いい加減、まともに解説つけて報道しただろうと思っていたんですが。
Yahooのニューストピックスで
“マカオの北朝鮮口座、すでに凍結解除…米財務省も容認声明”
を見て「あれ?何で前と同じニュースが出てるんだ??」
と不思議に思った人は私だけではないと予想します。
内容読んでみても、ほとんど変わっていないんじゃないですかね。
…いや、そうでもないか。
この記事の肝要な部分は、
「マカオ金融当局の報道担当者は本紙に、『口座主が求めれば、
いつでも資金を引き出せる』と述べ、口座の凍結がすでに解除され、
資金が口座主に直接返還されることを明らかにした。」
の中の「口座主に直接返還される」ですね。
こんなもん、普通にニュース見ているだけの人だったら分からないでしょう。
しかも、
「米国はこれまで、問題の資金をいったん中国銀行に移し、
その使途を人道目的などに制限しようとしてきたが、
今回の直接返還でそれは難しくなった。」
何がどう難しくなったのか、もうちょっときちんと書けよ、と。
とどめが
「北朝鮮が、凍結資金が返還されない限り、6か国協議で合意された核放棄に
向けた行動を取らないと強硬姿勢を続けたため、米国が譲歩を余儀なくされたと
見られる。」
結局、ほとんど引用してしまいました(^^;
アメリカが譲歩を余儀なくされた?
アメリカが言っていることは以前と変わっていないんですけどね。
何故、視聴者・読者を混乱させるような情報を配信し続けるのか、
私には全く分かりません。
けど、ちょっとでも調べようと思ったら、今回アメリカが仕掛けたトリックを
理解することは可能です。
# 恥ずかしながら、私も最近理解できた気分になりました(^^;
今更ながら僭越ながら、マスコミがきちんと伝えてくれない口座凍結問題を
簡単に時系列でまとめて解説しましょう。
1.マネーロンダリングに関与したとして、アメリカが愛国者法311条
「マネーロンダリングの大きな懸念を与える管轄区、金融機関または
国際取引のための特別措置」に依るとしてアメリカ国内の銀行がBDAと
取引するのを実質禁止
2.アメリカ、BDAの北朝鮮関連口座を凍結…実は凍結しているのはアメリカの要請を受けた中国
(マカオ当局ってやつね)
3.アメリカがマネーロンダリングに関与していない口座などを部分的に凍結解除すると示唆
4.「全面解除しろ!でないと交渉のテーブルにつかないよ」と北朝鮮側、主張
5.「じゃあ全面解除するから、お前も核施設の封印しろよ」とアメリカ
6.「凍結を解除、あとはマカオ当局に任せた」とアメリカが言ったことで
60日以内に各施設の封鎖を北朝鮮がすることに
7.アメリカ財務省が愛国者法311条を発動
BDAはアメリカの銀行と取引ができなくなり(前からだけど)、
これを受けて世界中の銀行はBDAとの取引を拒絶
(不正銀行のレッテル貼られたところと取引するのは銀行としてはありえないらしい)
8.BDAは銀行として機能できないから、中国政府は中国銀行にBDAの受け皿となるよう要請
しかし、中国銀行はこれを拒否!
9.「これじゃ期限以内に(実質的な)解除なんてできないよ!」と中国キレだす
10.ヒル国務次官補、飛び回る(パフォーマンスだと思う)
11.アメリカ、「凍結は全面解除したから正当な口座名義主は口座から資金を
受け取ることができる」
12.つまり現金で受け取ることは可能、とやっとマスコミ報道
でも「正当な口座名義主」がどれだけいるのか不明、てか現金?!
13.アメリカ、「ウチは約束守ったから北朝鮮も守れよ。期限は近いぞ」
14.北朝鮮が欲しかったのは、お金そのものよりはむしろ生きている口座なんだけど
愛国者法はアメリカ国内の法律だからどうにもならず
…こんなところですね。
これで大体、どんな仕掛けのマジックか、なんとな~く理解してくださいましたか?
