goo blog サービス終了のお知らせ 

ひとり親の子育て

ひとりで子育てする70万人の母親、ひとりで子育てする8万人の父親への応援歌

観察

2010年11月22日 06時28分30秒 | 日記

 子どもの観察をして見ませんか?親が子どもを観察するくらい、親同士がお互いを観察できたら、果たしてあなたの結婚はどうなっていたのでしょう。私は、やはり自分の最初の結婚は、錯覚と思い込みだったと反省しています。つまり未熟だったということです。私は、最初の結婚に失敗して、二人の子どもに大きな傷を与えてしまいした。その反省から、ひとり親の子育てに自分の失敗を生かそうと努力しました。子どもたちが自立するまで、つまり進学や就職で親元を離れるまでの時間は、15年から20数年だとします。普通結婚は、2、3年の交際です。短ければ数週間、数ヶ月なんていうこともありえます。子育てがこれほどの時間をかけられるのであれば、とことんこの期間を有効に使いたいと思いませんか。私は、大いに楽しみました。いろいろな実験や試みをやりました。

 以前書いた「もやし」では、安いもやしを使って、ハサミで根を切ったり、下ごしらえを子どもとしました。この作業をしていると人間の忍耐力を測れます。単純で面倒くさい作業です。材料が安い、どうということもないモヤシであることで、どうしても人間性が現れます。安いからいい加減に済ませたり、手を抜こうとします。落ち着きなく、いかにこんなつまらない作業から逃げ出そうかと思案することもあるでしょう。そういった心の動きや反応をみます。忍耐力があれば、世の中に出て、どれほど役に立つことか。私の人生を振り返っても、粘り強さにかけていたことが原因で失敗したり、挫折したり、あきらめたことがいかに多いことでしょう。つまらない、取るに足らないことでも、誰か見ていても、見ていなくても、ただ淡々と与えられた仕事をこなせたら、人生の困難だって乗り切れそうです。モヤシの下ごしらえなどという瑣末な仕事をする子どもの様子をじっと観察して、私は、すこし安心できました。二人はそれぞれ違った反応を示しました。男の子は、いかに早くこのつまらい仕事を片付けて、遊そぼうと努力しました。女の子は、私との会話を楽しみながら、料理をしている喜びを感じている様子がありました。二人ともそれなりに、作業をこなしました。

 折りたたみの傘も良い観察対象です。濡れた傘を帰宅してどう片付けるかを見るのです。今の子どもたちの多くは、自分がやらなくても、誰かがやってくれるだろうと考え、放ったらかしにするでしょう。ひとり親の家庭では、そんな甘えは、許されません。そんな子どもが世間に出れば、無責任で何でも誰かがやってくれるという、典型的なクレナイ族になるでしょう。まず傘を乾燥させる。乾いたら、丁寧に折りたたんで片付ける。そうできたらいいですね。突然できるようには、だれでもすぐにはなれません。長い間の修行が必要です。

 その他にも、玄関での靴の脱ぎ方、寝る前に着替えた服や下着の片付けも観察対象になります。その他にも、嫉妬の度合い、挫折からの立ち直る様子、怒り方、感謝の表し方、子どもの将来を決めかねない重要な項目があります。子どもたちを叱ったり批判するための観察ではありません。あくまでも子どもを良く知って、子育ての参考にするためです。

ゲーテが言っています。“人はただ自分を愛する人からだけ学ぶ”ひとり親と子どもの関係もそうでありたいものです。


 次は11月26日(金)です。