもそれがなんなのと
はたと気づく時がくるのだ。
先日の講習会で購入したワルツのビデオをみながら
ナチュラルスピンターン
ナチュラルターニングロック
ランニングウィーブフロムPP
フォーラウェイ・リバース&スプリット・ピボット
ダブル・リバース・スピン
コントラ・チェック
てなんだろう?といいながらせっせせっせと
ステップをなぞっている私は本来の人としての
持たざる者を忘れてしまって浮世を漂っている。
福島の原発の事故をもう忘れたかのように
経済産業省は原発が一番やすい電源だと言い出した。
体一つでも、なにも持たなくても、言いたいことは
大きな声をあげて主張するのが今かも。