「北朝鮮との取引は危険、と世界中の銀行が北朝鮮関連口座での取引を拒否」
ってのもありますけど、これがどこに入るのかいまいち不明です(ごめん)。
マスコミは、6ばっかり見て「アメリカが譲歩した」って論調になっていますが、
7をほとんど無視してますよね。
実際、これに中国も北朝鮮も引っかかったわけで。
# それに倣う日本のマスメディアもね
# 私もトリック見破れませんでしたけど(^^;
それにしても、8の中国銀行には驚きますね。
てっきり政府の言うことは聞くもんだと思っていましたが、
国際的信用を優先させましたな。
長くなるから引用しませんが、このカラクリの説明は外務省のHPに載ってます。
「副大臣会見記録(平成19年3月15日(木曜日)17時30分~ 於:本省会見室)」で
浅野副大臣が説明していますね。
また、これに関する麻生外務大臣の会見記録も載っています。
その一部を紹介。
「バンコ・デルタ・アジアというのは、基本的には、預金の凍結解除になっても、
米国の銀行との取引は出来ない形になっていますから、金の振り込みをどうやって
行うのでしょうか、技術的に。現金を取りに行くのかしら。」
# 結局こうなりましたね(^^
マスコミの報道内容よりも、政府のHPから情報仕入れないといけないなんて、
何だか寂しいですね。
Yahooのニューストピックスで
“マカオの北朝鮮口座、すでに凍結解除…米財務省も容認声明”
を見て「あれ?何で前と同じニュースが出てるんだ??」
と不思議に思った人は私だけではないと予想します。
内容読んでみても、ほとんど変わっていないんじゃないですかね。
…いや、そうでもないか。
この記事の肝要な部分は、
「マカオ金融当局の報道担当者は本紙に、『口座主が求めれば、
いつでも資金を引き出せる』と述べ、口座の凍結がすでに解除され、
資金が口座主に直接返還されることを明らかにした。」
の中の「口座主に直接返還される」ですね。
こんなもん、普通にニュース見ているだけの人だったら分からないでしょう。
しかも、
「米国はこれまで、問題の資金をいったん中国銀行に移し、
その使途を人道目的などに制限しようとしてきたが、
今回の直接返還でそれは難しくなった。」
何がどう難しくなったのか、もうちょっときちんと書けよ、と。
とどめが
「北朝鮮が、凍結資金が返還されない限り、6か国協議で合意された核放棄に
向けた行動を取らないと強硬姿勢を続けたため、米国が譲歩を余儀なくされたと
見られる。」
結局、ほとんど引用してしまいました(^^;
アメリカが譲歩を余儀なくされた?
アメリカが言っていることは以前と変わっていないんですけどね。
何故、視聴者・読者を混乱させるような情報を配信し続けるのか、
私には全く分かりません。
けど、ちょっとでも調べようと思ったら、今回アメリカが仕掛けたトリックを
理解することは可能です。
# 恥ずかしながら、私も最近理解できた気分になりました(^^;
今更ながら僭越ながら、マスコミがきちんと伝えてくれない口座凍結問題を
簡単に時系列でまとめて解説しましょう。
1.マネーロンダリングに関与したとして、アメリカが愛国者法311条
「マネーロンダリングの大きな懸念を与える管轄区、金融機関または
国際取引のための特別措置」に依るとしてアメリカ国内の銀行がBDAと
取引するのを実質禁止
2.アメリカ、BDAの北朝鮮関連口座を凍結…実は凍結しているのはアメリカの要請を受けた中国
(マカオ当局ってやつね)
3.アメリカがマネーロンダリングに関与していない口座などを部分的に凍結解除すると示唆
4.「全面解除しろ!でないと交渉のテーブルにつかないよ」と北朝鮮側、主張
5.「じゃあ全面解除するから、お前も核施設の封印しろよ」とアメリカ
6.「凍結を解除、あとはマカオ当局に任せた」とアメリカが言ったことで
60日以内に各施設の封鎖を北朝鮮がすることに
7.アメリカ財務省が愛国者法311条を発動
BDAはアメリカの銀行と取引ができなくなり(前からだけど)、
これを受けて世界中の銀行はBDAとの取引を拒絶
(不正銀行のレッテル貼られたところと取引するのは銀行としてはありえないらしい)
8.BDAは銀行として機能できないから、中国政府は中国銀行にBDAの受け皿となるよう要請
しかし、中国銀行はこれを拒否!
9.「これじゃ期限以内に(実質的な)解除なんてできないよ!」と中国キレだす
10.ヒル国務次官補、飛び回る(パフォーマンスだと思う)
11.アメリカ、「凍結は全面解除したから正当な口座名義主は口座から資金を
受け取ることができる」
12.つまり現金で受け取ることは可能、とやっとマスコミ報道
でも「正当な口座名義主」がどれだけいるのか不明、てか現金?!
13.アメリカ、「ウチは約束守ったから北朝鮮も守れよ。期限は近いぞ」
14.北朝鮮が欲しかったのは、お金そのものよりはむしろ生きている口座なんだけど
愛国者法はアメリカ国内の法律だからどうにもならず
…こんなところですね。
これで大体、どんな仕掛けのマジックか、なんとな~く理解してくださいましたか?
「北朝鮮との取引は危険、と世界中の銀行が北朝鮮関連口座での取引を拒否」
ってのもありますけど、これがどこに入るのかいまいち不明です(ごめん)。
マスコミは、6ばっかり見て「アメリカが譲歩した」って論調になっていますが、
7をほとんど無視してますよね。
実際、これに中国も北朝鮮も引っかかったわけで。
# それに倣う日本のマスメディアもね
# 私もトリック見破れませんでしたけど(^^;
それにしても、8の中国銀行には驚きますね。
てっきり政府の言うことは聞くもんだと思っていましたが、
国際的信用を優先させましたな。
長くなるから引用しませんが、このカラクリの説明は外務省のHPに載ってます。
「副大臣会見記録(平成19年3月15日(木曜日)17時30分~ 於:本省会見室)」で
浅野副大臣が説明していますね。
また、これに関する麻生外務大臣の会見記録も載っています。
その一部を紹介。
「バンコ・デルタ・アジアというのは、基本的には、預金の凍結解除になっても、
米国の銀行との取引は出来ない形になっていますから、金の振り込みをどうやって
行うのでしょうか、技術的に。現金を取りに行くのかしら。」
# 結局こうなりましたね(^^
マスコミの報道内容よりも、政府のHPから情報仕入れないといけないなんて、
何だか寂しいですね。
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